港北区
港北区(こうほくく)は、横浜市を構成する18区のうちのひとつである。
目次
地理・区勢[編集]
港北区は横浜市北東部に位置し、横浜市政が指定する都心(ツインコア)の一つである新横浜都心(城郷地区(小机駅周辺地区)、羽沢地区(羽沢駅(仮称)周辺地区)、新羽地区(新羽・北新横浜駅周辺地区)、新横浜地区(新横浜駅周辺地区))[1]の内、神奈川区にある羽沢地区を除くすべての地区が港北区にあり、それらの各周辺地区は、現在活発に再開発が行われている [2][3]。
人口・世帯数はともに横浜市のみならず、日本の政令指定都市の行政区の中で最大である(当区の人口を上回る区を含む東京23区は政令指定都市に含まれないため)。
住宅地情勢[編集]
東急東横線沿線を中心とする東部には、一戸建て住宅中心の閑静な高級住宅地が、横浜市営地下鉄沿線を中心とする西部にはマンション中心の新興住宅地が広がっている。その一方で広い区内には随所に豊かな自然も残っていることから、市内でも人気の高い地域である。
沿革[編集]
1939年(昭和14年)4月に都筑郡下の各町村が横浜市に合併した際、神奈川区から分区する形で成立した。都筑郡下の各町村は都筑郡一体での行政区成立を望んだが、地理的条件などを勘案し、神奈川区の旧大綱村(白幡除く)・日吉村・城郷村(小机・鳥山・岸根のみ)・旭村師岡の地域に、旧都岡村・二俣川村を除く都筑郡の各町村をもって一行政区とされた。成立当時の名前の候補として、菊名区が挙げられたが、横浜港の北にあるということで港北区に決定した。
誕生当時は、現在の港北区・緑区・都筑区・青葉区に保土ケ谷区の上菅田町・新井町をあわせた区域だったが、1969年に緑区(現在の緑区・青葉区及び都筑区の一部)を分区し、上菅田町・新井町は保土ケ谷区に編入された。さらに1994年11月に行政区再編成により、区の北西部地域が都筑区に分区編入されて、現在の港北区に至る。
概況[編集]
東急東横線の沿線を中心に住宅・商業地が発達している。横浜線、横浜市営地下鉄沿線は緑を残しつつもニュータウンや大規模なマンションなどが立ち並び、今なお開発が進んでいる。特に東海道新幹線の新横浜駅周辺は新横浜として発展しており、2008年3月26日に19階建ての駅ビルであるキュービックプラザ新横浜が開業した。同年3月15日に、すべてののぞみ号、ひかり号が同駅に停車するようになった。小机町には2002年6月のFIFAワールドカップの決勝の舞台となった日産スタジアム(当時の横浜国際総合競技場)があることでも知られる。
市外局番[編集]
日吉地区は平成以前市外局番「045」の横浜電話に含まれず、旧日吉村域が中原郵便局管内であった名残から市外局番「044」の準市外電話扱いとされ、電話番号は「044-6X-XXXX」と9桁であった。他の市内と異なり市内へ掛ける際も「045」をダイヤルしなければならなかった(なお、同一市外局番だった川崎市へも「044」が必要だった)。1990年10月1日に横浜MAに編入され、電話番号は「045-56X-XXXX」へ変更された。
行政[編集]
- 区長:小川浩之(2011年5月1日着任)
- 前区長:柏崎誠(2009年4月1日 - 2011年4月30日)
- 前々区長:遠藤包嗣(2005年10月1日 - 2009年3月31日)
- 元区長:石阪丈一(2004年4月1日 - 2005年9月30日)
議会[編集]
港北区選出の市議会議員は7名、県議会議員は4名、国会の衆議院は神奈川7区に属する。
地理[編集]
産業[編集]
- 本社が所在する主な企業
かつては旧松下通信工業も本社を構えていたが、松下グループの事業再編により、同社の法人格を継承しているパナソニック モバイルコミュニケーションズは都筑区に本社を移し、旧本社はパナソニック コミュニケーションズ(現パナソニック システムネットワークス)の事業所となった。
商業[編集]
もともとは鉄道沿線の駅前を中心に商店街などが連ねていたが、最近大規模開発が行われている新横浜駅周辺が商業の中心地になりつつあり、港北ニュータウンの発展も含めて企業の進出も多い。
農業[編集]
現在でも田園風景が多く残っており、市内でも農業が盛んな区の一である。古くは鶴見川を中心に稲作や果樹(モモ・ビワ・イチゴ)など東京などに向けた近郊農業が盛んに行われていた。現在は新羽・大熊農業専用地区などを中心にホウレンソウ、小松菜など軟弱野菜の生産が行われている。戦前、全国的に有名だった綱島の桃「日月桃」があった。
金融[編集]
区内には都市銀行として、みずほ銀行、三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、りそな銀行があり、地方銀行では、横浜銀行(横浜市の指定金融機関である関係で区役所に出張所がある)スルガ銀行、信用金庫は、横浜信用金庫、芝信用金庫、川崎信用金庫、城南信用金庫、さわやか信用金庫がある。信用組合はない。このほか、農協、労働金庫がある。
郵政[編集]
集配局として、港北郵便局と綱島郵便局がある。郵便番号は港北管轄が222,綱島管轄が223である。このほか無集配局が25局ある。
地域[編集]
住宅団地[編集]
- UR 日吉団地(下田町、店 賃貸667 1957年)
- UR 菊名池団地(菊名町 市街地住宅 賃貸21 1959年 譲渡返還)
- UR 篠原団地(篠原町、 賃貸175 1957年)
- UR 南日吉団地(日吉本町、賃貸1337 1962年)
- アガット日吉(下田町五丁目13番1号 県営借上公共賃貸住宅)
- 県営港北吉田町団地(新吉田東5-4外)
- 市営住宅 エクセルヴィラ妙蓮寺
- 市営住宅 ポレポレ・K
- 市営住宅 箕輪
- 市営住宅 大豆戸町
- 市営住宅 日吉本町ハイツ
- 市営住宅 ロータス綱島
- 市営住宅 ルミエール高田
- 市営住宅 サンヴァリエ日吉
教育[編集]
大学[編集]
- 慶應義塾大学(日吉・矢上キャンパス)
高等学校[編集]
公立 : 港北区は旧横浜東部学区に属する。
私立
- 慶應義塾高等学校
- 日本大学高等学校
- 清心女子高等学校
- 高木学園女子高等学校
- 武相高等学校
- 東横学園大倉山高等学校(2008年閉校)
中学校[編集]
公立
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私立
小学校[編集]
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特別支援学校[編集]
- 横浜市立北綱島特別支援学校
公共施設[編集]
- 日産スタジアム(横浜国際総合競技場)
- 港北スポーツセンター
交通[編集]
鉄道[編集]
区内には新幹線以外は3社局が運行している。直接都心に出られる東急の利用率が高い。
- 東海道新幹線
- - 新横浜駅 -
- JR横浜線
- 横浜市営地下鉄ブルーライン
- 横浜市営地下鉄グリーンライン
- 東急東横線
- 東急目黒線
- - 日吉駅
路線バス[編集]
鉄道が通っていない北西部はバスの利用率が高い。主なターミナルは日吉駅、綱島駅、新横浜駅。
- 横浜市交通局(横浜市営バス) - 主に鶴見川以南を担当。港北営業所が所在。
- 川崎市交通局(川崎市バス)- 北辺の市境で運行。運賃は川崎運賃。
- 川崎鶴見臨港バス - 主に東部を担当。
- 京浜急行バス
- 羽田空港〜新横浜駅(川崎鶴見臨港バスと共同)
- 成田空港〜新横浜駅(東京空港交通・川崎鶴見臨港バスと共同)
- 相鉄バス
- 東急バス - 主に鶴見川以北を担当。新羽営業所が所在。
- 城01 (新城線)新城駅〜綱島駅
- 市03 (川和線)市が尾駅〜新横浜駅
- 日21 (日吉線)日吉駅〜高田町
- 日22 (日吉線)日吉駅〜サンヴァリエ日吉
- 日23 (さくらが丘線)日吉駅〜さくらが丘
- 日40 (高田線)日吉駅東口〜北綱島〜東山田駅〜東山田営業所
- 日41 (高田線)日吉駅東口〜北綱島〜高田駅
- 綱44 (綱島線)綱島駅〜江田駅
- 綱45 (綱島線)綱島駅〜センター南駅~江田駅
- 綱47 (綱島線)綱島駅〜勝田折返所~新羽営業所
- 綱48 (綱島線)綱島駅〜道中坂下~勝田折返所
- 綱49 (綱島線)綱島駅〜センター南駅
- 日51 (高田線)日吉駅東口〜コンフォール南日吉
- 日52 (高田線)日吉駅東口←コンフォール南日吉←日吉本町←白坂住宅前(休日一便のみ)
- 綱71 (新羽線)綱島駅〜四ッ家〜勝田折返所
- 綱72 (新羽線)綱島駅〜四ッ家〜新横浜駅
- 綱73 (新羽線)綱島駅〜四ッ家〜新羽駅
- 綱74 (新吉田線)綱島駅〜グリーンサラウンドシティ〜新羽駅
- 綱79 (新羽線)綱島駅〜四ッ家〜新羽営業所
- 日81 (駒岡線)日吉駅東口〜北綱島〜綱島駅
- 日91 (駒岡線)日吉駅東口→綱島東四丁目→日吉駅
- 日92 (駒岡線)日吉駅東口〜南綱島住宅〜綱島駅
- 日93 (駒岡線)日吉駅東口〜駒岡〜綱島駅
- 日94 (駒岡線)日吉駅東口〜越路
- 新横81 (川和線) 新羽駅〜北新横浜駅〜新横浜駅
- 新横82 新羽駅~小机新道~又口橋~新横浜駅
- 直行 新横浜駅〜第三京浜〜溝の口駅
- ミッドナイト・アロー 渋谷駅→新羽営業所(区内の停留所は降車専用)
- 神奈川中央交通
- 121 新横浜駅〜羽沢貨物駅〜保土ヶ谷駅西口
- 東京空港交通
なお、2009年11月30日の運行を最後に羽田空港〜日吉駅間の運行を終了した。
道路[編集]
- 高速道路
- 区内にあるインターチェンジ:第三京浜道路(国道466号)都筑インターチェンジ
- (港北インターチェンジは都筑区に所在するが、区内の新横浜・小机・新羽地区からは近く、最寄りインターチェンジになっている。)
- 一般国道
- 区内を走る一般国道:国道466号(第三京浜道路)。
- 主要県道
- 区内を走る主要県道:東京都道・神奈川県道2号東京丸子横浜線(綱島街道)、神奈川県道12号横浜上麻生線、神奈川県道13号横浜生田線、神奈川県道14号鶴見溝ノ口線。
- 一般県道
- 市道
- 区内を走る幹線市道:環状2号線、横浜市道新横浜元石川線、都市計画道路横浜市道宮内新横浜線。
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事[編集]
- 小机城址市民の森
- 菊名貝塚
- 山王山遺跡
- 篠原城跡
- 富士塚遺跡
- 港北七福神
- 岸根公園
- 新横浜公園
- 綱島公園
- 綱島古墳
- 大倉山公園(梅林)
- 大倉山記念館
- 師岡熊野神社
- 新横浜ラーメン博物館
- 綱島温泉
- 井上正夫之碑 (日吉本町二丁目)
- 横浜アリーナ
- 飯田家住宅 (綱島台十七番)
- トレッサ横浜
出身有名人[編集]
- ふかわりょう(タレント)
- 岡野雅行(サッカー選手)
- 内野聖陽(俳優)
- 飯島直子(女優)
- 常盤貴子(女優)
- 中森友香(女優)
- 北村照文(元プロ野球選手)
- 外池大亮(元湘南ベルマーレFW)
- Salyu(歌手)
- 原拓也(オリックス・バファローズ)
- 谷原章介(俳優)
- 中村景児(イラストレーター)
- 小野瀬雅生(クレイジー・ケンバンド)
- 嵯峨実允、正親町三条家第32代当主
- 彩木美来(元タレント)
- 村岡四郎(京阪電気鉄道元社長、現在の小机町出身)
区民の歌[編集]
- 港北の空と丘 - ダ・カーポ
町名等[編集]
港北区の主な地域
- 綱島(綱島東・綱島西・綱島台・綱島上町)
- 樽町
- 大曽根(大曽根台を含む)
- 大倉山
- 大豆戸(まめど)
- 菊名(錦が丘、富士塚を含む)
- 篠原(新横浜、仲手原を含む)
- 日吉(日吉・日吉本町・下田町・箕輪町の四町)
- 城郷(旧橘樹郡城郷村のうち港北区に編入した三町。小机・鳥山・岸根)
- 師岡(もろおか)
- 新田(にった。新羽(にっぱ、北新横浜を含む)・高田(たかた、高田東・高田西を含む)・新吉田(新吉田東を含む)の三町。旧都筑郡新田村)
- 1987年 - 新吉田町の一部などから仲町台を新設→1995年都筑区へ分区。
- 1988年 - 新吉田町・新羽町より新栄町を新設→1995年都筑区へ分区。
- 1995年 - 新吉田町の一部などから早渕を新設→同年都筑区へ分区。
港北区の町名
※ 横浜市 港北区 町名の遍歴・由来を参照のこと。
脚注[編集]
出典[編集]
- ↑ 新横浜都市整備基本構想パンフレット(1999年)PDF 平成11年6月発行。横浜市都市計画局都市企画部企画調査課。
- ↑ 数字でまるわかり 港北のすがた 地域わかりマス2013PDF 平成25年8月発行。横浜市港北区地域振興課地域力推進担当。
- ↑ 横浜市都市計画マスタープラン(全体構想)PDF 平成25年3月発行。編集・発行、横浜市都市整備局企画部企画課。