キャリアカー
この項目では、自動車を運ぶ自動車について説明しています。自動車を運ぶ貨車については「車運車」をご覧ください。 |
キャリアカーは四輪の自動車を運搬するためのトラックである。車載専用車と呼ばれ、自動車以外の貨物を運ぶことはできない。
主に軽自動車から2トンクラスのトラックまでの車を輸送している。
キャリアカーによる四輪自動車の輸送は新車輸送と中古車輸送、マイカー輸送の3つに分けられる。新車輸送は工場からディーラー、工場から物流(納整)センター、物流(納整)センターからディーラー、工場から港、港からディーラーなどの間の輸送で、中古車輸送はオークション会場からディーラー、ディーラーからオークション会場、オークション会場からオークション会場間の輸送である。マイカー輸送は個人や企業が所有する自動車を目的地まで運ぶものである。新車輸送はメーカー直営の輸送会社や、メーカー直営の輸送会社のビジネスパートナー(下請け)会社が主に行っている。中古車輸送は直営会社、下請け会社、そしてメーカー直営でも下請けでもない会社も行っている。マイカー輸送も直営会社や下請け会社、メーカー直営・下請け共に関係のない会社が行う。
キャリアカーによる四輪自動車の輸送は自動車陸送専門の運送会社、運送会社の自動車陸送事業部が主に行っているが中にはキャリアカーを個人で購入して、輸送を行っているケースもある。この場合キャリアカーのナンバーは白ナンバーになる。
種類[編集]
荷台に1台の自動車を載せることができる。積載車、ローダー、トランポなどの略称で呼ばれている。
2トンクラスのワイドキャブでロングホイールベースのトラック(エルフ・キャンター・ダイナなど)が使われている。このタイプの車は自動車陸送会社のほかにも自動車整備工場、自動車ディーラー、レンタカー会社、JAFなどのほか、車趣味人の個人所有もあり、キャリアカーの中では最もポピュラーなタイプである。
車の積み降ろしは荷台の下に付いているレバーまたはリモコン操作で荷台を斜めに傾けた後に、一般的なトラックのあおりにあたる道板(みちいた)を降ろして行う。道板は、荷台の左右のレバーでロックできるようになっている。
車を載せる場合は、車を自走させ、荷台の輪止めに当てた後、車の下に付いている固縛用フックとトラックの荷台の留め環で固定する。目的の車が自走できない場合、車載ウインチを使う。固定には荷絞め機やウインチを利用した荷台のワイヤーを掛けて固定する。ワイヤーの伸びや走行中の動揺を考慮し、3点以上で強めに止める必要がある。動揺による影響を減らすため、また、運ばれる車に適当なフックがない場合、ホーシングやホイールの穴にスリングを掛け、固定する。道板を開放したままの走行は法規違反となる。
車を降ろす場合は、まずワイヤーを外し、荷台を斜めに傾ける。そして道板を降ろす。後は車をバックさせるのみである。
荷台の種類は、折りたたみ式の長い道板を持ち、後半に傾斜がつけられた固定式のほか、後端を接地させるスライド型、荷台を完全に地面に降ろす低車高車両用、キャブと荷台の間のアウトリガー(油圧ジャッキ)でトラック自体を持ち上げて荷台を傾斜させる建設機械用がある。
1台積みタイプ[編集]
- Hino Ranger2 Unic Carrier 001.jpg
従来のスライド式荷台
- Hanamidai Safety Loader Glide III 001.jpg
低車高車用
- Fujita Body High-jack Self Loader 001.jpg
建設機械用
複数台積みタイプ[編集]
- UD-carriercar.jpg
- Car transporter 004.JPG
単車
後ニ軸タイプ - Car transporter 002.JPG
セミトレーラー
車高の高い車の場合積載台数は少なくなる - Car transporter 003.JPG
セミトレーラー
トラクターにも積載できるタイプ
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関連項目[編集]
外部リンク[編集]