ポケットモンスター (架空の生物)

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ポケットモンスター、略してポケモンは、ポケットモンスターシリーズに登場する空想上の生物たちの総称である。日本語での正式名称は「ポケットモンスター」であるが、ゲーム内においても「ポケモン」という通称が一般的であり、欧米では「Pokémon」の名称が正式名称として扱われていることから、この記事では以後「ポケモン」の名称を用いて説明する。

概要[編集]

1996年に発売されたゲームボーイ用のソフトである『ポケットモンスター 赤・緑』で最初の151種類が登場して以来、新作が発表されるたびにその総数は増加している(世界観上は「それまで未発見だったポケモンが新発見されている」)。『金・銀』が発売された1999年には100種類が、『ルビー・サファイア』が発売された2002年には135種類が、『ダイヤモンド・パール』が発売された2006年には107種類が、『ブラック・ホワイト』が発売された2010年には新たに156種類が、『X・Y』が発売された2013年には新たに71種類が「発見」され、現在491種類[1]のポケモンの存在が確認されている。

一度でもポケモンとしてメディアに登場した種族が、次作以降で「無かったこと」にされたケースは現在までに一度も無い。たとえそれが、事件(ポケモンショック)や訴訟(ユリ・ゲラー)に関わったポケモンであっても同様である。外伝作品ではすべての種族が登場しない場合もあるが、それは「その地方では見つからない」等という理由であり、世界に存在しないというわけではない。メインのRPGシリーズ(→参照)においては、発売時点でのすべてのポケモンが必ず登場する(データとして設定されている)。もっとも、実際にすべて出現させるためには通信プレイが必須ではある。

キャラクターとしてのポケモン[編集]

非常に多くの種類がいて、それぞれが個性的な特徴を持ち、世界や相互との関係がある程度明確に設定されているポケモンという生物たちはキャラクターとしても魅力的な存在である。本来のゲームにおいてポケモンがコレクション対象とされていることもあり、ポケモンを題材としたキャラクターグッズは非常に早い時期から存在している。

一般的な「キャラクター」と比較して珍しい点は、それぞれのポケモンの名前は固有のキャラクターの名称ではなく種族の名称だという事である。例えば「ミッキーマウス」は固有の性格を持ち、世界に1人しかいないことになっているキャラクターであるが、ピカチュウはポケモン世界に何十、何百万匹も存在するのである。なおゲームではポケモンに固有の名前(ニックネーム)を付けることが出来、アニメや漫画でもこれを付けられたポケモンが時々登場する。

ポケモン達は全て空想上の生物として描かれているが、大部分は現実に存在するものに由来して作られている。命名がその典型的な例であり、実在する動植物や概念であったり、英語を始めとする他の言語を捩ったものであるものが多い。サワムラーエビワラー等、実在人物をモデルにしていると思われるものも存在する。

なお、ポケモン達のデザインはゲームフリークに所属する複数のスタッフで行われるが、最終的にゲームソフトのパッケージや攻略本などで用いられる「公式イラスト」としてまとめ上げているのは杉森建である。ただし杉森以外のデザイナーも派生作品やカードゲーム等では直接イラストを手がけることがある。

生物としてのポケモン[編集]

ポケモンという生物について明確に統一された公式設定のようなものはほとんど無く、異なるメディア間(例えばゲームやアニメ)はもとより同じゲームやアニメの旧作と新作の間ですら矛盾が見られることもある。公式側による監修はなされてはいるだろうが、細かい部分については各作品ごとに製作者が独自に設定しているのだと思われる。

以下ではポケモン図鑑をはじめとしたゲーム内の記述やアニメ・関連書籍などから読み取れる設定のうち大部分の関連作品で統一して適用されていると思われるものをまとめた。

定義[編集]

「ポケモン」という分類がなされている生物の定義については明らかではない。「ポケモン」という独自の分類体系が存在するのか、それとも複数の分類体系に渡って「ポケモン」とされる生物が存在しているのかすら資料によってまちまちである。一般的にはモンスターボールへの収納に代表される、自己を縮小させるという共通の能力を持った生物が「ポケモン」と呼ばれている。また「ポケモン」はデータに変換することができ、前述のモンスターボールへの収納、ゲーム中のパソコンによる管理やアニメ中の転送シーンなどはこの能力によりできるものと思われる。さらに、進化と呼ばれる変身を起こす物が極めて多い点も特徴であり、『ダイヤモンド・パール』版で語られる最新の研究ではポケモン全体の90パーセントが進化するとされている。

作品世界に登場する人間以外の生物がすべてポケモンというわけではない。我々の世界と同じような動植物も描写されていたり、その存在について触れられていたりする。(なお、インド象など図鑑に書かれている生物については、プレイヤーの概念に合わせただけの場合もあるので断定できない)またきのみポケルス等、ポケモン以外の架空生物も存在する。

その一方で、アニメ等では生態系を構成する動物の全てがポケモンであるかのような描写も登場している。このあたりは、アニメやゲームの製作者の解釈に温度差があるものと思われる。

特徴[編集]

高さ、重さ[編集]

ポケモン図鑑では、ポケモン1体1体に身長や体重が設定されており、0.1mしかないものから10mを超えるもの、数百グラムしかないものから1トン近くに及ぶものまで、その大きさは千差万別である。ゲーム中では一部の「わざ」に体重の数値が反映されることがあるが、平均身長・体重のようなものらしく「コイキングの大きさを比べる」といった場面もあるため、種族全てにおいてこれらの数値が共通しているわけではない。また、アニメや漫画においてはこれらの数値は必ずしも意識されているわけではなく、様々な大きさや重さで描かれることが多い[2]。また40センチ、20キログラムもあるイシツブテを「丸くて持ちやすい」や「なげてぶつけるイシツブテがっせんができる」など矛盾した設定も見られる。

分類[編集]

ポケモン達は様々な属性で分類されている。戦闘に影響する「タイプ」、繁殖に影響する「タマゴグループ」、さらに「生息地」「体の色」といった分類もなされている。詳細は下記やポケットモンスターのゲームシステムを参照。このような情報は、一部の例外を除いて多くの作品で共通している。

タイプと相性[編集]

すべてのポケモンは「タイプ」と呼ばれる属性を1つか2つ持つ(2024年現在、「ひこう」タイプのみのポケモンはトルネロスのみである)。これらは基本的に、種族によって固定されている(ミノマダムは例外)。ただし、「わざ」「とくせい」等の効果によって一時的に変化することはあり、さらにカードゲームでは、「δ種(デルタしゅ)」と呼ばれる、本来と異なるタイプを持つ特殊体の存在も確認されている。

ポケモンの使う「わざ」と、その対象の「タイプ」には相性がある。現時点で多くの作品において適用されているタイプ相性は以下の通りである。『金・銀』では「あく」と「はがね」が、『X・Y』では「フェアリー」が追加された。現在は表の通りに落ち着いている。カードゲームをはじめとした関連作品では簡略化されることもあるが、全体としてこの相性表に近い雰囲気を持っている。 『ポケモンXD』におけるリライブホール、『ポケモン不思議のダンジョン』におけるグミの好みなど、戦闘に関係のない部分でもこれらの相性が関わる場面がある。

左が攻撃側の「わざ」のタイプ、上が防御側のポケモンのタイプ。

タイプ相性表
攻撃を受ける側
ノ丨マル ほのお みず でんき
こおり エスパ丨 かく


じめん ひこ
むし いわ ゴ丨スト
ラゴン
あく はがね
ェアリ丨
攻撃をする側
ノーマル ×
ほのお
みず
でんき ×
くさ
こおり
エスパー ×
かくとう ×
どく ×
じめん ×
ひこう
むし
いわ
ゴースト ×
ドラゴン ×
あく
はがね
フェアリー
効果は抜群
効果は普通
効果は今ひとつ
× 効果はない

×(効果はない)」となっているのは、ゲーム本編では能力などに関係なくダメージを与えることはできない(但し、補助技の使用によって変わることもある)が、すべての作品でそう設定されているわけではない。カードゲームでは「抵抗力」でダメージが一定量減るだけであるし、そもそも本編で無効のはずのタイプに抵抗力すら持たない(場合によっては弱点を持つ)こともある。

アニメや漫画においては、「無効」とされる設定であっても技が効く場合や、ゲーム同様「無効」とされながらも、不利な相性をなんらかの要因で克服する描写もある。アニメ第5話で見られるような、タケシの繰り出すイワークイシツブテをピカチュウの電気攻撃で倒すといった描写はその典型と言える。

居住[編集]

この世界の至るところにポケモンは棲んでいる。森、草原、水中、地中、砂漠、洞窟、廃墟、中には人家の周辺や、人の住めないマグマの中や深海をも住処とする種族も存在する。

食性[編集]

大部分のポケモンは食事によって栄養を摂取している。他のポケモンやそのタマゴ・その他の動植物をはじめとする有機物を主食とする種族が多いが、鉱石などの無機物を摂食したり、あるいは光合成を行う等、摂食自体が不要と考えられているものもいる。さらにポケモン図鑑ヒマナッツの項目に「オニスズメに襲われる」、スバメの項目に「ケムッソを捕まえて食べる」などという記述が存在しており、食物連鎖も存在すると考えられる。しかし、「きのみ」類はあらゆるポケモンの傷病や疲労を癒す効果があり、これを原料とした人工飼料としてポロックやポフィンが作られている。そのほかの人工飼料として、サファリゾーンではポケモン共通の「エサ」が使用される。またアニメでは「ポケモンフーズ」と呼ばれているものが登場し、タケシがポケモンの種類に合わせた物の調合を研究している等の発言もなされている。

ポケモン不思議のダンジョン』では、あらゆるポケモンが同じ速度で腹を減らし、食料も共通の植物性のものに限定されているが、これは「不思議のダンジョン」シリーズ共通のシステムの都合によるところが大きいのであろう。この作品では世界観設定なども、一般的なそれとはかけ離れている部分が多い。

繁殖[編集]

ポケモンの繁殖については明らかになっていない部分が多い。大部分の種族において雌雄の別が明らかになってはいるが、実際に生殖行動が確認されたケースは過去に無いとされる。人工飼育下のつがいを特定の環境に置くと「タマゴ」(これは「卵」ではなく、自然物で作られた保育器のようなものである)が見つかり、やがて中から仔が産まれるのだが、そのつがいが産んだものなのか、他所から持ってきたものなのかすら明らかになってはいない。ただし生まれた仔はつがいの性質を引き継いでいることが多い。

タマゴを得るためのつがいは必ずしも同種である必要が無く、「タマゴグループ」と呼ばれる分類が共通する種族同士ならば可能である。また、メタモンは大部分の種族と雌雄を問わずつがえる事が確認されている。これはメタモンの持つ変身能力が関係していると推測される。

タマゴグループが共通のポケモンは生物的に近い性質を持っていると考えられるが、「劇場版ポケットモンスター アドバンスジェネレーション ミュウと波動の勇者 ルカリオ」の宣伝ポスターに掲載されたミュウを根とする系統樹では、このタマゴグループとは明らかに別の分類がなされていた。

性別の確認されていないポケモンも存在し、ゲーム中では「性別不明」で一括りにされているが、これは「雌雄同体である(ヒトデマン[3]など)」、「性別が存在しない」、「性別が存在するのか未解明、もしくは性別の確認方法がない」など様々な理由で雌雄に分けられないポケモンが混在している。この中でもメタモンとならつがえられてタマゴが発見されるポケモン、タマゴが一切発見されない繁殖方法の不明なポケモンに分けられる。なお、性別不明のポケモンに分類されていても実際には雌雄が存在すると見られる描写のされる作品もある[4]

進化[編集]

ポケモンという種族が持つ特徴のうち、印象的なものの一つが進化である。一定の条件を満たしたポケモンが何らかの刺激により、その姿形、時には性質をも瞬間的に変化させる。

ただしポケモンの進化は、同一個体の変化であるため生物学上の進化の定義にはあてはまらず、生物学的には変態に相当する現象である[5]。実際、「幼虫→蛹→成虫」という昆虫の変態を模した進化を遂げるポケモンも存在するが、種によっては「ネズミ→ウサギ」「魚類→タコ」といったように、現実の生物に当てはめられないような変化を遂げる場合もある。野生では、進化後のポケモンの本来進化するレベルより低い個体で生息している場合もあるため、進化前のポケモンが進化後のポケモンの幼生である、というわけでもないようである。またイーブイの進化の場合、不安定な自身の遺伝子が外的要因を受けて変異し起こるという、生物学上の適応突然変異に相当する現象であり、現実における進化に酷似した例も確認されている。

飼育下では一般的に戦闘経験の蓄積や道具の投与、あるいは主人との信頼関係や通信などの刺激、更には特殊な環境での成長などが契機となって進化する。人工的に自分のポケモンの進化を妨害する手法も広く採られている。野生の状態では飼育下では考えられない条件での進化が発生することもあるようだが、詳細は明らかになっていない。『金・銀』では「電波で進化させ凶暴化させる」研究をロケット団が行っており、凶暴化したギャラドスが見られる。また、多くの場合は進化先は1種類のポケモンごとに1種類であるが、中には複数の進化先を持つポケモンも存在し、前述のイーブイでは発見されている限り8種類の進化先がある。

進化をすると全体的に能力が上がり(種族によっては一部の能力が下がるものもいる)、使用可能なわざマシンやひでんマシンの数が増えるが、一方でわざを覚えるまでのレベルが高くなる。種族によっては進化の前後で覚えるわざが異なるものや、進化することで新しいわざを全く覚えなくなるものもいる。能力値を優先して早めに進化させるのか、わざを優先して進化を遅らせるのかは各個人の考え方の分かれるところである。

ポケモンカードゲームや一部の漫画[6]では一度進化したポケモンが元の姿に「退化」する描写が見られるが、これらは関連作品の中でも極めて異質な表現であり、基本的に進化は不可逆である[7]。そのため、進化をめぐる葛藤が描かれる場面も多い。

フォルムチェンジ[編集]

進化とは似て非なるものにフォルムチェンジがある。これは形質が何らかの要因で大きく変化するが、変化の要因が失われると元の姿に戻る、または新たな要因が加わると更に別の姿に変化するというもので、一時的な変化であり可逆の現象である。作中において初めてこの現象が確認されたデオキシスは、ゲームでは特殊な隕石の力で[8](アニメ版などでは常時任意で行える模様)形質を一時的に変化させるというある種の変身であるが、ロトムは「機械の中に入れる」という自身の能力を使って行うものでロトム本体には変化がないなど、フォルムチェンジの種類ごとにそのメカニズムが異なっている。

吸収合体[編集]

『ブラック2・ホワイト2』ではフォルムチェンジの派生としてさらに異質な吸収合体が発見された。これは現在キュレムにのみ確認されている現象で、レシラムもしくはゼクロムの動きを封じて球状(「ライトストーン」「ダークストーン」というアイテムとして存在する)にして自らの体に取り込み、異形の姿に変化するものである。

メガシンカ[編集]

『X・Y』で登場した。これは進化とフォルムチェンジの中間のようなものであり、「メガストーン」という特殊なアイテムを所持しておりかつ戦闘中のみ一時的に進化が起きる現象となっている。メガシンカするには、そのポケモンに対応した専用のメガストーンと、ポケモントレーナーが所持する「メガリング[9]」という装置(正確には「キーストーン」。アニメ版での設定だったが、ゲーム版でもこれが採用され、『オメガルビー・アルファサファイア』ではメガリングに相当する道具にキーストーンが付いている設定になった)が必要であり、1人のトレーナーの所持するポケモンのうち1匹のみが可能であるという制約がある。

例外的にレックウザは専用のメガストーンが無く、代わりに専用技の「ガリョウテンセイ」を習得している事がメガシンカする条件となっている。これは設定上では、レックウザの体内にメガストーンと同質のエネルギーを持つ隕石が蓄積されているため、メガストーンを保持すると同様の状態になっているためとされる。

なお、ゲーム本編以外の派生作品では上記の条件を満たさない状態でメガシンカをする場合もあり、2013年の映画『神速のゲノセクト ミュウツー覚醒』ではメガミュウツーY[10]へのメガシンカが描かれているが、同作中ではメガストーンに相当する物質・エネルギーおよびトレーナーにあたる人物が確認できず、そのメカニズムも解明されていない。また、『ポケモン超不思議のダンジョン』では人間が直接登場しない設定ではあるが、ダンジョン内で特定の条件を満たすことによってメガシンカが可能となっている。

ゲンシカイキ[編集]

『オメガルビー・アルファサファイア』にはゲンシカイキというものが登場した。グラードンとカイオーガの超古代ポケモン2種が行うことができる現象で「メガシンカとは似て非なる、太古に失われたもう一つの可能性」とされる。メガシンカが生体エネルギーの増幅で起こるのに対し、ゲンシカイキは膨大な量の自然のエネルギーを取り込むことで起きるもので、原理が異なる。

なお、メガシンカと異なるのはあくまで設定上のものであり、ゲーム中ではメガシンカと同様のシステムとして扱われ、エネルギーを制御する「べにいろのたま(グラードン)」および「あいいろのたま(カイオーガ)」がメガストーンの扱いとなっている。

人間との関係[編集]

世界のあらゆる所に潜み、強力な戦闘能力を持つ(後述)ポケモンは潜在的には人類の脅威である。しかし、ポケモンは人間に使役、利用されているものが多く、人間の支配下に置かれていない野生ポケモンも常時捕獲の圧力に晒されていること、逆にポケモンが人間を従えることは極めてまれな例外を除いてないことから、現在の権力構造では概ね人間側が優位に立っているといえる。この権力構造が維持されているのは、人間側の技術力、社会発達度での圧倒的なアドバンテージであると見ることができる。

逆に技術が発展していない時代においては、ポケモンは精霊などのように畏怖された存在であったと思われる記述、描写がゲーム本編やアニメ、漫画などでも見られる(伝説のポケモンの図鑑内容など)。

また、ゲームやアニメでは古代文明がポケモンと協調または力を利用する関係であったと見られる描写もある[11]。文明が進んでいなかった時代では、むしろ人間がポケモンたちから知識や技術を得たという事例も存在している(作中では、コンクリートの製法をローブシンから教わったという記録などがある)。また、あくまで昔話であるが、さらに古い時代では人間とポケモンの区別は存在しなかったともされており、人間とポケモンの間での婚姻なども存在した[12]という表現もあり、前述の他種族間でも繁殖が可能ということを考慮すると人間とポケモンの間においても繁殖が可能であった可能性がある。

ポケモンはその高い戦闘能力ゆえ、一旦服従させれば人間にとって非常に有益な生物であり、自然と使役ポケモンを野性ポケモンに対抗する手段として用いられた。これが発展してポケモンの所有者同士がお互いのポケモンを戦わせる競技が誕生した。ゲームやアニメをはじめとする、作品としての「ポケットモンスター」ではこのような競技バトルが主なテーマとなっている。また更に発展し、ポケモンが犯罪に利用されたり、戦争テロリズムにおける兵器として用いられたりすることもある。『X・Y』では3000年前のカロス地方でポケモンたちが兵士として駆り出されていた長期戦争が起きていた話が登場し、それ以前からもアニメでも、劇場版にて8作目『ミュウと波導の勇者 ルカリオ』や12作目『アルセウス 超克の時空へ』で鎧や兜など防具を装備したポケモンが戦いに駆り出され、そのポケモンに武装した人間が跨って戦闘を行う場面が登場しているなど、戦争の歴史とともに古代から軍事目的で利用されていたことが確認できる。

これらの活動にはポケモンを捕獲し意のままに従わせる者たちの力が必須であり、これを「ポケモントレーナー」と呼ぶ。トレーナーとポケモンの関係は基本的には緩やかな支配、被支配の構造を内包しているが、アニメの主人公サトシとピカチュウのようにほぼ対等に近い関係も存在する。また、トレーナー、ポケモン間の支配、被支配の構造をことさら強調したのがロケット団などである。なお、すべてのポケモントレーナーが戦闘を主眼としてポケモンの飼育、育成を行っているわけではなく、ペットとしてポケモンを飼育する者も多い。育成そのものを目的とした「ブリーダー」と呼ばれる者たちや、「コーディネーター」と呼ばれるポケモンコンテストのためのポケモン育成者も存在している。

作品を見る限りポケモンの人間社会における使役目的は戦闘目的が主だが、それ以外にも乳や卵を取るための家畜や優れた身体能力を生かした労働力としてポケモンを飼育したり、ポケモンの調査や研究を生業としたりする者もいる。また、ポケモンが食料として狩猟の対象とされていたことをにおわせる神話も伝わっている。現にカモネギは食用のための乱獲で数が減少しており、チェリンボは味が確認されていることから食べている人がいるとされている。また、オドシシアブソルは角を薬や美術品として狩猟された過去があるという設定があり、実際の狩猟と同様に、食料以外のさまざまな物資を目的とした事例も存在している。これらの活動においても人間とポケモンとの関係は支配、被支配の構造を持つことが伺えるが、オーキド博士などその枠に収まりきらない者も存在している。また、アニメにおいては、ポケモン世界の住人たちは肉や卵を食べず、木の実やホットケーキのようなパン類を食べているという設定も存在する[13](ただし、ホットドッグなど肉料理が登場することもある)。ただしその一方で登場人物がコイキングを食べようとして未遂に終わり、さらにコイキングは食用に向いていない旨が語られるなどポケモンを食用とすることが全くないというわけでもないようである。

この支配関係に対して疑問が提示されることも劇中にあり、中には人間から理不尽に扱われたポケモンが、人間とポケモンとの支配、被支配関係について自覚的、非自覚的問わず敏感になる場合もある。例えば、『ブラック・ホワイト』の登場人物であるN(エヌ)は幼少期から意図的に虐げられたポケモンを見せられてきたため、「人間にポケモンを使役することをやめさせ、ポケモンを開放し自由にすることが平和に繋がる」と信じて行動していた。また、『ミュウツーの逆襲』で描かれた人工ポケモンであるミュウツーの起こした行動は、人間がポケモンを統治するシステムそのものへの反逆へと通じる面を持っていた。

ポケモンカードゲームなどでも人間のパートナーとして描かれているのが実情である。

ちなみにポケモンの世界では自然災害は後述の「わざ(技)」の威力で表すと150000位(実質ダメージ不可思議単位)はあるのではないかと思われる。従って、ポケモンの世界では一度でも自然災害が起きると宇宙まで滅亡するほどの破壊力であるが、これもあまり知られていない。このように現実の日常的な出来事がポケモンの世界では凄まじい現象となりかねないのである[14]

わざ[編集]

ポケモンが戦闘や移動において使用する能力は「わざ(技)」として体系付けられている。原則として、戦闘においてポケモンが直接行う行動のすべては「わざ」である。相手に打撃や異常を与えるもの、自分を強化したり傷を癒したりするもの、双方あるいは空間全体に影響を与えるもの等、さまざまな「わざ」が存在している。

現実の日常的な行為がポケモンの世界では致命傷となりかねないような事も多い[15]

特殊能力[編集]

ポケモンごとに、わざ以外で戦闘に影響を与える能力を持っている。カードゲームでは「特殊能力(ポケパワー・ポケボディー)」として体系付けられ、後に「とくせい(特性)」としてゲーム本編でも表現されるようになった。

カードゲームでは特定のポケモンしか持っていなかったが(同じ種族でも持つものと持たないものがいる)、ゲーム本編では全ポケモンが何らかの「とくせい」を持っている。一部のポケモンは2種類の「とくせい」を持ち、同じポケモンでも個体ごとに「とくせい」が異なる。また、『ブラック・ホワイト』以降では一部のポケモンに「かくれとくせい(隠れ特性)」や「ゆめとくせい(夢特性)」と呼ばれる、通常の個体とは異なる「とくせい」が1種類追加されている。この特別な「とくせい」を持つポケモンは、通常の個体と同様には出現せず、『ブラック・ホワイト』では一部のイベントの他、インターネットで「ポケモングローバルリンク」内の「ポケモンドリームワールド」にて入手出来た(現在のポケモングローバルリンクでは利用不可能)。『X・Y』では、殿堂入り後に行けるようになるキナンシティの「フレンドサファリ」で入手出来る。

特別なポケモン[編集]

作品世界の中で、特別なポケモンとして扱われている種族が存在する。

最初にもらえるポケモン[編集]

ゲームを始める上で、プレイヤーに最初に与えられるポケモン。ピカチュウに固定されているピカチュウバージョンを除き、くさ・ほのお・みずのタイプを持つ3体から1体選ぶことになる。いずれもレベルアップで2段階に進化し、通常の特性はくさタイプが「しんりょく」、ほのおタイプが「もうか」、みずタイプが「げきりゅう」と決まっている。また、ライバルキャラクターにあたるトレーナーも所持しており、それが1人しかいない作品では主人公の入手したポケモンのタイプの弱点にあたるタイプのポケモンを所持している。これらのポケモンはアニメでは「○○地方の初心者用ポケモン」と呼称される場合が多い。ユーザーから俗に「御三家」と呼ばれることがある[16]

ゲーム中ではこれらのポケモンが野生ポケモンとして登場することはないため、自分が入手したもの以外は『X・Y』[17]のようなわずかな例外を除き、他のプレイヤーとの通信交換でしか入手できない。一部の作品では、他作品において最初に入手するポケモンをイベントなどで入手できるが、やはり3体中1体しか選べないことが多い。しかし、これらの性質はあくまで事実上そうなっている(主人公がたまたま出会えない)だけであって、この部類のポケモンの野生個体がまったく存在しないといわれたことはいかなるメディアにおいてもない。事実、アニメにおいてサトシ一行がゲットするのは野生の個体である場合が多い。これらのポケモンを初心者に渡す為に一定のレベル(ゲームにおいてはレベル5)まで育てる人物さえも登場している。

漫画、アニメなどでは主要メンバーとして活躍することが多い。関連商品も多く発売される傾向にあり、一般からの認知度も比較的高い。

絶滅したポケモン[編集]

ポケモンの中には絶滅したポケモン[18]も存在する。ラムパルドトリデプス等のように化石から復元される太古のポケモンが一般的だが、設定上では超古代ポケモンであるカイオーガグラードン等も絶滅種とされる(超古代ポケモンを参照)。他にもミカルゲ(このポケモンも道具から変化するポケモンである)のような封印されたポケモン、特別なポケモンや絶滅種ではないがラプラスのように人間に乱獲され、絶滅する恐れのあるポケモンの例もある。化石から復活したポケモン(オムナイトカブトプテラリリーラアノプスズガイドスタテトプスプロトーガアーケンチゴラスアマルス)は全員共通していわタイプを持っているが、ゲノセクトは化石から復活した中では唯一いわタイプを持たない。

伝説のポケモン[編集]

特定のバックストーリーを持ち、世界観上、ストーリー上重要な役割を果たしているポケモンは伝説のポケモン[19]と呼ばれる。ゲームソフトのパッケージを飾ることや、劇場版の題材として取り上げられることも多い。総じて強力なポケモンであり、ゲーム中における特定施設での対戦や現実世界における公式大会等ではしばしば使用が禁止、あるいは制限される。このような制限が設けられる種族を狭義的な「特別なポケモン」として扱うことがある。だが、他のポケモンと比べて必ずしも特別強いというわけでもなく、レベルが近い若しくは高かったり、苦手なタイプに出くわすなどすれば、伝説のポケモンと言えど苦戦を強いられることもある。むしろ能力的に伝説のポケモンを上回るポケモンも存在する。

ゲーム本編ではそれぞれ1体ずつしか見られない場合が通常であるが、設定上も「世界に1匹しか存在しない」と明言されているものは少ない。さらにその設定ですらも作品ごとにまちまちである[20]。中には「神」と位置づけられるものもいるが、あくまでも神話の中での話でありポケモン図鑑では「○○地方の神話に登場するポケモン」などと説明されていることが多い[21]

なお、ゲーム本編における出会い方は大きく2種類に分類される。一つは、特定の場所に佇んでおり話しかけると戦闘になるシンボルエンカウントタイプ[22]。もう一つは、各地の草むらを徘徊し戦闘開始後はすぐに逃げ出すタイプである。

幻のポケモン[編集]

伝説のポケモンよりもさらに特殊な扱いである幻のポケモンも存在する。

ゲームにおいては他のポケモンと厳密に区別され、これらのポケモンは通常のプレイでは入手することができない。ストーリー上では極めて特殊な存在として描かれ、それにまつわる物語が断片的に語られる程度であり、姿を確認することもほとんどできない。実際に入手するためにはゲーム外部のキャンペーンなど特殊な入手方法を必要とする[23]ため、これらを入手しなくてもポケモン図鑑は完成扱いになる。後に劇場版の公開に伴い存在が公表されるパターンが多くなっており、ゲーム本編の発売直後は存在が明らかにされていないことがほとんどである(中でも、アルセウスゲノセクトはゲームの発売から存在の公表まで実に3年近くを要した)。

中でも、『赤・緑』から存在するミュウが有名である。当初は雑誌の抽選でのみ配布されていたが、わずか20名の枠に対し7万8000通の応募があったという。それと前後しバグを使って強引に出現させる「裏技」が有名になり、当時の小中学生を中心に真偽入り乱れて飛び交っていた(→都市伝説)。一連の盛り上がりがポケットモンスター自体の知名度上昇に大きく貢献したと言っても過言ではない。

変則的な例も存在し、ルギアホウオウは、『金・銀・クリスタル』と『ハートゴールド・ソウルシルバー』以降の作品では伝説のポケモン扱いであるが、『ルビー・サファイア・エメラルド』から『ダイヤモンド・パール・プラチナ』の間は幻のポケモン扱いであった。デオキシスは幻のポケモンとして登場したが、『オメガルビー・アルファサイア』でゲーム中に入手できるようになり、幻のポケモンから伝説のポケモンへと扱いが変更となった。この特殊な3匹以外は、今のところゲーム本編で自由に入手できるようになったことがない[24]

また、幻のポケモン以外、「通常のプレイでは入手できない」[25]や「入手しなくても図鑑が完成扱いになる」[26]特殊なポケモンも登場した。

色違いのポケモン[編集]

ポケモンの種類を問わず[27]、非常に低い確率で本来とは異なる体色を持つ個体が発見される。

ゲームでは『金・銀』以降で取り入れられた要素であり、登場時にキラキラと光を伴うエフェクトから光るポケモンとも呼ばれる。ゲームでは外見以外に特別な性質は持たないが、アニメやカードでは特殊な能力や効果を持っている場合がある。色違いの個体が進化しても色違いのままである。

本来ならば野生で出現したとき、またはタマゴから生まれた時に非常に低い確率でランダムに発生するのみであるが、ごく一部のポケモンはゲーム中のイベントで入手することができる。『金・銀・クリスタル』および『ハートゴールド・ソウルシルバー』の「いかりのみずうみ」に出現するギャラドスと、『ブラック2・ホワイト2』の「サンギタウン」で貰えるフカマルまたはミニリュウ、「自然保護区」に出現するオノノクスがそれに該当する。また、公式大会の参加賞などとして色違いのポケモンが配布されるケースもある。

ゲームシステムにおいては内部パラメータによって色違いであるか否かが判定され、データ上は伝説ポケモンを含めた全てのポケモンに色違いの設定が存在する。配布で直接受け取るのみの幻のポケモンの場合、「色違いの個体を配布」というイベントでない限り必ず通常色の個体だが、ゲーム内で野生で出現する幻でない伝説ポケモンや、幻ではあるが「イベントアイテムの配布→それを持っているデータでのみ野生遭遇可能」と言う流れの幻のポケモンならば、一般のポケモンと同様に色違いが出現する可能性がある。現在のところこの例から外れるのは、『ブラック・ホワイト』のレシラムゼクロムビクティニと、ゼルネアスイベルタルジガルデなど『X・Y』で遭遇出来る伝説のポケモンが該当する。これらのポケモンは普通に野生遭遇できる(ビクティニは配信イベントアイテムが必要)が、色違いになる条件を満たすときに条件を満たさないように内部パラメータを変えるプロテクトが存在するため、色違いが出現しない。

アニメでも時々登場し、初登場は主人公サトシがゲットしたバタフリーと共に旅立っていったピンク色のバタフリー[28]。ゲットされた初めての色違いのポケモンはサトシのヨルノズクである。これはゲームと同様登場時に光るエフェクトがあったが、それ以降に登場する色違いのポケモンにはそのエフェクトがない[29]


なお、ここまでに述べた色違いとは別の意味で、個体ごとに色が異なるポケモンも存在し、トリトドンブルンゲルなどがその代表例である。ブルンゲルやカバルドンなどはオスとメスで色が異なるので雌雄間の違いと言えるが、トリトドンやバスラオなどはオスメスの違いとは別に複数の色パターンで分かれる。ほとんどの場合、色が違うと外見上の差異も伴う(例えばトリトドンは色が違うと頭部の形状が少し違う)。 これらの色パターンを持つポケモンは、それぞれの色パターン全てにおいて色違いが存在するため、色パターンだけでもかなりの種類にのぼる。

他にも、『ポケモンスタジアム』等では通常のポケモンもニックネームで各個体ごとに色が微妙に異なっているのが確認できる。これも当然、一般的に言う「色違い」の扱いはされないし、近作ではそもそもこの設定はあまり生かされていない。

ベイビィポケモン[編集]

ポケモンカードゲームにおけるポケモンの種類。現在は廃止され、ここに分類されていたポケモンはすべてたねポケモンに分類されている。 過去のシリーズでたねポケモンとして出たポケモンの進化前にあたるポケモンが充てられる。ベイビィポケモンは場以外の場所にあるときはたねポケモンと同じように扱われる。 また、タマゴグループはフィオネ以外は全てタマゴみはっけんグループであるため、どのような組み合わせで預けても絶対にタマゴは見つからない。 なお、トゲピーは本編のシリーズでは、他のトレーナーなどからトゲピーのタマゴを入手することが多く、リオルは『ポケットモンスター アドバンスジェネレーション』の第3作目の映画『ミュウと波導の勇者 ルカリオ』でルカリオが先に登場したため、タマゴみはっけんグループとなる。 なお、フィオネのタマゴグループは「すいちゅう1」と「ようせい」であるが、入手方法はマナフィメタモンを育て屋に預けてタマゴを孵すのみであるためベイビィポケモンの一種である。

バグポケモン[編集]

けつばん参照。

補足[編集]

  1. 複数の姿(主にフォルムと呼称される)を持つもの(デオキシスギラティナ等)や、個体ごとに姿や特徴が異なるもの(アンノーンミノマダム等)、メガシンカしたもの等を細かく分けた場合は800種類を超える。
  2. アニメではサトシがヨーギラスを持ち上げたり、漫画『ポケットモンスターSPECIAL』ではサファイアがココドラを肩にのせているなど
  3. 元々はゲームで各種のポケモンごとに雌雄が設定されていなかった時代にアニメ版で設定された要素であり、それに順じてゲームでは性別不明に分類された。
  4. 例えば『ポケモン不思議のダンジョン 時・闇の探検隊』におけるエムリットセレビィは表示では性別不明となっているものの、会話やイベントシーンでは完全に女性(メス)口調であり、セレビィに関してはオスのポケモンであるジュプトルへの恋愛感情を抱いていた。
  5. 首藤剛志による小説『ポケットモンスター The Animation』では「“進化”という表現は適切ではないが、表現するのに便利なので使用している」と解釈されている。
  6. 穴久保版『ポケットモンスター』、『ポケモンカードになったワケ』など。
  7. ポケモン図鑑では、「ヤドランは尻尾のシェルダーが外れるとヤドンに退化する」という設定が語られているが、ゲーム内でそのようなことが実際に起こるわけではなく、あくまでも図鑑等で語られているのみである。
  8. 初登場となったゲームボーイアドバンスの頃においてはシステムが異なり、バージョンごとに異なるフォルムが容易され自動で変化するというものだった。
  9. 『X・Y』の主人公の場合。装置の名称はキャラによって異なる
  10. 映画公開当時はメガシンカのシステムが未公表であり、パンフレット等では「覚醒したミュウツー」という呼称が用いられていた
  11. 古代遺跡のパズルを解くとアンノーンが出てくる、文様つきの巨大なゲンガーとフーディンがモンスターボールらしきものに入っていた、など。
  12. 『ダイヤモンド・パール・プラチナ』の作中に登場する書籍「シンオウ むかしばなし」その3の記述による
  13. 【ポケモンセンターに聞きました】ポケモンの肉は食べられるのか?、ガジェット通信
  14. 災害程度でポケモンの戦闘能力を遥かに上回る被害が出るのである
  15. 例:ゲップ(威力120)、じゃれつく(威力90)
  16. 「ポケモン」最新作は「ポケットモンスター X・Y」 2013年10月に世界同時発売 新たな“御三家”ポケモンの姿も明らかにIT Media ニュース
  17. 自分が選ばなかったポケモンが、NPCとの通信交換やフレンドサファリで手に入る。しかし、後者は登録したフレンドコードによってランダムに決まる不確定なものである。
  18. プテラの図鑑解説では恐竜等の生物の存在も明らかになっている。また、『劇場版ポケットモンスター 結晶塔の帝王 ENTEI』の本作以前に首藤が半年をかけて作ったプロット、もう一つの劇場版ポケットモンスター第3作(正確には幻の第3作)の存在があり、物語は、人間とポケモン以外の動物がいないはずのアニメポケモンの世界で、ティラノサウルスの化石が発見されるという事件から始まるという設定がある。
  19. ポケモン図鑑ではウインディが「でんせつポケモン」に分類されているが、少なくともゲーム内では特別に扱われることはない。
  20. アニメ版では、伝説のポケモンも複数個体が存在することが明確に描写されている。初めてその対象となったルギアの場合、無印期のテレビ版に登場するルギアは劇場版『ルギア爆誕』に登場したものと別個体であり(登場人物のセリフから劇場版の後日談と明言されている)、さらにそのルギアの子供と見られる小型の幼生ルギアを連れて登場しており、アニメ世界においてルギアは最低でも3匹は存在していることが確認される。ラティオスラティアス(映画劇中で複数の個体が確認でき、アニメ版でも複数のトレーナーが使用)など他の伝説のポケモンも同様の事例がある。これとは逆に、アニメ版のミュウツーは「遺伝子操作を加えたミュウのクローン」であり、製造された一個体しか存在していない。
  21. 例えば、ホウエン地方において伝説のポケモンであるグラードンカイオーガによる創造神話は語り継がれているが、サウンドトラック付属のブックレットに書かれた開発スタッフの解説によると、これは2匹の驚異的な力を目にした古代人の創造であり、2匹の決戦も架空であると説明されている。ゲーム中では、『プラチナ』にてシロナがシンオウ地方のカンナギタウンの壁画に描かれた「ディアルガパルキアギラティナの3匹を生み出し従えた何者か(後のアルセウス)」を解説した際、ディアルガたちの強大な力に対する畏敬の念を伝えたものがシンオウ地方の創造神話だろうという研究結果を出している。シリーズでは伝説が実現であったことを髣髴とさせるイベントがクライマックスとして用意されるがそれはあくまでゲームイベントとしての「実現」であり、伝説を現実と断定しない姿勢はシリーズにおいて徹底されている。
  22. なお、『ダイヤモンド・パール』以降の作品では、話しかけた時に特徴的な鳴き声(台詞)を発するものが多いが、ゲームフリークの松宮稔展曰く「伝説のポケモンは、捕まえたらそれっきりで一度も連れていかない可能性があるため、あえて変な鳴き声にすることでインパクトを残そうとしている」とのこと。
    (参考:「ポケットモンスターブラック・ホワイト」のつくりかた 2:ゲームフリークスタッフボイス・2013年1月14日時点のアーカイブ
  23. かつては公式大会などの雑誌の企画が多かったが、現在では映画関連(前売券の特典や劇場での配布)またはWi-Fiコネクションでの配信が多くなっている。
  24. ミュウとフィオネが『みんなのポケモン牧場』で入手でき、データを削除してやり直せば理論上は複数回の入手も可能であるなど、特殊な例もある。
  25. ギザみみピチュー(『ハートゴールド・ソウルシルバー』)、ゾロアゾロアーク(『ブラック・ホワイト』)
  26. ランドロスキュレム(ブラック・ホワイト)
  27. 第4世代では「店員から直接受け取る配布ポケモン」には決して色違いにならない設定がなされている(色違いのポケモンとして配布される場合は除く)。その他、ビクティニや、『ブラック・ホワイト』以降の一部の伝説のポケモンに限って色違いにならない設定がある。このため該当するポケモンの色違いは不正データしかあり得ないことになる。
  28. 放映当時は『金・銀』発売以前の物語であるためゲーム公式設定ではなく後付け設定によるもの。ゲームでの色違いのバタフリーはピンク色ではない。
  29. ダイヤモンド&パール』でギンガ団のサターンが所持しているドクロッグがボールから出された時にはエフェクトが出なかった。

関連項目[編集]