赤ずきんチャチャ
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赤ずきんチャチャ(あかずきんチャチャ)は、彩花みんによる少女漫画作品。またこれを原作にしたテレビアニメ。漫画の原作は、魔法の国のうらら学園を舞台に見習い魔法使いのチャチャが仲間たちと巻き起こす(巻き込まれる)ドタバタを描いた学園ギャグ作品である。複雑な片思い関係と登場人物たちの強烈な個性も相まって人気を博した。
概要[編集]
- 原作漫画は「りぼん」に1992年10月号から2000年8月号までにかけて連載された。
- アニメは1994年1月7日~1995年6月30日に、テレビ東京系列にて毎週金曜夕方6:00~6:30放送。全74話。スポンサーの意向で原作漫画にない要素が追加されている。
- アニメ化当初はアニメ雑誌等でも決して注目されていなかったが、個性的なキャラクターのぶつかり合いに加え、実験的ともいえるギャグ演出に急速に評判が高まり、3度にわたってアニメ雑誌の表紙を飾るまでになった。
- パソコン通信などを介して青年層のファン(いわゆるおたく層)が多く付いた。
- 本作の舞台となる世界(星)は「地球に優しい~」のセリフから「地球」である。ただし、それが固有名詞としての「地球」かどうかは不明。魔法の国が存在するため、チャチャ達の母星を地球と表現しているという解釈も不可能ではない。
ストーリー[編集]
チャチャは赤いずきんがトレードマークの、魔法使いのたまご。もちもち山の小さな家で、世界一の魔法使い・セラヴィーの弟子として生活している。魔法の腕は未熟で、とんでもない失敗を引き起こしてばかりだが、セラヴィーや幼馴染でボーイフレンド兼ペットの狼男・リーヤと共に、楽しく日々を過ごしている。
ある時、チャチャとリーヤはひょんなことから、うりずり山に住むセラヴィーから世界一の称号を奪うことを狙う魔女・どろしーの城を訪れた。どろしーの弟子・しいねはチャチャを見るなり彼女に一目惚れしてしまい、以来、チャチャ、リーヤと行動をともにするようになる。
原作とアニメとはストーリーが大きく異なるので、以下に二つに分けて記述する。
アニメのストーリー[編集]
平和な世界が続いていたあるとき、魔界に強力な魔力を持つ大魔王が現れ、国王と王妃を石像に変え、その娘・チャチャをも倒そうとしたが、国王の父、大王であるジーニアスによって城に結界が張られ大魔王は城に封じ込められた。しかし、ジーニアスは大魔王の魔力によって小さな宝石にされてしまった。国に仕えていた若きセラヴィーは、まだ幼い赤ん坊のチャチャと、ジーニアスである小さな宝石を手に、安全な山奥へ逃げ込んだのである。それから、数年後、チャチャの居所を掴んだ大魔王は次々とチャチャに刺客を送り、王家の血を絶やそうとする。
パート1[編集]
- 物語の始まり、チャチャが魔法学校へ通い出す頃、セラヴィーよりプリンセスメダリオンというアイテムを託される。また同時にブレスレット、リングを最も信頼できる2人に渡せと言われていた。それからすぐ、ピンチが訪れた。師匠セラヴィーが捕まり、やられそうになった時である。チャチャはそばにいたリーヤとしいねちゃんにそれぞれ1つずつ、アイテムを渡すと、突然それぞれのアイテムに秘められた宝石が共鳴し合い、「愛よ」「勇気よ」「希望よ」というかけ声のもと、チャチャはマジカルプリンセスに変身し、ビューティーセレインアローで敵の悪い心を射抜く。
- パート1では、原作の作品にマジカルプリンセスという要素を加え、ビューティーセレインアローを使い、うらら学園卒業までの刺客との戦いを描いている。
- またアニメオリジナルのストーリーも卒業に近づくにつれ増えた。
パート2[編集]
- うらら学園を卒業していくらかした頃、ある敵が現れた。魔界の魔力によって支配されたしいねちゃんの父、アクセスである。彼はビューティーセレインアローを手で受け止め、その力を示した。これにより、チャチャ達はより強力な武器が必要であると悟り、不死鳥の剣・ウィングクリスを探すことになる。その後チャチャ達は、敵の強力な攻撃にやられそうになり、防御の為に、バードシールドを探す。これらの武器を携え、大魔王と戦い、ついにチャチャは国の平和を守った。
- パート2ではストーリーは一部を除いて完全オリジナルとなった。
パート3[編集]
- 大魔王を倒し、国王、王妃、祖父が元に戻って魔法の国に平和が訪れる。チャチャたちは最初はお城に暮らすがそれに馴染めず、中等部が開設されたうらら学園に再入学し、チャチャもセラヴィーのもとでの生活に戻った。しかしその後に、「国王の印」であるホーリーバードが悪の心を持つモンスターに強奪されて暗黒魔界の封印が解かれる危機が訪れ、プリンセスメダリオンは暗黒魔界に通じる穴を塞ぐため封印された。同時にマジカルプリンセスも封印された。その後、チャチャはジーニアスよりお助けアイテムとして、「おたすけブーメラン」を貰う。
- 中等部に入ったとき、あまりに魔法の勉強に熱が入らないチャチャを見越してセラヴィーは世界一の魔法使いの座をチャチャに譲る。しかし、チャチャは次第に戦いばかりの毎日、不自由な生活に世界一を止めたい気持ちになり、他の人に譲ろうとする。だがそれを察したセラヴィーは世界一の魔法使いの座が他の人の手に渡る前に、チャチャを氷付けにし、奪還する。それ以降はモンスターも世界一戦もない世界でチャチャたちのドタバタ劇が展開された。そしてついにどろしーとの結婚を決意したセラヴィーだったが…。
- パート3では、マジカルチャンピオン、最終回のストーリー、その他数本を除き、原作のストーリーにおたすけブーメランを追加した作品である。原作のギャグが上手に活用され、面白さではこのパートの評価が最も高い。
原作のストーリー[編集]
原作のストーリーでは、前半に師匠と魔法使いの試験としておにごっこをする、といったストーリー性も見られたものの、その後突然うらら学園へ通うことになり、学園物の漫画になった。原作11巻で学園を卒業し、新展開も迎えたが、あまり活かされることなく、最終回を迎えることとなる。 またポピィ君が登場以降チャチャ達3人組やクラスメートの出番が非常に少なくなり、特にエガオン登場後ポピィ君、平八、市松、なるとがメインとなる後期の内容はファンの間では物議を醸した。
パート1[編集]
- 元々読み切りのマンガとして始まった赤ずきんチャチャは、第2話より、鬼ごっこによる検定が始まり、チャチャはセラヴィー、しいねはどろしーを追いかけるため、リーヤも加えた3人で師匠達を捜す旅に出る。この旅が幕を下ろした後、チャチャ達は魔法の国へと引っ越す。
パート2[編集]
- 魔法の国に引っ越したチャチャ達は、本格的に魔法を勉強をするためうらら学園に入学する。原作のストーリーはほとんどはこの学園に通っているときの出来事である。このパートは最も長く、3巻から10巻まで続いた。
パート3[編集]
- うらら学園を卒業したチャチャ達は、正義のヒーローになれるという広告を見つけて就職。その名も、「貴方のマジカルレンジャー」。チャチャも服を改め、襲いかかる敵や、迷惑な人たちを食い止める…のだが、更に迷惑を広めてる感も否めなかった。そんな中、突然セラヴィーが実は魔界の大魔王の第一子、つまり次期大魔王だということが分かり、それらにまつわるストーリーが11巻から、13巻(完結)までに描かれている。
登場人物[編集]
赤ずきんチャチャの登場人物を参照のこと。
アニメ[編集]
アニメに登場する魔法アイテムと武器[編集]
- プリンセスメダリオン
- 第一話で、チャチャがセラヴィーから貰ったペンダント。これと、リーヤのブレスレット、しいねちゃんのリングを合わせ、3人の愛、勇気、希望の力を合わせる時、チャチャはマジカルプリンセスに変身することが出来る。また、中央の宝石には大王であるジーニアス(チャチャの祖父)が封じ込められていた。
- ビューティーセレインアロー
- チャチャが初めてマジカルプリンセスに変身したときに持っていた聖なる弓矢。マジカルシュートというかけ声とともに、矢を放ち、邪悪な心を討つ。パート1では主に戦闘に、パート2、3では主に後述するウィングクリスの元である、不死鳥を呼び出すことに使用する。呼び出す呪文は「セイント・フェアリー・ナビゲーション!」。
- ウィングクリス
- 伝説の不死鳥の剣。飛べない、なんだか情けない鳥、ピー助(声:島本須美)が不死鳥として目覚め、変身した姿である。バーニングフラッシュを放つ。ウィングクリスは邪悪な心を破壊するため、人を殺傷する能力はない。邪悪な心を持たないものが当たってもダメージを受けないという特徴を持つ。パート2,3で使用。剣に変身の際に「ライトニングフェザースキルアップ!」と叫ぶ。
- バードシールド
- 王家筆頭鍛冶屋ムーラ・マーサがエンジェル砂鉄から作った伝説の盾。その防御性能は特に優れており、ほぼすべての魔族の攻撃はバードシールドを貫いてチャチャにダメージを与えることはなかった。非常に重い。パート2,3で使用。既にエンジェル砂鉄は採掘され尽くしてしまっていたため、エデン鉱山出身の冒険家クラウドの希望により、彼の持っていたエンジェル砂鉄で昔作られたトランペットを溶かし、この武器が作られた。バードシールド装着&発動の際、「バードシールドビルドアップ!」と叫んでいた。
- クレスセント・オーロラ・ブレスレット
- 国王、チャチャの父が若い頃旅をしていたときのよりどころにしていたアイテム。ボタンを押して呪文を唱えるとブレスレットに付いている三日月がブーメランとなり、なんらかの役に立つアイテムが帰って来る。パート3で登場。アイテムにならずにブーメランのままチャチャ達を追いかけたことや、そのまま帰って来なかったりするときもあったが、最終的には役に立つことをしてくれる、頼りになるブレスレットである。
- 魔法の通信コンパクト
- 王妃、チャチャの母がチャチャに渡したアイテム。これを開くとチャチャのお母さんと顔を見ながら通信できる。これによりチャチャは遠くにいても頻繁に母親と連絡を取ることが出来るようになった。
- なんでも詰め込みプローチ
- 大王、チャチャの祖父の秘蔵品。呪文を唱えると、大きなものでも小さなものでもなんでも詰め込み持ち運びが出来る。巨大なパンや、岩穴、そして人が入ったままの家でさえ小さなブローチの中に詰め込める。海坊主を取り込んだときに、その中の様子が映し出されたが、それによると、岩、家、車、テーブル、ドライヤー、布団、カバン、ティッシュペーパー、ヤシの木、パン(?)、おばあさん(?)、水が入っていた。
- ホーリーバード(国王の印)
- マジカルキャッスルにまつられている聖なる彫像。心正しき人がこれを奏でる時、世界中に花が咲き、汚れた血を清められる一方、心悪しき者が奏でると、世界は醜悪と恐怖に満ちた世界となってしまうという王家に伝わる秘宝。大魔王に城を襲撃されたときに見つからない場所へ逃げさせる魔法をかけ、静かに眠っていた。しかし、そんな宝と知らない魔族の手に渡り、暗黒魔界へ通じる穴をあけてしまった。が、その魔族はチャチャ達により倒され、穴も塞がれ、平和がまた守られた。
スタッフ[編集]
- 原作:彩花みん
- 企画:片岡義朗(ASATSU)
- 演出協力:高橋良輔
- 監督:辻初樹
- キャラクターデザイン/総作画監督:渡辺はじめ
- 美術監督:小林七郎
- 撮影監督:羽山泰功
- 音楽:佐橋俊彦、手塚理
- 音響監督:たなかかずや(当時は田中一也)
- プロデュサー:小林教子(テレビ東京)・松下洋子(NAS)・若菜章夫(スタジオぎゃろっぷ)
- 脚本:山田隆司、柳川茂、三井秀樹、戸田博史、金春智子、高橋良輔、山口宏
- コンテ:辻初樹、桜井弘明、佐藤竜雄、大地丙太郎、石山タカ明、佐々木和宏、松本佳久、青木佐恵子、渡辺慎一、鈴木卓夫、佐山聖子、村橋しま子、義野利幸、細田雅弘、原征太郎、鴫野彰、津田義三、木村哲
- 演出:辻初樹、桜井弘明、佐藤竜雄、大地丙太郎、棚橋一徳、佐々木和宏、松本佳久、青木佐恵子、下司泰弘、鈴木卓夫、佐山聖子、村橋しま子、細田雅弘、津田義三、原征太郎、根岸宏樹、木村哲
- 作画監督:小西洋子、音地正行、木村文代、木下和栄、海谷敏久、生野裕子、藤田宗克、渡辺はじめ、久米一成、藤田宗克、沢田正人、鄭順子、飯田宏義、まつざきはじめ、石川修、柳田義明、桜井木ノ実、林桂子、小林一幸
- 美術監督補:加藤賢司、高橋久嘉
- 背景:小林プロダクション
- 動画チェック:池沼有美、金田武、佐藤行援、中村紀、和西研治、岡英和、手島典子、原鉄夫、沢田恒、弓納持幸子
- 動画:亜細亜堂、同友動画、ムッシュオニオン、OH!プロダクション、ハンジンプロ、チャンユンプロ、じゃんぐるじむ、ゆめ太カンパニー、上海朝陽動画、D.R.MOVIE、スタジオコクピット、夢弦館、李スーヨン、馬良動画
- 色指定:一瀬美代子、永浜由紀子、横井正人、村上智美、瀧尾奈都子
- 特殊効果:西山誠、完甘幸隆、大野嘉代子、前川孝、千葉豊
- 仕上:ビジュアル・ワーク・ショップ、遠東動画、スタジオエムアイ、同友動画、ムッシュオニオン、スタジオステップ、スタジオルンルン、上海朝陽動画、ST.Toys、ハンジンプロ、チャンユンプロ、梵谷、D.R.MOVIE、馬良動画、スズキ動画企画、馬良動画
- 編集:松村正宏→山森重之(JAY FILM)
- タイトル:マキ・プロ
- 現象:IMAGICA
- アニメーション制作協力:ジャパンタップス、タカハシスタジオ、フィルムマジック、東京キッズ
- 録音制作:ビーライン
- 調整:たなかかずや、堀内唯史
- 演技事務:吉田秀之
- 音響効果:神保大介(スワラプロダクション)
- 録音スタジオ:代々木アニメーション学院原宿スタジオ
- プロデューサー補:和崎伸之(スタジオぎゃろっぷ)
- 番組宣伝:伊藤真理→門司玲子(テレビ東京)
- 制作進行:小島恵、小林功治、緒方和英、小山洋司、松橋厚至、笠森恒郎、伊藤公視、中川聡、山本晴子、高山昌義、荒川勇人、道下直樹、今村秀成
- 協力:代々木アニメーション学院
- アニメーション制作、撮影:ぎゃろっぷ
- 製作:テレビ東京・NAS
主題歌[編集]
オープニングテーマ[編集]
※TV放映時と映像ソフト版(LD、ビデオ、DVDなど)では歌手が異なっている。映像ソフト販売の発売元がSMAPのCDの専属契約会社であるビクターではなくキングレコードだったことから、映像ソフト化の際に、SMAPの所属事務所であり音源の原盤権を持つジャニーズ事務所との権利関係と意向により、キング・ビクター・ジャニーズの三社間の合意が得られなかったためとされている。同様の理由でキングレコードから発売されたドラマCDにはSMAPメンバーの香取慎吾演じるリーヤの出番が無い。この他にも、林田健司によるセルフカバーがある。
エンディングテーマ[編集]
- 『笑顔が好きだから』
- 『チャチャにおまかせ』
- 『ようこそマジカル・スクールへ』
挿入歌[編集]
- 『今日が大好き』
- 作詞:大地丙太郎 作曲:佐橋俊彦 編曲:手塚理 歌:鈴木真仁、並木のり子、赤土眞弓、桜井智
- 『Chance!! ~いつも君のそばに~』
- 作詞・作曲・編曲:松浦有希 歌:鈴木真仁、桜井智、赤土眞弓
- 『友達のテーマ~~皆でできること~』
- 作詞:織田ゆり子 作曲・編曲:佐橋俊彦 歌:島本須美、本多知恵子、柏倉つとむ、冨永みーな、松野太紀
- 『初恋物語』
- 作詞:織田ゆり子 作曲・編曲:松浦有希 歌:桜井智、赤土眞弓、並木のり子
- 『迷子の猫~何とかなるわ、頑張るもん~』
- 作詞:大地丙太郎、佐藤竜雄 作曲・歌:鈴木真仁 編曲:手塚理
- 『MY DEAR』
- 作詞・作曲・編曲:松浦有希 歌:鈴木真仁
- 『夢を忘れない』
- 作詞・作曲・歌:沢田聖子 編曲:戸塚修
- 『君色思い』
- 作詞・作曲:林田健司 編曲:CHOKKAKU 歌:鈴木真仁
- 『チャチャにお任せ』
- 歌:石田燿子
- 『Chance!! ~いつも君のそばに~』
- 作詞・作曲・編曲:松浦有希 歌:松浦有希、松野太紀
備考[編集]
- マジカルプリンセス
- アニメ版で設定された、チャチャの変身した戦闘形態で、元のチャチャよりも年齢が高い姿をしている。チャチャが成長した姿かどうかは作中で明確にされなかった。また、魔法の国の初代の女王『ジョアン1世』と酷似した姿でもあり、マジカルプリンセスの用いる3種類の武器はジョアン1世が使ったとされるものである。この姿は大魔王が差し向ける刺客(最終的には大魔王本人)を倒すためのものだった。変身は、チャチャ・リーヤ・しいねちゃんが分け持ったアイテムによってなされ、3人が揃っていなければ変身できない。『愛と勇気と希望の名のもとに、マジカルプリンセス・ホーリーアップ』の掛け声と共に変身する。古代ギリシャの服装をモチーフとしたミニスカート姿だが、下着の露出などは一切なく、変身シーンも、当時の変身少女アニメでは多かったボディラインの露出が避けられている。これらも含め清楚なイメージが貫かれ、それによって独自のファンを獲得した一面もあった。
- 演出面では、前半の2クールほどの間はほとんど感情を見せることがなく、もとのチャチャと精神的に一体なのかどうかすら明確ではなかった。辻初樹監督は、チャチャたちのドタバタ劇とモンスター退治の話を分けるために意図的にそうした演出を行ったと後に語っている。シリーズ後半にはチャチャの意識を持つことがはっきりし、大魔王を倒したときには自らチャチャと名乗った。
- ちなみにマジカルプリンセスのモチーフは、同じく「りぼん」で連載されていた北條知佳の漫画「ダイアモンドピンク」の登場人物に似ているとされ、弓矢を武器として使う点などが共通する。またタカラから発売された『ビューティーセレインアロー』は、アニメ『魔法のエンジェルスイートミント』のヒロイン・ミントが携行していた魔法の道具『ミントアロー』の金型が流用されたものだったらしい。
- ファンの間では放映当時は「大チャチャ(さま)」「マジプリ」、近年は「姫さま」という愛称で呼ばれる。
- アニメ版の改変
アニメ化にあたって行われたストーリー・設定の変更は番組スポンサーだったタカラの意向とされている。原作には玩具化できそうなアイテムが皆無だったことや、その当時ターゲットとされた視聴者層に「美少女戦士セーラームーン」が大人気だったこともあり、魔法の国の学校を舞台に悪ガキどもが騒動を起こすという舞台設定を基本としつつ、美少女変身ヒロイン冒険活劇の要素が加えられた。人物設定はそのまま流用しながら、魔法の国を乗っ取り支配する大魔王を討つため、王女チャチャが変身して戦うというストーリーに変更された。異例とも言える改変だった。
このようなアニメ化に際してのストーリー・設定の変更は、原作者が了解した上で行われるのが前提だが、アニメ化後の推移やアニメ版の出来によっては原作者が抗議や不本意を示すコメントを発するケースがしばしば見られる。本作に関しては、
- アニメ版のネタが原作漫画に逆輸入されるケースが多々あったため、好意的であるという見方
- 他の作者の作品において「逆輸入」が行われる場合はむしろ原作者がアニメに対し異議を抱いている場合が多いため、彩花みんの場合もそうしたケースに該当するのではないかという見方
の両方の意見がある。いずれにせよ、彩花みん本人からの公式なコメントは今日に至るまで出されていないため、その真意を知ることは出来ない状況である。ただし、マリンややっこちゃんの描写はアニメ版の方が優れているというコメントはある要出典。
- 声優起用
アニメ版のもう一つの特徴は、無名な声優の大胆な起用である。SMAPのアイドル歌手で声優は未経験の香取慎吾を起用したことは話題作りの意味合いもあったと見られるが、主人公にあてられた鈴木真仁やお鈴ちゃん役の並木のり子はまったく無名の新人だった。代々木アニメーション学院出身の彼女らは番組放映開始の頃は演技の未熟さが明らかだったが、番組の進行とともに演技も上達。ファンはその成長の様子もストーリーとともに楽しんだ。
- 放送延長
当作品のアニメ版は4クール(1年間)の予定で放映開始されたものの、制作サイドの予想以上の人気を集めて放映続行の要望も強かった事から、2クール延長して放映されるという措置がとられた。
- 大魔王との戦いは4クール目までで決着してしまったことから、マジカルプリンセスは5クール目の数話に登場した後、「変身アイテムの封印」という形で退場となり、それ以後は原作に近い単発エピソードが主になった。
- 大魔王とセットのキャラクターともいえるマジカルプリンセスを、このようにいささか中途半端な形で5クール目に登場させたのは、主にスポンサーサイドの事情だったといわれる。こうした取り扱いについてはファンの間にはこれを批判する声もあった。
- 一方、原作を大幅に改編した形で始めたアニメ版を、当初の放映予定より延長した上で原作に沿った路線へと変更するに至った事については、主に原作重視のファンからは好意的に受け止められた。路線変更は全体としては大きな影響はなく、マジカルプリンセス退場以後もコンスタントに視聴率二桁台を維持していた。
- 演出
演出を担当した桜井弘明・佐藤竜雄・大地丙太郎の3人は本作で才能をブレイクさせ、「チャチャ三羽烏」とも呼ばれた。
- 上記の3名などが本作で定着させた演出技法のひとつに、その場面に登場する人物の会話を本筋と関係がなくても余さず収録するというものがある。これはアフレコ台本にもそれぞれのセリフが段を分けて記載されており、その結果台本が厚くなるという現象もあった。本作はステレオ放送だったため、この演出の効果は大きかった。
- その他
放送当時は三谷幸喜がよく視聴していた事が後に話題になった。
- 1999年1月3日に放映された「古畑任三郎 VS SMAP」には、古畑任三郎(田村正和)が香取慎吾(本人役)に「『赤ずきんチャチャ』でリーヤの声やってたの、香取さんでしたねぇ。いい作品でした」と話しかける場面がある。
- 原作で検討され中止になった展開及び設定もある。
- チャチャは木になった巨大な実だった(つまり木から生まれた)のをセラヴィーが見つけたという設定
- アニメに登場した「チャチャの母親」と同じ容姿の「チャチャの父親(ニューハーフ)」の登場
- ラスカルは(アニメ化決定以前の時期に)元々ラスボスの大魔王として用意したキャラデザイン
ネット局[編集]
- 同時ネット(TXN系列局のみ)
時差ネット | |
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●=日本テレビ系、△=TBS系、■=フジテレビ系、☆=テレビ朝日系、◎=独立UHF系
なお宮城県の仙台放送にて日曜朝9時30分からの時差ネットだったが高視聴率をマークしていた。広島県の広島ホームテレビ☆でも平日の夕方5時に再放送が行われた。
放映リスト[編集]
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※最高視聴率15.8%(1994/1/28放映の第4話、関東地区)
ミュージカル[編集]
テレビアニメ放映中の1994年12月と放映終了後の1995年7~8月に東京・新橋の博品館劇場で上演された。再演時は大阪でも1日だけ上演あり。全2幕。ストーリーはマジカルプリンセスの登場するアニメ前半のいくつかのエピソードを取り入れながら、全体としてはオリジナルのストーリーとなっており、オリジナルの敵役が登場する。演出は三ツ矢雄二、主役のチャチャは入絵加奈子、リーヤは秋山純が演じた。櫻井智はアニメでの持ち役であるマリン役で出演している。お鈴ちゃん役は、初演時は樋口智恵子、再演時にはアニメのお鈴役である並木のり子とチャチャ役の鈴木真仁のダブルキャストだった。他におゆき先生もアニメの冨永みーなが演じている。また声だけで登場する大魔王はアニメと同じ小村哲生だった。
1995年2月、マジカルプリンセス退場後(56話と57話の間)の3週にわたって初演時のダイジェスト版がアニメの放映枠で放映された。下記はその際のサブタイトルである。
- 第1話 チャチャをつかまえろ
- 第2話 友達以上になりたい
- 第3話 みんなが一番優等生
なお、アニメの3代目のエンディングである「ようこそマジカルスクールへ」は、このミュージカルで歌われる曲でもあった。ミュージカルである関係で、舞台で使用された歌詞にはCDとしてリリースされたものにはないフレーズが含まれている。
OVA[編集]
主題歌[編集]
オープニングテーマ[編集]
- 『MAKE ME SMILE』
- 作詞・作曲・編曲・歌:松浦有希
エンディングテーマ[編集]
- 『願いは一つ』
- 作詞・作曲・編曲・歌:松浦有希
- Vol.1『ポピィくんがやってきた!』
- Vol.2『温泉旅行をつかまえろ!』
- Vol.3『さよならチャチャ!涙の花いちもんめ』
関連商品[編集]
CD『聖・まじかるレビュー』[編集]
聖(セント)・まじかるレビューは赤ずきんチャチャのBGMと、オリジナルのストーリーのボイスアニメが収録されたサントラCDである。VOL.4で、VOL.5の発売を示唆していたが現在まで発売されておらず、全4枚。また他の項目にもあるように、リーヤの声優、香取慎吾は権利関係により出演は出来ず、犬のサウンドエフェクトが代用してある。ドラマパートの脚本は、VOL.1はアニメの演出協力である高橋良輔、VOL.2~4はアニメの脚本を執筆した山口宏が担当している。
- 赤ずきんチャチャ 聖・まじかるレビューVOL.1
- サントラ第一弾として1994年4月21日に発売。収録されたストーリーは全4作。リーヤは山の中で狩りを行っているため、出演はせず遠吠えの声しか聞こえない。中には珍しく大魔王とソーゲスを焦点に置いたコメディも収録されている。収録されている楽曲はまさにアニメ版の華、マジカルプリンセスへの変身シーンの曲など、主にパート1から登場する曲が用意されている。音楽は佐橋俊彦によるものだけを収録。
- 赤ずきんチャチャ 聖・まじかるレビューVOL.2 うらら歌劇団・お披露目公演
- サントラ第二弾。この作品では、CD一枚すべてを通してチャチャ達、うらら学園の卒業生がミュージカルをやるという設定で話が流れる。リーヤは大道具係兼王子役で出演するが、声は本物の犬の鳴き声となっている。ストーリーとストーリーの間に流れる、本来のサウンドトラックも、チャチャ達が「開演までの間、すばらしい音楽をお聴きください」などと指示をしていることなどから、完全に一つの作品としてまとめられていることが分かる。収録されている楽曲はパート1からパート2にかけての曲が多い。ウィングクリスのテーマや、アイキャッチの音楽などが収録されている。音楽は手塚理作曲のものが加わる。
- 赤ずきんチャチャ 聖・まじかるレビューVOL.3 帰ってきたうらら歌劇団
- サントラ第三弾。基本的にVOL.2の内容を踏襲し、ミュージカルを行うという設定。完成度は非常に高い。収録されている楽曲は9曲とどのシリーズよりも少ないが、パート2の後半あたりで使われた曲が多く、大魔王との戦いに行き着くまでの感動的なシーンで使われた曲、チャチャらしいおちゃらけシーンでもよく使われた曲などが収録されている。
- 赤ずきんチャチャ 聖・まじかるレビューVOL.4 お昼のバナナアワー
- サントラ第四弾。「この作品は、うらら学園に放送室が出来たことを記念し、バナナ組の生徒のチャチャ、しいねちゃん、お鈴ちゃん、やっこちゃんが放送を行う」という設定である。リーヤはクラスで給食を食べていることになっている。収録されている楽曲は今までの中で最多の17曲で、パート3で使われた楽曲が多い。セラヴィーのテーマ曲「赤ずきんちゃん気をつけて」や、不思議の国のチャチャ(その2)など、全体的に使われていた曲もある。全体的に落ち着いて平和な曲が多い。
ゲーム[編集]
- 赤ずきんチャチャ
- ゲームボーイ用ソフト。1995年4月28日にトミーより発売。ジャンルはRPG。6人の登場人物でペアを組み、うらら学園の卒業試験に挑む。
- 赤ずきんチャチャ
- スーパーファミコン用ソフト。1996年8月9日にトミーより発売。ジャンルはRPG。
- 赤ずきんチャチャ お騷がせパニックレース
- PC-FX用ソフト。1996年10月25日に日本電気ホームエレクトロニクスより発売。ジャンルは双六RPG。
データ集ソフト[編集]
パソコンデータ集ソフトとして以下の商品が発売された。スクリーンセイバーや壁紙の他、音声やMIDI音源も収録されている。
- まるごと赤ずきんチャチャ
- かんぺき赤ずきんチャチャ
- かると赤ずきんチャチャ
関連項目[編集]
- スーパーファミコン版の『テイルズオブファンタジア』の登場人物には、リーヤやしいねちゃん、お鈴ちゃんなどをモチーフとしたと思しきキャラクターが登場した。制作者の間で流行っていたらしい。プレイステーション版ではほとんど削除されたが、お鈴ちゃんを元にした「藤林すず」だけは外見を大幅に変えて登場した。
- アニメこどものおもちゃで、21話から24話にかけて、やっこちゃん役の声優の赤土眞弓が白コウモリ「ばびっと」役の声優の代わりをつとめていたが、その24話に一度だけ、ばびっとがやっこちゃんの変装をして登場するシーンがある。
- 小説版『DEATH NOTE』で作中のキャラが赤ずきんチャチャについて語るシーンがある。原作の話だけでなく、アニメ版についても熱く語っていた。
- 主題歌の「君色思い」は、SMAPのコンサートでよく使われている。イントロをソロで担当している中居正広いわく「恥ずかしい」との理由からテレビでは流さない様に言っているらしいが、時々使われている。
前後番組の変遷[編集]
テレビ東京系 金曜18:00枠 | ||
---|---|---|
前番組 | 赤ずきんチャチャ | 次番組 |
姫ちゃんのリボン | ナースエンジェルりりかSOS | |
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