4tトラック
4tトラック(よんとんとらっく)とは、一般には最大積載量4t~8tの貨物自動車のことをさす。
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4tトラックの運転に必要な資格等[編集]
公道を走行するためには、大きさなどの区分で中型自動車(平成19年6月1日改正前の普通自動車)となるので、対応した運転免許が必要となる。
架装による分類[編集]
▲:特種用途自動車(いわゆる8ナンバー)に当たるもの。
- 平ボディ車
- 荷台の側方と後方に、アオリがあるだけの車で、無蓋で開放状態となっている。無蓋になっているため、主に雨に濡れても問題の無い品物や、クレーン等を使わないと積み下ろしが困難な重量物を運ぶ場合に使用される場合が多い。積載物の種類によってはトラックシートやトラックロープを用いて上部を覆う。アオリは、後方だけが開くものが「一方開」側方も開くものが「三方開」側方が前後に分かれて開くものが「五方開」と呼ばれる。アオリは鉄製のものもあるが、最近は軽量化のため、アルミ製のものも多い。トラックのボディの中で最も価格が安いことや、軽量なため、積載量がどのボディよりも取りやすいメリットがある。
- ▲冷凍車
- 冷凍された物品を輸送するため、冷凍機を搭載し断熱構造の荷台を持つものである。
- ▲冷蔵車
- 冷蔵の必要な物品を輸送するため、冷蔵設備を搭載し断熱構造の荷台を持つものである。
- 保冷車
- 冷蔵の必要な物品を輸送するため、断熱構造の荷台を持つものである。
- 通風車
- 温度上昇に弱い物品を輸送するため、通風構造の荷台を持つものである。
- 有蓋車
- 水濡れや荷痛み防止のための密閉構造の荷台を持つものである。アルミ製の「箱」形状のものを持つことから「ハコ」と呼称されることもある。後面が開閉したり、側面が開閉したりして荷物の積み下ろしを行う。側面が開閉するものは、羽根のように開放されるものがあり、通称「ウイング車」と呼ばれる。
- 幌付き車
- 平ボディ車と有蓋車との中間的な車で、水濡れや荷痛み防止のために平ボディ車のボディの上に金属製の骨組みを組み、その上から布製・ビニール製などのシートを被せてリングベルトで固定した車である。水濡れ対策の完璧さでは有蓋車に負けるが、有蓋車よりも価格が安く、そして、軽量なために積載量が取れるというメリットがある。また、骨組みが脱着できる幌は車体の寸法に含まれないため、ベース車が中型車ならそのまま中型車扱いになり、保険料や通行料金の点で有蓋車より有利になる。
- キャブバッククレーン車(ユニック車)
- 荷扱いのための小型クレーンを持つものであり、開放型の荷台のものが多いが、箱車となっているものもある。なお、ユニックとは古河ユニック株式会社の商品名であるが、一般名称として浸透している(正式なユニックはクレーンにUNICと書いてある)。これに対して、例えばタダノでは「カーゴクレーン」、加藤製作所では「積載型クレーン」と呼ぶ。クレーンとしては積載型トラッククレーンとなる。クレーン使用時の転倒を防止するため必ずアウトリガーを持っている。多くは荷台の前にクレーンを持ち通常の平車と同様の積み降ろしが可能だが、後ろにクレーンを持つものもあり、この場合は後ろから積み降ろしができないため荷台が側方二方開もしくは四方開となる。前方にクレーンを持つ場合はダンプのように荷台がせり上がったり、後方へスライドしたりできるものも存在する。荷台を持たないものについては、トラッククレーンを参照。
- 車載車
- 小型の自動車を積載するため、荷台がせりあがり乗せる車が自走して積み下ろし出来るようになっている。事故車や動かない車を載せることが出来るように、ウインチがついていることが多い(このタイプは主に自動車整備業者や自動車ディーラーが持っている)。多段式になり複数の車を載せることが出来るものもある(これは主に、新車や中古車のディーラーへの輸送用に、専門輸送会社が持っている)。規制緩和により、高さ4.1mまで積載できる場合があるので、ワンボックス車などを2段に載せて走ることが可能な車載車もある。通称で呼ばれることが多く、「セーフティーローダー」あるいは単に「ローダー」とよばれることがある。多段式の大型のものは「キャリアカー」とも呼ばれる。
- ▲タンクローリー
- 液体・気体を輸送するためのタンクを備え付けたものである。輸送する物質によっては相応の運転免許の他に危険物取扱者等の資格が必要な場合がある。
- ▲バルク車
- 粉粒体を輸送するためのタンクを備え付けたものである。
- ダンプカー(ダンプトラック)
- 土砂・砕石を荷降ろしするための傾斜機構付き荷台のものである。
- コンテナ車
- 輸送用の専用固定金具を装備したものである。
- ▲トラックミキサ
- 生コンクリートを撹拌しながら運ぶ。別名「アジテータートラック」「トラックアジテーター」など。一般にミキサー車と呼ばれる。
- トレーラ
- 原動機を持たず、専ら牽引されるための車。牽引されるための装置を持ち、牽引するための装置を持つ自動車(トラクタという)に接続して走行する。追加の荷台として使用する小さなものから戦車が運搬できる大きなものまでさまざまな大きさがある。数としては圧倒的にセミトレーラが多い。
- セミトレーラ: トレーラの重量の一部をトラクタが支える。普通は専用のトラクタ(トレーラヘッド)で牽引する。
陸上自衛隊用車両[編集]
この見出しでの4tトラック(よんとんとらっく)は、自衛隊が使用していた積載量4tのトラックである。
概要[編集]
このクラスのトラックは、特科や高射特科での軽火砲牽引のほか、2トン半トラックより大型の支援車両のベースとして使用された。東日本重工業(解体された旧三菱重工業の1社)製と日野自動車製の2種類が存在した。いずれも6×6で、当初はガソリンエンジン搭載だったが、後にディーゼルエンジン搭載に変更されている。どちらも民間向けにも販売され、工事用車両などとしてその姿を見ることができた。[1]
東日本重工業(三菱)製W11シリーズ[編集]
W11は、1951年に当時の警察予備隊向けに開発されたトラックである。初期型はキャブオーバーで、エンジンも直列6気筒ガソリンエンジンだった。しかし、すぐにボンネットタイプで新開発のDB型直列4気筒水冷4サイクルディーゼルエンジンを搭載した後期型に生産が移行している。こちらが生産の主力となり、クレーン車タイプであるW13などの支援車両は、日野製ZCシリーズが中心となった後も60年代末頃まで使用されていた。
日野自動車製ZCシリーズ[編集]
ZCシリーズは、警察予備隊向けに1951年から生産が始まったトラックである。三菱W11が、基本的に警察予備隊からの需要を見込んで自社開発したトラックだったのに対し、こちらは当初から警察予備隊の依頼で開発したものである。こちらも当初はガソリンエンジンを搭載していたが、後にディーゼルエンジンに変更された。様々な形式があり、通常のカーゴトラック(ZC20)や4tダンプ(ZC10)などのほか、変わった派生型として67式30型ロケット弾発射機の発射機およびロケット弾装填機のベースにもなっている。細かなモデルチェンジを行いながら長らく調達が行われたが、1973年に73式大型トラックの採用によって終了。4tトラックというカテゴリー自体も無くなった。
主な車種[編集]
脚注[編集]
- ↑ 同 79pおよび三菱ふそう70周年記念特集 http://www.mitsubishi-fuso.com/jp/prfuso/2002/0203/history/index.html
関連項目[編集]
- 車両の種類
- 運送
- 団体