小金井市

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小金井市(こがねいし)は、東京都多摩地域にあるである。東京都特別区部への通勤率は39.8%(平成22年国勢調査)。

概要[編集]

市のほぼ中央に位置する武蔵小金井駅を中心に、東西にJR中央線が、南北に小金井街道が走る。市内の殆どが住宅地であり、企業が少ないベッドタウン型の市である。北にの名所として知られる小金井公園、南は崖の辺りの自然林、又武蔵野公園野川公園多磨霊園にも面しており、周辺部には緑が多く残っている。

JR中央線武蔵小金井駅踏切は、1時間に59分閉まっていたこともあり「開かずの踏切」と呼ばれていたが、2003年から2009年迄の間に実施された高架化工事で解消された。

人口密度は10,000人/km²を超える。

地理[編集]

東京都のほぼ中央に位置し、中央本線が東西に横断している。

市の南部を東西に走る国分寺崖線の「崖(がけ)」を地元では古くから「はけ」と呼んでいたが、その「はけ」と呼ばれる多摩川河岸段丘の各所に湧水が見られる。段丘の北側は古来水の便が悪く、本格的に開発が始ったのは玉川上水の開削以降である。

隣接する自治体[編集]

地域[編集]

  • 梶野町(かじのちょう)一丁目 - 五丁目
  • 桜町(さくらちょう)一丁目 - 三丁目
  • 関野町(せきのちょう)一丁目 - 二丁目
  • 中町(なかちょう)一丁目 - 四丁目
  • 貫井北町(ぬくいきたまち)一丁目 - 五丁目
  • 貫井南町(ぬくいみなみちょう)一丁目 - 五丁目
  • 東町(ひがしちょう)一丁目 - 五丁目
  • 本町(ほんちょう)一丁目 - 六丁目
  • 前原町(まえはらちょう)一丁目 - 五丁目
  • 緑町(みどりちょう)一丁目 - 五丁目

歴史[編集]

現在の市域に当たる区域は 武蔵国多磨郡内の一部として属した。

年表[編集]

  • 1889年(明治22年) - 町村制施行により、(旧)小金井村、貫井(ぬくい)村、下小金井新田、梶野新田、関野新田、十ヶ新田および下染屋村、押立村、人見村、是政村、上石原村、本多新田の一部(飛地部分)が合併し、小金井村が誕生。
  • 1893年(明治26年) - 三多摩神奈川県から東京府に移管されたことにより、東京府北多摩郡小金井村となる。
  • 1937年(昭和12年) - 町制施行、北多摩郡小金井町となる。
  • 1958年(昭和33年) - 市制施行、小金井市となる。

地名由来[編集]

小金井の由来について複数の説がある。一つは市の「はけ」(崖のこと)南側を金井原と呼んでいたものを「こがねいはら」と読んだというもの。もう一つは「はけ」に沿って黄金(こがね)に値する豊富な湧水があるのを「黄金の井」や「こがね井」と称したというものである[1]

人口[編集]

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小金井市と全国の年齢別人口分布(2005年) 小金井市の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 小金井市
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性

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小金井市(に相当する地域)の人口の推移
テンプレート:人口統計/13
総務省統計局 国勢調査より

昼夜間人口[編集]

2005年に夜間人口(居住者)は111,033人であるが、市外からの通勤者と通学生および居住者のうちの市内に昼間残留する人口の合計である昼間人口は95,195人で昼は夜の0.857倍の人口になる。夜間に比べて昼の人口は1万6千人ほど減ることになる。通勤者・通学者で見ると市内から市外へ出る通勤者37,274人、市外から市内へ入る通勤者は15,085人と通勤者では市外へ出る通勤者のほうが多く、しかし学生では市外から市内へ入る通学生は13,016人で市内から市外に出る通学生6,665人と学生は昼は市内へ流入する人数のほうが多い。東京都編集『東京都の昼間人口2005』平成20年発行152,153ページ 国勢調査では年齢不詳のものが東京都だけで16万人いる。上のグラフには年齢不詳のものを含め、昼夜間人口に関しては年齢不詳の人物は数字に入っていないので数字の間に誤差は生じる)

行政[編集]

歴代市長[編集]

  • 鈴木誠一(1958年10月1日-1967年4月30日、3期)
  • 関綾二郎(1967年5月1日-1971年4月30日、1期)
  • 永利友喜(1971年5月1日-1979年4月30日、2期)
  • 星野平壽(1979年5月1日-1981年5月8日、1期)
  • 保立旻(1981年5月31日-1987年3月5日、2期)
  • 大久保慎七(1987年4月26日-1999年4月25日、3期)
  • 稲葉孝彦(いなばたかひこ、1999年4月26日-2011年4月26日、4期)
  • 佐藤和雄(さとうかずお、2011年4月27日-2011年11月12日(辞職)、1期)(新市長選任まで、(副市長不在のため)上原秀則企画財政部長が職務代理)
  • 稲葉孝彦(いなばたかひこ、2011年12月19日- 通算5期目)

市議会[編集]

  • 定数:24名
  • 任期:2013年(平成25年)4月5日~2017年(平成29年)4月4日[2]
  • 議長:篠原ひろし(改革連合)
  • 副議長:露口哲治(自由民主党小金井市議団)
会派名 議席数 議員名(◎は幹事長)
自由民主党小金井市議団 5 ◎中根三枝、遠藤百合子、中山克己、湯沢綾子、露口哲治
日本共産党小金井市議団 4 ◎森戸洋子、関根優司、水上洋志、板倉真也
小金井市議会公明党 4 ◎宮下誠、紀由紀子、渡辺ふき子、小林正樹
小金井市議会民主党 2 ◎鈴木成夫、岸田正義
リベラル保守の会 2 ◎百瀬和浩、渡辺大三
生活者ネットワーク 2 ◎田頭祐子、林倫子
改革連合 2 ◎五十嵐京子、篠原ひろし
緑・市民自治こがねい 1 片山薫
こがねい市民会議 1 斎藤康夫
小金井をおもしろくする会 1 白井亨

政策・施策[編集]

地下水保全 「小金井市の地下水及び湧水を保全する条例」と「小金井市雨水浸透施設等設置助成金交付要綱」を定めている。「東京の名湧水」となっている湧水を守る。

広域行政[編集]

自治体交流[編集]

財政[編集]

  • かつて経常収支比率は、1996年度に111.4%で、民間会社の調べで、市としては日本最悪とされた。現在(2005年度)では91.2%と回復しているが、依然予断を許さない状況である。
  • 1960年代半ばに建設された市役所は老朽化・狭隘化が著しく、昭和末期より改築や移転が度々議論されてきた。平成初頭に、将来的に移転が決まっていた蛇の目ミシン工業小金井工場の用地を買収、新庁舎の整備が完了するまでの10年間、市役所近くの民間のビルをリースし「第二庁舎」として一部機能を置くこととした。しかし、年2億円の賃料に加え、バブル経済の崩壊による財政の悪化により新庁舎建設の基金が底をついてしまったため、結果的に現在に至るまで「第二庁舎」の利用を続けている。なお、この建物は「小金井大久保ビル」といい、大久保慎七元市長の親族が所有している。
  • 2000年には"小金井市政と未来を語る会"が職員給与削減7%を求めて条例制定の直接請求を起こしたが、議会はこれを否決した。当時市職員の過半数が50歳以上であったため、人件費比率が高かった。
  • 退職職員の退職金を賄えず、市債を発行して調達している。

行政機関[編集]

警察・消防[編集]

ゴミ処理[編集]

有料化・減量化[編集]

2005年8月1日から家庭ゴミの回収が有料化。また、同年7月から順次ゴミ収集所が廃止され、原則として各戸別に回収となる。ゴミ袋は40リットル入りゴミ袋10枚で800円。実施当初と変わって、2012年現在では周辺自治体やゴミ引受先自治体でも同程度の価格の指定ゴミ袋を販売している自治体が多い(武蔵野市、西東京市、府中市は同額。三鷹市は40L10枚で750円)。

生ゴミの堆肥化・肥料化を推進、生ゴミ処理機の購入に対する補助金を積極的に継続して実施。堆肥化促進剤の無料配布も実施。また保育園・小中学校の給食等で出る生ゴミを生ゴミ処理機で回収し、肥料化した上で市内の農家に配布する試みもなされている。夏休みなどの長期休暇中は一般家庭から小学校への生ゴミ持参による回収も行われている。 めずらしいケースとしては2010年より乾燥生ごみ処理済みのごみを資源ゴミとして、希望者へ専用容器を事前に配布し、戸別回収を実施している。

最終処分場には日の出町にある「二ツ塚廃棄物広域処分場」を利用。処分場の設置者は「東京たま広域資源循環組合」(略称「循環組合」)で、多摩地域の多くの自治体が加盟。

旧二枚橋清掃工場の閉鎖[編集]

以前は「二枚橋衛生組合」に参加し、その施設でゴミを処理していた。組合は小金井市、府中市調布市で構成され、3市の境界にある「二枚橋清掃工場」を運営していた。しかし、施設の老朽化が著しく進んだことから建て替えが検討されたが、小金井市民の反対運動が起こるなど実現が不可能な事が判明、2007年3月31日にすべての焼却炉が停止された。2010年3月に組合が解散された[3]

府中市[4]、調布市[5]は停止計画に沿って事前に対応策を策定し、それぞれ別途他市と構成し直したが、小金井市の対応策は一向にすすむ事が無く小金井ごみ問題が浮上してくる。

市内ごみ焼却場建設反対運動と二枚橋清掃工場跡地へのごみ焼却場建設計画[編集]

かつて武蔵小金井駅そばの蛇の目ミシン工業小金井工場跡地を新清掃工場の有力候補地としていたが、小金井市民の反対運動により断念[6]し、二枚橋清掃工場跡地にゴミ処理施設を建設することを決めた。しかし、二枚橋清掃工場跡地は、調布市と府中市の市有地であり、そもそも市有地管理の両市の同意を得ずに決定した計画であるため[7]、調布市は拒否している[8]。そのため予定表を作成できず2006年10月1日、無期限でごみ非常事態宣言を出した。

緊急措置[編集]

現在、ゴミ焼却施設組合に参加していないため、他市の厚意を受けている。焼却炉停止後は、暫定処置として、隣接の国分寺市と協定を結んだ。内容は二枚橋清掃工場停止後、新ごみ処理施設の計画を策定することを前提に、国分寺市が運営するごみ処理場で焼却処分を受け入れてもらえることとなった[9]。但し、全体の3割分のみの受け入れであり、残り7割はたくさんの他組合に処理を依頼している。2010年度は、稲城市狛江市府中市国立市で構成される多摩川衛生組合に7500トン、日野市に2400トン、昭島市に2000トン、八王子市に1500トンを、それぞれ処理してもらっている。また、西東京市東久留米市清瀬市共同運営の柳泉園組合の清掃工場にも受け入れを交渉したが、東久留米市議会が小金井市の計画の甘さを指摘して受け入れに難色を示す意見書を発表した[10] [11]

市長発言と回収不能の恐れ[編集]

2011年4月に稲葉市長による上記の措置に対して、周辺自治体へのごみ委託処理費用の増額分を「無駄遣い」と選挙戦で攻撃していた佐藤和雄が、新市長に当選。しかし選挙戦でのこの発言がかえって小金井市のごみを受け入れていた周辺自治体の反発を招いてしまう。市長選挙前に多摩川衛生組合が受け入れを決めていた平成23年度の搬出枠8000トンを超える約5500トンのゴミについて、新たな搬出受入先が決まらず回収不能のおそれが生じる事態となった。佐藤市長は6月の市議会で、発言について「不適切であった」と陳謝したほか、周辺自治体に「おわび行脚」をしていたが2011年11月1日、「事態打開のため」として辞意を表明。佐藤市長は同月12日に辞職。

同年12月18日の市長選挙で改めてこの問題が争点となり、名指しこそしないものの他候補を痛烈に批判しあうネガティブキャンペーンも含めた1週間の熾烈な選挙戦を経て、「二枚橋焼却場建設」を基本的に維持する考えを示した稲葉元市長が返り咲き当選、再び市長に就任。選挙期間中近隣9市2町の首長が稲葉を応援するために訪れ「稲葉氏が市長を務めなければ、ゴミ問題は解決しない」という応援演説をおこない、緊密な結びつきをアピールしていた。全国紙に取り上げられるほど有名になったゴミ問題であるが、有権者の選挙に対する関心は低く投票率は43.27%と4月選挙(46.16%)を下回った。

2012年4月、小金井市は二枚橋焼却場跡地でのごみ共同処理を断念した事を国分寺市に通知した[12]。2012年2月に、調布市が二枚橋焼却場跡地の自己所有分を不燃物ごみ分別処理施設等に利用する事を決定、小金井市長に伝えていた。これにより、同地での処理場建設が事実上困難となることが確定的になったためと見られている。小金井市は、処理場建設地の再検討はしない意向を示しており、今後は他の自治体の一部事務組合への加入を模索することとなる。

駐輪場[編集]

現在、小金井市は人口の増加も起因して自転車利用者が増加。その結果、駐輪場の不足が深刻になってきている。そのため、駐輪場は自転車で溢れかえり自転車の出し入れ以前に足の踏み場もないような状態になっている。またJR中央線高架下に設置されるとの情報があった駐輪場についても、一部は設置されているが到底満足に収容しきれるような規模ではなく、また有料であるなど、市民が利用しやすい状況とはかけ離れている。JR線の高架化工事、及びこれに伴う区画整理事業に伴い、周辺に設置されていた駐輪場が廃止されたり、新設されても短期間で閉鎖される等不安定な状況にある。更に、放置自転車も跡を絶たないなど、利用者の意識の低さも顕著である。今後、無料の駐輪場の設置、放置自転車の厳しい取り締まり、既存の駐輪場の整備、情報の開示など、市の一層の対策が速やかに講じられることが強く望まれる。

国政・都政[編集]

国政[編集]

衆議院小選挙区選挙では東京18区(武蔵野・府中・小金井)に属する。近年選出の議員は以下のとおり。

都政[編集]

小金井市で一つの選挙区をなす。定数は1人。近年選出の議員は以下のとおり。

  • 2009年7月
    • 西岡真一郎(民主党)
  • 2013年6月
    • 木村 基成(自民党)

国・都の施設[編集]

  • 独立行政法人情報通信研究機構 小金井本部
    • 旧・郵政省通信総合研究所。2004年4月、独立行政法人通信総合研究所と認可法人通信・放送機構の統合により現在の名称となる。日本標準時を提供するための原子時計が設置されている。

産業[編集]

農業[編集]

  • 主な産物
    • 植木苗木、トマト、ナス、ダイコン、ウド、ルバーブ(小金井公園内「パークス」店舗にてルバーブジャムの販売あり)

住宅団地[編集]

  • グリーンタウン小金井団地
  • 都市再生機構小金井住宅団地 - 緑町 1960年 : 小金井都市計画事業(一団地の住宅施設)
  • 東京都住宅供給公社小金井貫井住宅団地 - 昭和38年 : 小金井都市計画事業(一団地の住宅施設)
  • 東京都住宅供給公社小金井本町住宅団地 - 昭和37年 : 小金井都市計画事業(一団地の住宅施設)

教育[編集]

公立学校の児童生徒の学力は、比較的レベルが高いとされている。毎年実施されている小中学校における東京都学力テストでは、中学校が第1回において1位になったほか、概ね高位につけている。

付属校・併設校は上位の学校の項に記す。

小学校[編集]

中学校[編集]

高等学校[編集]

大学[編集]

交通[編集]

鉄道[編集]

道路[編集]

バス路線[編集]

地域放送[編集]

名所・旧跡・観光・文化芸術[編集]

公園[編集]

神社・寺[編集]

  • 三光院
  • 小金井神社
  • 八重垣稲荷神社
  • 稲荷神社
  • 日枝神社
  • 八幡神社
  • 稲荷神社
  • 上宮大澤神社
  • 貫井神社
  • 神明宮
  • 稲穂神社

名所・旧跡[編集]

祭・イベント[編集]

  • 小金井桜まつり(3月下旬または4月上旬)
  • 小金井阿波踊り(7月下旬)
  • 小金井薪能(8月)
  • わんぱく夏まつり(8月)
  • お月見のつどい(9月)
  • 小金井市民まつり(10 - 11月)

文化[編集]

スポーツ・レジャー施設[編集]

  • 小金井市総合体育館 - 小金井公園内にある。
  • 小金井カントリー倶楽部は、名称は小金井とあるが所在地は小金井市内ではなく、小平市に位置する。

ゆかりの人物[編集]

特筆しない限り、出身者を表す。

文化[編集]

芸能[編集]

スポーツ選手[編集]

放送[編集]

その他[編集]

関連項目[編集]

脚注[編集]

外部リンク[編集]

行政
観光