地上アナログ放送終了告知画面
地上アナログ放送終了告知画面(ちじょうアナログほうそうしゅうりょうこくちがめん)とは日本国内に於いてNTSC方式によるアナログテレビ放送が2011年7月24日に完全終了する事を周知するため、2008年7月24日から日本国内の各テレビ局で放送を開始した映像である。
原則として地上波のアナログ放送のみで放送しているが一部ではアナログ放送だけでなく、デジタル放送や衛星波でも告知を流している。
目次
- 1 内容
- 2 放送時間
- 3 同時間帯の地上デジタル放送
- 3.1 そのままフィラー(※天カメ方式など)・テストパターン・黒画面・停波のいずれか
- 3.2 デジタル放送推進協会による地上デジタル放送のPRCMなど地デジの告知
- 3.3 通常のCM
- 3.4 放送局のPR、局のキャラクターのアニメなど
- 3.5 環境映像
- 3.6 地上デジタル放送のPRCMを流し尚且つ局のキャラクターのアニメを放映
- 3.7 局のテーマソングの着メロダウンロード用のQRコード付き静止画
- 3.8 地上デジタル放送用の地上アナログ放送終了告知画面
- 3.9 通常のオープニング・クロージング
- 3.10 デジタル放送の局名告知を変更し時間を延長
- 3.11 不明
- 3.12 地上アナログ放送終了告知スーパー
- 4 その他
- 5 脚注
- 6 関連項目
- 7 外部リンク
内容[編集]
- 基本的に次の3つの内容で構成されているが、例外がある。また、細かい文言は放送局によって異なる。
- 視聴している放送局のアナログテレビ放送が2011年7月に終了する事(福島・宮城・岩手以外)。
- 地上デジタル放送の受信準備を早期に行う事を求める内容。
- 総務省地上デジタルテレビジョン放送受信相談センター(地デジコールセンター)と各放送局の担当部署の電話番号と受付時間(年末年始の告知では前者・後者共受付窓口業務休止の期間も追加表示されている)。但し、一部中小局は人手不足により自局窓口を設けていない(現在、UHB、SUN、TOS、OBSが自局窓口を設けていない。地方のデジサポの開始からはAKT、TBC、SBC、abnも。設けていない局は告知画面の電話番号の表記が前者のみになる)。
- 画面はブルーバックが多いがNHK総合テレビなど水色バックの放送局も多く、他に例外もある。珍しい例としてTVSの紫色バックがある。また2009年7月からは地デジカのイラストが入った黄色バックの物が登場し、今までのアナログ告知画面をこれに差し替える例が出てきた(例としてKTV(開始当初はブルーバックにアナログ告知字幕(スーパー))・KBS・EX・CX・NTV・TBS・TX(開始当初はブルーバックにアナログ告知字幕)など)。なお、一部局によっては2009年7月以降もなお字幕スーパーでアナログ告知を行っているところもある(MBS・JRTなどがこれに該当)。
- 音声はナレーション・BGMどちらもある放送局、ナレーション・BGMのどちらか一方のみの放送局、どちらもない無音の放送局に分かれる。ちなみにIAT(開始当初はBGMのみ)・KSB(開始当初は無音)・TVQ(同)は後からナレーションを追加、さらにKKTはオープニングとエンディングを兼ねたパターンで放送されている。
- ナレーションは大抵、「ご覧の(放送局名)アナログテレビ放送は2011年7月に終了し、ご覧になれなくなります。早めにデジタル受信の準備をお願いいたします」となっている(厳密には7月24日に停波するが、同日はほとんどの局で伏せている。これは停波前に番組送出を終了する予定であるため。また放送局名を省略している局もある)。
- 地上デジタル放送で告知画面を放送している局では「(放送局名の)アナログテレビ放送は2011年7月に終了し、ご覧になれなくなります。早めにデジタル受信の準備をお願いいたします」のアナウンスがある(局によってはアナログ放送でもこれと同じアナウンスとなっているところがある。また、放送局名を省略している局もある)。
- 放送局によっては「(放送局名)からのお知らせです」又は「ご覧の放送は(放送局名)デジタル放送ですが・・・」のナレーションも挿入しているところがある。
- 放送時間は放送局によって異なり、30秒・45秒・50秒・1分に分かれている。基本的には30秒・1分の局が多い。
- 放送局によっては、「アナログ放送終了についてのお知らせでした」で閉める場合もある(TVS、UHBが該当)。
- テレビ朝日では、告知に引き続き「テレビ朝日は、地デジでは5チャンネルです」のチャンネル告知アナウンスを流している。
放送時間[編集]
- 2010年9月現在、各局共放送開始(オープニング)・放送終了(クロージング)前後、並びに局名告知(ジャンクション)前後に放送されている。ただ今後、他の時間帯にも放送される可能性がある。また、TXはID映像(オープニング・クロージング)の音声をオリジナルのままで流しながら映像はオリジナルの短縮放送の後に地上アナログ放送終了告知画面を放送している。
- なおNTVやKTK・KBS京都などでは独立した番組で放送し、番組表に掲載されている局もある。
同時間帯の地上デジタル放送[編集]
地上デジタル放送では同時間帯は放送局によって異なるが、以下のケースがある。またオープニング後・クロージング前に放映する局は○、オープニング前・クロージング後に放映する局は×、オープニング・クロージング自体がなくなったりオープニングとクロージングで前後同じだった場合は△とする。
そのままフィラー(※天カメ方式など)・テストパターン・黒画面・停波のいずれか[編集]
クロージング後などに放送するほとんどの局がこの方式で放送している。この場合はすべて×となる。日テレ系は殆どの局で日テレNEWS24によるCSフィラー(サイマル放送)を実施しているため、局によって対応が異なるもののフィラー告知画面。
- 該当局:ABA・IBC・TBC・AKT・SAY・TUF・FCT・EX[4]・GTV・CTC・TSB・BBT・MRO・FBC・FTB・SBS・SATV・TVA・MTV・BBC・TVN・ytv・KTV・SUN・JRT・RNC・KSB・KRY・eat・EBC・KUTV・TVQ・RKK・NBC・MBC・OTV・QABなど
デジタル放送推進協会による地上デジタル放送のPRCMなど地デジの告知[編集]
フジテレビ系列局やクロージング前などに放送するほとんどの局がこの方式をとっている。
総務省から地上デジタル放送推進大使に任命されていた草彅剛の不祥事により2009年4月24日以降、この方式で差し替えていた以下の局が対応を変更した。対応がそのままの局も別バージョンへの差し替えはしている。同協会の新イメージキャラクター「地デジカ」出演のPRCMを流していたが、2009年10月現在は同協会「地デジで親孝行キャンペーン」(草彅剛出演)のCMとしている。
通常のCM[編集]
契約上一般のCMを放送するのは難しく、局絡みの番組・イベント告知や公共広告など放送できるものは限られる。
- 該当局:RAB(同日もしくは翌日のゴールデン・プライムタイム番宣)○・ATV×(ACジャパンのCMが流れる)・ABS△・OX○・TBS○・NBN△・GBS○・MBS○・tys○・yab×・JRT(※興和スポットCMと系列キー局制作番組の告知)・ITV○・KAB×・MRT○・KTS○など
放送局のPR、局のキャラクターのアニメなど[編集]
環境映像[編集]
地上デジタル放送のPRCMを流し尚且つ局のキャラクターのアニメを放映[編集]
- 該当局:TVS○
局のテーマソングの着メロダウンロード用のQRコード付き静止画[編集]
- 該当局:TVh×(BGMはアナログ・デジタルとも局のテーマソングのインストゥルメンタル版を流している。2011年3月の東日本大震災発生以降はアナログ・デジタルとも東日本大震災TXN災害募金の告知表示に変わっているが、BGMはこれまでどおりで変更はない。なお、デジタル放送への完全移行後も災害募金の告知表示を継続している)
地上デジタル放送用の地上アナログ放送終了告知画面[編集]
映像フォーマットはアナログと同じで、「ご覧の」という文言がないなど一部分で異なる。ナレーションは基本的にはアナログ放送のものを一部デジタル放送向けに変更し正しくデジタル放送を視聴している家庭がアナログ放送と間違わないために配慮されているが、局によっては「ご覧の」という文言を避けてアナログ・デジタルとも全く同じナレーションで流すところもある。
通常のオープニング・クロージング[編集]
これらの局のアナログ放送ではオープニング・クロージングを短縮したり、内容の一部を差し替える(BGMはそのまま)などしてそこにアナログ放送終了告知を挿入したり、局名告知自体を廃止してアナログ終了告知へ変更するなどして対応している。
デジタル放送の局名告知を変更し時間を延長[編集]
アナログ放送では従来の局名告知とアナログ終了告知を放送。
不明[編集]
以下の放送局は実態は不明のため、ここに記述する。
NHKは、その時々の編成状況により異なる。基本的には火曜~木曜に放送。当初は水色の画面をバックに告知を表示していたが、現在は2010年7月5日にNHK・民放各局で放送された「全国一斉地デジ化テスト」(アナログ放送版)を30秒に再編集したものが流れている。
- 総合テレビは3時半開始の再放送番組次回告知スポットPRや地上デジタル放送PRCMなどを放送。また、2008年9月まではNHK受信料の訪問集金廃止告知も放送していた。但し、当該時間帯に重大な事件や災害・地震・津波時などの緊急報道がある場合は告知を放送しない場合がある。
- 教育テレビは現在のところ告知を放送せず、グレーバック画面(現在はBSハイビジョンと同じフォーマット画面)を継続させている。
またNIBの様にアナログのみ開始前テストパターンのカラーバーにテロップとして上乗せし、デジタルは通常のカラーバーというケースもある(実質的にはクロージング後にも放送するので、×)。 また、GYTの様に途中のカラーバーで放送するケースもある(実質的には△)。
なおABCでは実際にミュージッククリップを流しつつ音楽リリース・イベント告知等を字幕スーパーで行うミニ番組MUSIC FILE(エー・ビー・シー メディアコム制作協力の自社制作)を放送後、クラシック音楽をBGMに気象情報とザ・シンフォニーホールで行われるクラシックコンサート告知映像をひたすら流すフィラーを放送している[5]。
地上アナログ放送終了告知スーパー[編集]
レターボックス放送の番組内で、冒頭あるいはCM明けなどでこれらの旨の告知をする。黒帯上に表示されるためデジタル放送では表示しない。スクロール(ロールスーパー)して表示するか、一定時間表示するかは放送局によって異なる。幾度か表示形式を変えている放送局もある。表示のパターンは概ね3つに分かれている。
- 黒帯下にロールスーパーで告知を表示し、総務省地デジコールセンター(現:デジサポ○○)の電話番号が書かれたテロップが出たところで止まる局。
- 黒帯上に告知テロップ。黒帯下に総務省地デジコールセンター(現:デジサポ○○)の電話番号が書かれたテロップ(局によってはその下段に受付時間も)が一括で表示する局。
- 放送局によっては黒帯上の告知テロップを「アナログ」のウォーターマークと重ならないようにして左詰めに表示するところがある。
- テレビショッピング放送時、放送局によっては注文受付電話番号の混同を避けるためからか黒帯上の告知テロップ「ご覧のアナログ放送は2011年7月に終了します」といった表示にとどめ、総務省地デジコールセンター(現:デジサポ○○)の電話番号が書かれたテロップの表示を自粛する場合もある。
- 黒帯下に告知テロップを表示し、そのあとクロスカット切り替わりで総務省地デジコールセンター(現:デジサポ○○)の電話番号が書かれたテロップを表示する局。
2010年7月5日より全番組がレターボックス放送となり、表示時間が約1分間ほど長くなった。その後、各局で順次常時表示を開始した(一部地域と日本テレビ系列各局では2010年9月から先行で常時表示を開始。以降も順次先行で常時表示を開始したところがある)。テロップ出しについてはNHKでは全国放送番組は東京から送出(総合テレビのみ。衛星第2テレビでも内容は若干異なるが、同じ形式で実施)。民放では当初は日本テレビ、テレビ朝日、フジテレビ各系列局では同時ネット番組は制作局出し、自社制作番組や時差ネット番組は各放送局個別出しで、TBS、テレビ東京各系列局はネット番組、自社送出番組に関係なく各放送局個別出しとなっていた(完全レターボックス化以前の2010年7月4日までは同時ネット番組を制作局出しにしていた)。その後、常時表示開始により民放各局もすべて各放送局の個別出しとなった。逆に2010年9月時点で常時表示を始めない放送局では同時ネット番組も自社制作番組や時差ネット番組と同様、各放送局個別出しに変更されたところがある。表示時間帯はNHKが問い合わせセンターの受け付けている時間内(概ね9:00~平日が21:00、土日祝が18:00。放送時間が9:00を跨ぐ番組の場合は番組からの途中からであっても表示せず、次の番組が始まってから表示を行う)で、民放各局は終日表示を行っている。なお、2011年3月11日に発生した東日本大震災の報道特別番組ではNHKとほとんどの民放各局でアナログのウォーターマークを含めて表示を自粛していたが4月24日に民放各局で、4月25日にNHKで常時表示を再開した。
2010年7月24日は「完全移行のちょうど1年前です」という旨の特別な表示になった。
TBSテレビのように総務省地デジコールセンターの電話番号のあとに総務省地デジコールセンターの受付時間を表示するものもある。
HBCでは総務省地デジコールセンターの電話番号の前に「画面右上にアナログが表示されている方はお早めに地デジ受信の準備を」という旨の表示も出されている。
2010年9月6日より関東地方と山梨県、近畿地方で、9月13日より沖縄県で番組放送中約1分間おきに表示するようになった[6]。「アナログ」表示と同様に提供テロップが表示されている時間は表示しない局もある。またお問い合わせ先の受付時間を表示しなかった局も受付時間を表示するようになった。民放では大半の局がロールテロップではなくクロスカット、あるいはフェイドイン・アウトで入れ替える方式が採用されている。
2010年12月には、年末年始もデジサポが営業していることを受けて、電話番号の表示箇所を2行表示にしている局もある。その場合1行目「総務省地デジコールセンター(電話番号略)」2行目「平日9時から21時、土曜・日曜・祝日と年末年始の12/29-1/3は9時から18時」と表示。
MBSでは2010年11月22日から2011年1月23日まで、総務省地デジコールセンターの電話番号を表示する前に、放送エリアの近畿2府4県のデジサポの電話番号(滋賀・京都→大阪・兵庫→奈良・和歌山)を表示していた。
2011年7月1日以降はアナログ画面において「アナログ放送終了まであと○○日」というカウントダウンを画面左下に常時表示開始[7]。同年7月24日正午~同日24時までは「○○放送のアナログTVは終了しました。引き続きデジタル画面でご覧下さい」という文言と居住都道府県のデジサポ電話番号を表示した画面となる(但しアナログTVが完全停波して画面が「砂嵐」となる時間帯は局により異なる)
なお東日本大震災で甚大な津波被害を受けた岩手・宮城・福島の3県については、アナログ放送終了期日が2012年3月31日に決定。これら3県の地上波局では現在「ご覧のアナログ放送は来年(2012年)3月31日に終了します」という旨の文言と居住県(岩手・宮城・福島)の問い合わせ先デジサポ電話番号がアナログ画面の上下黒帯部分に常時表示されている(岩手・宮城・福島3県で購読されている新聞のラテ欄にも「本県=岩手・宮城・福島のアナログTV放送は来年=2012年3月31日で終了します」という注釈を表記)。同時にアナログ画面は(岩手・宮城・福島3県以外の地区で地デジ化が完了した)2011年7月25日より(これまで番組本編のみ強制レターボックス画面だったのが)CM中でも強制レターボックス化され(4:3画面のCMは上下のみならず左右にも黒帯が入る額縁映像)、アナログ放送終了告知テロップはCM中でも常時表示される方式に変更[8]。全局アナログ画面でもウォーターマーク表示を開始している(NHKのウォーターマーク表示は従来通りデジタル画面のみでアナログ画面ではウォーターマーク表示無し)。
その他[編集]
- 電子番組表の普及に伴い、新聞及びTVガイド雑誌ラテ欄へのGコード掲載は2011年7月23日付を最後に終了した(岩手・宮城・福島で購読されているものも含む)。
- NHK総合テレビ・NHK教育テレビ・日本テレビ・フジテレビでは2011年7月24日にアナログ放送終了記念特番を放送(日テレ・NHK各局は岩手・宮城・福島3県へは非ネット)。TBSも「アッコにおまかせ」内で、テレビ朝日も「サンデーフロントライン」内で各々アナログ放送終了特集を組んだ。
脚注[編集]
- ↑ (2009-04-24) アナログ停波は11年7月24日の正午 12時間前倒し asahi.com [ arch. ] 2009-04-24
- ↑ アナログ放送終了計画(改定版)地上デジタル放送推進に関する検討委員会(第46回)資料(2009年4月23日開催。PDF)
- ↑ ただし技術的に困難な場合は放送事業者個々の判断で同日24時00分まで停波を延長出来る(総務省 情報通信審議会 「地上デジタル放送の利活用の在り方と普及に向けて行政の果たすべき役割」第六次中間答申(2009年5月度開催)の資料70ページ目に記載(2009年6月2日web公開。PDF))ので、予定通り停波されてもその時刻は多少バラ付きが発生する可能性がある。
- ↑ 但しジャンクション時は通常のCMを流す。
- ↑ 但し日によっては、フィラー画面に入ってしばらくして一時停波する場合もある。
- ↑ 独立UHF局の場合、通販番組を除いたレターボックス放送の番組に限る。
- ↑ 当初は2011年6月30日を以てアナログ放送における通常番組を終了し、同年7月1日以降は終了告知画面に移行する予定であったが、日本民間放送連盟(民放連)の反発を受け、NHK・民放何れも同年7月24日正午までアナログ放送における通常番組を継続することが決定した。
- ↑ これに伴いアナログ画面の時刻表示書体はデジタル画面と同一デザインに変更してポイントを一回り縮小。数字の切り替わり方もデジタル画面と同様(「下から上へ徐々にせり上がる」・「フェードアウト・イン」・「カット」・「垂直又は水平方向に回転」のいずれか)の方式に変更され、CM中の4:3SD位置への移動も無くなり16:9HD位置に完全固定された。
関連項目[編集]
- 2011年問題 (日本のテレビジョン放送)
- 日本の地上デジタルテレビ放送
- 薄型テレビ
- BDレコーダー・DVDレコーダー
- NTSC(日本の地上アナログテレビジョン放送の方式)
- ラテ兼営
- ローカルニュース動画配信実施局一覧