第17回統一地方選挙

提供: Yourpedia
2011年統一地方選挙から転送)
移動: 案内検索

第17回統一地方選挙(だい17かいとういつちほうせんきょ)は、地方自治体首長および議会議員を全国一斉に改選するため、2011年平成23年)に行われた日本統一地方選挙である。4月10日4月24日の2回に分けて行われた。

概要[編集]

選挙は都道府県の首長(知事)と議員、および政令指定都市の首長(市長)と議員を選出するための選挙が4月10日に、続いて基礎自治体市区町村の首長(市長、区長、町長、村長)と議員を選出するための選挙が4月24日に執行された。2010年(平成22年)11月30日の衆議院本会議で選挙実施に必要な特例法が可決・成立し、日程が決まった。

2009年(平成21年)に国政の政権交代が実現してから初の統一地方選挙ということもあり、民主党政権に対する事実上の審判の意味合いを持った選挙と目された。大阪府愛知県では地域政党と既存政党との対立が争点としてクローズアップされていたが、東北地方太平洋沖地震(以下東日本大震災)の影響で、他地域と同じく防災・原子力発電所の扱いも幾分争点になっている。

2011年3月11日に発生した東日本大震災の影響を考慮し、選挙の期日を延期する法案が3月18日に参議院で可決され、3月22日に公布された。これにより総務大臣によって指定された地域では、選挙期日が2か月から6か月の範囲内で延期されることになった。この中には、加藤宏暉町長が震災の津波で死亡して首長を欠いたままだった岩手県大槌町も含まれる。その後さらに、選挙期日を最大2011年12月31日まで再延期する法改正が行われている。

4月10日に執行された選挙[編集]

知事選挙
都道府県議会議員選挙
  • 当初から別日程の茨城県東京都および沖縄県ならびに後述の事情で延期された東北3県を除く41道府県議会
政令指定都市市長選挙
政令指定都市市議会議員選挙

相模原市と岡山市は、この回から政令指定都市として前半戦での選挙実施となる。相模原市は県知事選・県議選・市長選・市議選の4つが同日選挙となった。

4月24日に執行された選挙[編集]

  • 4月17日、88市長選、293市議選、東京都の13区長選と21区議選が告示された。
  • 東北地方太平洋沖地震の影響により、特に震災被害が大きかった4県で一部またはすべての選挙が延期された。

震災により延期された選挙[編集]

知事選挙
県・政令市議会議員選挙
市町村長・議会選挙
第1次指定
(3月22日付)
第2次指定
(3月28日付)
第3次指定
(3月29日付)
首長 議会 首長 議会 首長 議会
岩手県 大槌町(8/28)
普代村(6/26)
陸前高田市(9/11)
山田町(9/11)
普代村(6/26)
田野畑村(8/28)
野田村(8/7)
(該当無し) 盛岡市(8/28)
久慈市(8/7)
二戸市(7/31)
雫石町(7/31)
洋野町(6/19)
滝沢村(7/31)
(該当無し) (該当無し)
宮城県 塩竈市(9/11)
松島町(9/11)
七ヶ浜町(9/11)
塩竈市(9/11)
多賀城市(9/11)
亘理町(11/13)
山元町(11/13)
七ヶ浜町(9/11)
女川町(11/13)
村田町(8/28)
川崎町(8/28)
色麻町(8/28)
白石市(7/31)
利府町(9/11)
富谷町(9/11)
大衡村(9/11)
(該当無し) (該当無し)
福島県 (該当無し) 相馬市(11/20)
広野町(11/20)
双葉町(11/20)
新地町(11/20)
川内村(11/20)
葛尾村(11/20)
会津若松市(8/7)
磐梯町(6/26)
猪苗代町(6/26)
会津坂下町(6/26)
柳津町(6/26)
檜枝岐村(5/29)
福島市(7/31)
会津若松市(8/7)
郡山市(9/4)
白河市(7/10)
須賀川市(9/4)
国見町(6/19)
川俣町(11/20)
鏡石町(9/4)
磐梯町(6/26)
檜枝岐村(5/29)
昭和村(6/26)
西郷村(8/28)
(該当無し) (該当無し)
茨城県 (該当無し) (該当無し) (該当無し) (該当無し) 水戸市(5/29) 水戸市(5/29)
備考

5月27日付および7月7日付の指定により、統一地方選挙の日程にはなかった以下の首長・議会の選挙についても延期された。

再選挙[編集]

千葉県議会議員選挙において、後述の経緯により浦安市選挙区で「当選者なし」の結果となったため、再選挙が5月13日告示、5月22日投開票で実施された。

前哨戦[編集]

過去の統一地方選同様、その数か月前からいくつかの地方選挙が行われ、統一地方選挙の行方を占う前哨戦として注目された。※はその「定番」となっている選挙。氏名は当選者。

2010年(平成22年)8月8日執行
2010年(平成22年)11月14日執行
2010年(平成22年)11月28日執行
2010年(平成22年)12月12日執行
2010年(平成22年)12月26日執行
2011年(平成23年)1月30日執行
2011年(平成23年)2月6日執行
2011年(平成23年)3月13日執行
  • 名古屋市議会議員選挙 - 2月6日に行われた名古屋市議会の解散を問う住民投票で賛成票が過半数を上回った結果、市議会が解散されたことに拠るもの。

◆の候補は、民主党やそれに近い政党が何らかの形で支援した候補を破って当選した。

候補者[編集]

首長選は届出番号順に掲載した。

知事選挙(届け出順)[編集]

東北大震災を理由として延期された岩手県を除く12都道県知事選挙に立候補した候補者は以下の通りである。民主党と自民党による2大政党の対決型選挙は、北海道と三重県だけに留まり前回の五つから半減した。

立候補者一覧
候補者 年齢 党派 推薦・支持政党 新旧 略歴
北海道知事選挙
鰹谷忠 60 無所属 新人
宮内聡 48 無所属 日本共産党 新人
高橋はるみ 57 無所属 自由民主党公明党 現職2
木村俊昭 50 無所属 民主党社会民主党国民新党 新人
東京都知事選挙
谷山雄二朗 38 無所属 新人
古川圭吾 41 無所属 新人
渡邉美樹 51 無所属 新人
石原慎太郎 78 無所属 現職3
ドクター・中松 82 無所属 新人
マック赤坂 62 スマイル党 新人
東国原英夫 53 無所属 新人
小池晃 50 無所属 日本共産党 新人
姫路けんじ 59 平和党核兵器廃絶平和運動 新人
雄上統 69 東京維新の会 新人
杉田健 43 新しい日本 新人
神奈川県知事選挙
黒岩祐治 56 無所属 公明党 新人
露木順一 55 無所属 みんなの党神奈川ネットワーク運動ネットワーク横浜 新人
鴨居洋子 66 無所属 日本共産党 新人
照屋修 58 無所属 新人
福井県知事選挙
宇野邦弘 59 日本共産党 新人
西川一誠 66 無所属 自由民主党・公明党 現職2
三重県知事選挙
松田直久 56 無所属 民主党 新人
岡野恵美 58 無所属 日本共産党 新人
鈴木英敬 36 無所属 自由民主党・公明党・みんなの党 新人
奈良県知事選挙
北野重一 73 無所属 日本共産党 新人
荒井正吾 66 無所属 現職1
塩見俊次 61 無所属 新人
鳥取県知事選挙
平井伸治 49 無所属 現職1
山内淳子 68 無所属 日本共産党 新人
島根県知事選挙
溝口善兵衛 65 無所属 自由民主党・公明党 現職1
向瀬慎一 40 日本共産党 新人
徳島県知事選挙
山本千代子 62 日本共産党 新人
飯泉嘉門 50 無所属 現職2
福岡県知事選挙
小川洋 61 無所属 公明党・社会民主党・国民新党・福岡県農政連 新人
田村貴昭 49 無所属 日本共産党 新人
佐賀県知事選挙
古川康 52 無所属 自由民主党・公明党 現職2
平林正勝 63 日本共産党 新人
大分県知事選挙
三重野昇 72 日本共産党 新人
広瀬勝貞 68 無所属 公明党・社会民主党 現職2
注:「新旧」欄の現職横についている数字は当選回数である。

道府県議会議員選挙[編集]

東北大震災で被災したため選挙が延期された岩手県と宮城県、福島県を除いた41道府県議会議員選挙には、過去最低となる3,457名が立候補した。党派別では政権与党の民主党、地域政党を含めた諸派が前回を上回る候補者を擁立した一方、自民党や公明党、共産党、社民党の候補者数は前回を下回った。

  • 改選議席数:2,330名
  • 立候補者合計:3,457名
  • 競争率:1.48倍(前回1.49倍)
党派別立候補者数・当選者数[1]
党派 候補者数
(無投票当選)
民主党 572 (050) 342 8 222
自由民主党 1,243 (265) 1,032 26 185
公明党 172 (008) 125 0 47
日本共産党 225 (004) 78 20 127
社会民主党 45 (006) 29 3 13
みんなの党 103 (000) 11 3 89
国民新党 2 (000) 1 1 0
たちあがれ日本 1 (000) 0 0 1
諸派 160 (11) 46 7 107
無所属 934[2] (66) 285 65 584
合計 3,457 (410) 1,949 133 1,375
女性候補者数は347名(うち無投票当選は13名)。
諸派には地域政党の大阪維新の会(60名/選挙前28)や減税日本(22名/選挙前1)、日本一愛知の会(24名/選挙前1)を始め、対話でつなごう滋賀の会(8名/選挙前4)、新政みえ(3名/選挙前4)、市民ネットワーク千葉県(4名/選挙前1)、神奈川ネットワーク運動(6名/選挙前1)、新社会党(2名/選挙前1)などが含まれる。

政令指定都市市長選挙[編集]

政令指定市長選挙に立候補した候補者は以下の通りである。五つの指定市長選挙の内、浜松市長選挙は現職の鈴木康友以外に立候補届け出がなかったため、無投票で鈴木候補の当選が決まった。

立候補者一覧
候補者 年齢 党派 推薦・支持政党 新旧 略歴
札幌市長選挙 
上田文雄 62 無所属 民主党・社会民主党・国民新党・市民ネットワーク北海道 現職2
本間奈々 41 無所属 自由民主党 新人
相模原市長選挙
菅野通子 69 日本共産党 新人
加山俊夫 66 無所属 民主党神奈川県連・自民党神奈川県連・公明党県本部 現職1
榎本与助 65 無所属 新人
静岡市長選挙
安竹信雄 64 無所属 新人
海野徹 61 減税日本 新人
田辺信宏 49 無所属 自由民主党 新人
浜松市長選挙(無投票)
鈴木康友 53 無所属 現職2
広島市長選挙
大原邦夫 61 無所属 新人
大西理 45 日本共産党 新人
豊田麻子 45 無所属 (支援)民主党広島県連・社民党広島県連 新人
桑田恭子 49 無所属 新人
松井一實 58 無所属 自由民主党・公明党 新人
前島修 37 無所属 新人

政令指定都市市議会議員選挙[編集]

  • 改選議席数:924名
  • 候補者合計:1,361名
  • 競争率:1.47倍(1.40倍)
党派別立候補者数[1]
党派 候補者数
(無投票当選)
民主党 237 (0) 147 1 89
自由民主党 242 (0) 197 6 39
公明党 158 (0) 125 0 33
日本共産党 163 (0) 97 12 54
社会民主党 16 (0) 6 1 9
みんなの党 64 (0) 4 1 59
たちあがれ日本 3 (0) 2 0 1
諸派 122 (0) 42 4 176
無所属 356 (0) 157 23 176
合計 1,361 (0) 777 48 536
女性候補者239名(無投票当選0名)。
注:諸派の中には「大阪維新の会」(59名)も含まれる[1]

市区町村長[編集]

市長および区長選挙は、17日に告示された。市長選挙は、津市(三重県)、高松市(香川県)、長崎市(長崎県)、大分市(大分県)の県庁所在都市4市を含む88市で、区長選挙は世田谷区渋谷区など13区で行われた。市長選挙では203人が立候補した。このうち、現職の大西秀人が無投票再選された高松市を含む9道府県の15市で無投票当選となった(前回は19市)。区長選挙には46人が立候補を届け出た。

市長選挙推薦・支持政党別候補者数内訳
計(女性) 新旧内訳 (無投票)
現職 元職 新人
与党系 3(00) 1 0 2 (0)
野党系 38(05) 10 0 28 (1)
相乗り 18(01) 11 0 7 (5)
推薦・支持政党なし 137(09) 45 1 91 (9)
その他 7(00) 0 0 7 (0)
合計 203(15) 67 1 135 (15)
区長選挙推薦・支持政党別候補者数内訳
計(女性) 新旧内訳
現職 元職 新人
与党系 3(00) 0 0 3
野党系 24(03) 7 0 17
相乗り 4(00) 4 0 0
推薦・支持政党なし 12(00) 1 0 11
その他 3(00) 0 0 3
合計 46(4) 12 0 34
  • 「与党系」は国政与党である民主党や国民新党の推薦を、「野党系」は国政野党である自民党、公明党、共産党、社民党などから、それぞれ公認や推薦、支持を受けている候補者。「相乗り」は与野党双方のいずれかの党から推薦・支持を受けている候補。「推薦・支持なし」は政党からの推薦や支持を受けない候補。その他は政治団体からの公認や推薦、支持を受けている候補。

町村長選挙は19日に告示され、選挙が告示された121町村で201人(うち女性は6人)が立候補し、58町村で無投票当選となった。なお立候補者は全員が無所属候補である。

市区町村議会[編集]

市議会選挙(293市)と区議会選挙(21区)は17日に告示された。市議選では9市116人が無投票当選となった。

  • 市議会選挙定数:7,104議席
  • 市議会選挙候補者数:8,625名
党派別立候補者数
党派 候補者数
民主党 487
自由民主党 550
公明党 915
みんなの党 108
日本共産党 757
社会民主党 106
国民新党 2
たちあがれ日本 6
諸派 136
無所属 5,558
合計 8,625
  • 区議選定数:821議席
  • 区議選候補者数:1,162名

19日に告示された町村議会選挙では、定数4423議席に対して5026人が届け出た(うち女性は466人)。この内84の選挙では定数を上回る候補がなかったため、893人が無投票当選となった。

町村議選党派別立候補者数[3]
党派 候補者数
民主党 32
自由民主党 22
公明党 178
日本共産党 331
社会民主党 7
みんなの党 7
諸派 6
無所属 4,443
合計 5,026

前半戦選挙結果[編集]

都道県知事選[編集]

有権者と投票者及び投票率
有権者数 32,955,732
投票者数 17,389,793
投票率(前回) 52.77%(54.85)
当選者一覧
都道県名 当選者名 年齢 党派 新旧 推薦・支持政党
北海道 高橋はるみ 57 無所属 現職3 自民
東京都 石原慎太郎 78 無所属 現職4
神奈川県 黒岩祐治 56 無所属 新人 公明
福井県 西川一誠 66 無所属 現職3 自民・公明
三重県 鈴木英敬 36 無所属 新人 自民・みんな
奈良県 荒井正吾 66 無所属 現職2
鳥取県 平井伸治 49 無所属 現職2
島根県 溝口善兵衛 65 無所属 現職2 自民・公明
徳島県 飯泉嘉門 50 無所属3
福岡県 小川洋 61 無所属 新人 公明・社民・国民
佐賀県 古川康 52 無所属 現職3
大分県 広瀬勝貞 68 無所属 現職3 公明・社民

道府県議選[編集]

選挙の結果、地域政党の大阪維新の会は議席を倍増させ、大阪府議会の過半数を獲得。社民党の全国議席数を上回った。同じく地域政党の減税日本、日本一愛知の会も議席を伸ばし、またみんなの党も社民党を上回る躍進となった。たちあがれ日本は、初めて当選者を出した。

一方、既成政党は低調で、特に政権与党である民主党の苦戦が目立った。民主党は改選時に比べ69議席減。当選率は61%と、前回より18%ポイント低下した。自民党は改選時からは128議席を減らしたが、21県で、公認のみで単独過半数を維持した。共産党、社民党も、それぞれ議席を減らし、国民新党は議席を失った。公明党は4議席を増やしたが、同党の地方選挙としては5年6ヶ月ぶりの落選者を出した。

千葉県議会選挙浦安市選挙区(定数2)では、後述の経緯により「当選者なし」となり、再選挙が実施されることになった。

有権者と投票者及び投票率
有権者数 71,040,284
投票者数 34,202,549
投票率(前回) 48.15%(52.25)
党派別得票と議席
党派 得票数 得票率 議席数 議席内訳
現職 元職 新人
民主党 5,842,573 17.3 346(044) 253 3 90
自由民主党 12,554,430 37.5 1,119(027) 956 24 139
公明党 2,548,429 7.6 171(014) 124 0 47
日本共産党 1,878,498 5.6 80(037) 54 10 16
社会民主党 307,414 0.9 30(005) 22 2 6
みんなの党 1,141,242 3.4 41(005) 9 1 31
国民新党 8,842 0.0 0(000) 0 0 0
たちあがれ日本 8,604 0.0 1(000) 0 0 1
諸派 2,197,626 6.6 98(014) 44 4 50
無所属 7,009,729 20.9 442(034) 218 27 197
合計 33,497,432 100.0 2,328(180)[4] 1,680 71 577

なお諸派には大阪維新の会(57名)や減税日本(13名)、対話でつなごう滋賀の会(4名)、新政みえ(3名)、市民ネットワーク千葉県(2名)、神奈川ネットワーク運動(1名)、新社会党(1名)などが含まれる。当選者数には無投票当選も含まれる他、千葉県浦安市選挙区(定数2)では選挙の投開票が実施されなかった。議席横のカッコ内の数字は女性当選者数。

党派別当選者数(地域別)
道府県名 党派別 合計 左のうち
無投票当選
民主 自民 公明 みん 共産 社民 国民 たち 諸派 無所
北海道詳細)  34 44 8 1 17 104 31
青森県  6 25 2 2 13 48 8
秋田県  3 25 1 1 2 13 45 3
山形県  3 31 1 1 2 44 16
栃木県詳細)  5 22 3 13 7 50 3
群馬県  4 30 3 1 2 10 50 8
埼玉県  11 48 9 1 2 1 22 94 17
千葉県詳細)  16 52 7 4 4 1 2 7 93 25
神奈川県  29 40 10 15 1 12 107 9
新潟県  7 29 1 1 2 3 10 53 15
富山県  4 28 1 1 3 3 40 8
石川県  8 25 2 1 1 6 43 5
福井県  5 25 1 1 5 37 4
山梨県  1 14 1 1 21 38 7
長野県   5 16 3 6 2 3 23 58 10
岐阜県  8 30 2 1 5 46 20
静岡県  17 35 5 1 11 69 6
愛知県  26 49 6 18 4 103 12
三重県  11 19 2 1 3 15 51 12
滋賀県  12 20 2 1 4 8 47 6
京都府  15 25 5 11 4 60 3
大阪府  10 13 21 1 4 57 3 109 2
兵庫県  17 26 12 1 5 1 27 89 9
奈良県  8 20 3 1 5 1 6 44 5
和歌山県  1 26 3 4 8 42 10
鳥取県  6 16 3 2 8 35 6
島根県  5 18 1 2 11 37 26
岡山県  5 34 5 2 10 56 11
広島県  7 32 6 1 20 66 17
山口県  5 27 5 2 1 9 49 5
徳島県  4 21 2 1 3 1 9 41 8
香川県  2 27 2 2 4 1 3 41 13
愛媛県  2 30 3 1 2 9 47 2
高知県  1 13 3 5 17 39 2
福岡県  20 41 11 3 11 86 20
佐賀県  4 27 1 1 1 4 38 2
長崎県  11 20 3 1 1 10 46 8
熊本県  1 28 3 1 1 15 49 14
大分県  3 18 3 1 3 16 44 7
宮崎県  3 18 3 1 3 11 39 6
鹿児島県  1 32 3 1 1 13 51 9
合計  346 1,119 171 41 80 30 1 98 442 2,327 410
凡例:民主党=民主、自由民主党=自民、公明党=公明、みんなの党=みん、日本共産党=共産、社会民主党=社民、国民新党=国民、たちあがれ日本=たち、無所属=無所。

政令指定都市市長選[編集]

有権者と投票者及び投票率
有権者数 3,635,388
投票者数 1,961,156
投票率(前回) 53.95%(60.87)
出典:一.都道県知事及び指定都市市長選挙 (1)投票結果、総務省選挙結果調(23.4執行)
当選者一覧
都道県名 当選者名 年齢 党派 新旧 推薦・支持政党
札幌市 上田文雄 62 無所属 現職3 民主・社民・国民
相模原市 加山俊夫 66 無所属 現職2
静岡市 田辺信宏 49 無所属 新人
広島市 松井一実 58 無所属 新人 自民・公明

政令指定都市市議会議員選挙[編集]

有権者と投票者及び投票率
有権者数 16,921,462
投票者数 8,052,171
投票率(前回) 47.59%(48.92)
党派 得票数 得票率 議席数 議席内訳
現職 元職 新人
民主党 1,356,990 17.2 147(025) 106 0 41
自由民主党 1,905,126 24.1 222(015) 190 5 27
公明党 1,234,567 15.6 157(021) 124 0 33
日本共産党 814,376 10.3 99(051) 78 6 15
社会民主党 53,781 0.7 7(001) 5 1 1
みんなの党 432,096 5.5 40(006) 3 0 37
たちあがれ日本 13,639 0.2 1(000) 1 0 0
諸派 772,687 9.8 73(014) 37 4 32
無所属 1,306,294 16.6 178(019) 136 5 37
合計 7,889,556 100.0 924(152) 680 21 223

後半戦選挙結果[編集]

投票日:2011年4月24日

市区町村長選挙[編集]

北海道江別市赤平市三笠市千歳市伊達市、埼玉県行田市、福井県あわら市、新潟県加茂市、岐阜県多治見市、大阪府大阪狭山市、京都府京田辺市木津川市、香川県高松市の13市長選挙は、現職市長以外の立候補者がおらず無投票当選が決定した。また、北海道砂川市と茨城県日立市は新人一人(いずれも民主・自民・公明相乗り)のみの立候補しか届け出がなく、こちらも無投票当選が決定した。なお市長選挙當選者88名中87名は無所属候補(無投票当選含む)である(残る1名は大阪府の諸派候補)。町村長選挙では58箇所で無投票当選となった。

有権者と投票者及び投票率
市長選 特別区長選 町村長選
有権者数 7,900,779 4,387,969 566,232
投票者数 4,184,927 1,952,877 399,530
投票率(前回) 52.97%(53.50) 44.51%(45.31) 70.56%(74.00)
県庁所在地市長選挙当選者一覧
地域 当選者 年齢 党派(推薦・支持政党) 新旧 略歴
津市(三重県) 前葉泰幸  49 無所属(新政みえ 新人 元・総務省職員
高松市(香川県) 大西秀人  51 無所属 現職 元・総務省課長
長崎市(長崎県) 田上富久  54 無所属 現職 元・市統計課長
大分市(大分県) 釘宮磐  63 無所属 現職 元・衆議院議員

市議および区議選[編集]

有権者と投票者及び投票率
市議選 区議選
有権者数 30,698,910 6,207,428
投票者数 15,601,684 2,683,203
投票率 50.82%(57.44) 43.23%(44.51)
党派別当選者数
党派 市議 区議
民主党 389(005) 87
自由民主党 514(002) 259
公明党 915(010) 169
日本共産党 627(009) 121
社会民主党 85(000) 10
みんなの党 87(000) 51
国民新党 0(000) 1
たちあがれ日本 5(000) 1
新党大地 4(000)
諸派 96(000) 34
無所属 4,382(090) 88
合計 7,104(116) 821

町村議選[編集]

有権者と投票者及び投票率
有権者数 2,988,598
投票者数 1,989,655
投票率(前回) 66.57%(71.49)
党派別当選者
民主党 27(003)
自由民主党 20(000)
公明党 178(086)
みんなの党 6(001)
日本共産党 282(089)
社会民主党 7(000)
新党大地 2(000)
諸派 3(001)
無所属 3,893(229)
合計 4,418(409)


特徴[編集]

告示時期の直前に発生した東日本大震災によって、被災した多くの自治体で選挙自体が延期されたことがこの選挙の最大の特徴であるが、その他にも以下の点が挙げられる。

選挙活動の自粛[編集]

この選挙を大きく特徴づけたのは、地域差はあるものの、震災直後からの自粛ムードの広がりが選挙活動にも及んだことであった。有権者の間に、この時期に選挙を行うこと自体への疑問や、選挙どころではないという雰囲気があり、候補者もそうした有権者、あるいは直接被災した有権者や選挙区内に避難した被災者の心情に配慮して、出陣式や選挙カー、街頭演説を控えるなど選挙活動の自粛が各地で見られた。これにはガソリンの供給不足や計画停電も影響している。さらには、選挙活動ばかりか立候補そのものを見合わせるケースもあり、無投票当選を増やす要因にもなった。自粛ムードは候補者だけでなく、選挙管理委員会による啓発活動にも及んだ。

無投票当選[編集]

この統一選挙に限ったことではない日本の地方選挙の特徴であるが、選挙の実施前から政策の競り合いの乏しさ、無投票当選の多さが指摘されている。4月1日に告示された道府県議会議員選挙(総定数2330名)では、立候補者が過去最低(3457名)となったこともあり、無投票当選は前回(392名、東日本大震災で選挙が延期された地域を除外)を上回る410名となった。

九州山口の県議会選挙では、全体の3割以上が無投票となる見通しであることを「読売新聞」が報じた。保守的な地盤であること、農業など有力団体の支援により現職議員の地盤が強固であり、対抗馬が生まれないことが理由に挙げられる。

福岡県議会選挙は46選挙区のうち13選挙区で定数通りしか立候補届け出がなく、1日の告示と同時に、前回同様20名(前回は18選挙区20名)が無投票当選した。一方、前原市糸島郡(定数2)では無投票の伝統が破られ、実に20年ぶりの選挙が実施された。大都市(政令指定都市)でも、愛知県名古屋市中区(定数1)では、それまで自由民主党所属議員が無投票で当選していたものの、減税日本が候補者を擁立したため、実に12年ぶりの選挙戦になった。

公認・推薦の辞退・取り消し[編集]

全国の道府県議選挙と政令市選挙の候補者の中には、菅直人首相の支持率低下や民主党の内ゲバを嫌って、公示前に民主党の公認・推薦を辞退する者が続出した。民主党によると、道府県議選で38人、政令市議選で12人が辞退した(延期となった選挙を含む)。

愛知県議会選挙では日本一愛知の会へ2名、減税日本へ1名が民主党の公認・推薦を反故にした上でくら替えした。岐阜県議会選挙では、減税日本へ1名がくら替え、民主党の推薦を取り消された。

国民新党は4月1日深夜に至って、民主党が郵政改革法案を審議する衆院特別委員会の設置を拒否したことへの「報復措置」として、民主党の統一地方選挙候補者683人のうち385人の推薦を取り消した。推薦を取り消された候補者が公示後に「国民新党推薦」の表記を用いた選挙公報やポスターを用いた場合、公職選挙法に違反し、虚偽事項公表罪となる。公示直前の国民新党の報復に対して民主党は猛反発し、連立与党内に深刻な亀裂が入った。

その他[編集]

与党の候補者擁立断念

一部の選挙区では、与党である民主党が擁立に奔走したものの、党内抗争やそれに伴う支持の低下により、候補者を擁立することを断念している。

世襲

福岡市議会選挙早良区では、曾祖父から続く4代目を目指す36歳の男が出馬した。街頭で配るチラシには「息子に託しました」「父を超えたい」と、一般的には忌避される世襲を堂々とアピールしたが、男は「地元で家名が知れ渡り、隠そうとしてもみっともないだけ」と話した。この候補者は当選している。

LGBTの政治家

統一地方選後半選として行われた豊島区議会議員選挙・中野区議会議員選挙で、LGBTであることをカミングアウトして立候補した石川大我(社民党)・石坂わたるがそれぞれ当選を果たした。

千葉県議会議員選挙の浦安市での選挙事務執行停止問題[編集]

千葉県浦安市液状化現象による被害が著しく、災害救助法の適用を受けた。しかし、千葉県議会議員選挙については、松崎秀樹市長と市の選挙管理委員会が求めていた浦安市選挙区のみの選挙期日の延期が認められず、2011年4月1日に告示された。これに対して市長と市選管は、市民生活および投票所周辺への被害が著しく、市役所職員が対応に追われているため正常な選挙を行うことができないとして、選挙事務の執行を拒否し続けた。そして、告示の翌4月2日からの開始が公職選挙法で義務付けられている期日前投票は投票所が設けられず、投票整理券も発送されず、ポスター掲示板も設置されなかった。

千葉県選挙管理委員会は予定通り実施する姿勢を変えず、市選管に対して4月1日には地方自治法に基づく勧告を、2日には同法に基づく是正指示を行った。この問題について、森田健作千葉県知事は3月31日には県選管と市選管に対話を求めるコメントを発表し、4月5日には県選管と同じく地方自治法に基づく勧告を行った。

結局、浦安市選挙区では4月10日の投開票事務も行われず、定数2に対して3名が立候補を届け出ていたが、「当選者なし」、5月以降に再選挙を実施するという異例の事態となった。

現職2人は4月29日で任期満了となり失職し、再選挙が実施されるまで、県議が欠けた状態となった。片山善博総務大臣はこの問題について参議院総務委員会で、再発防止策として法的な解決策も検討すると述べた。

再選挙は5月13日に告示され、4月まで現職だった自民党と民主党の候補者2人が再度立候補した他、1回目の選挙に立候補した無所属の新人が出馬を見送った一方、みんなの党から新たに1人が立候補した。5月22日に投開票が実施され、4月までの現職2人が再選された。

なお、同市では市議会議員選挙も予定されていた。こちらについては、市長と市選管が4月4日の会見で、告示までにライフラインが復旧する目処が立ったため必要な人員を確保して予定通り実施できるとの見通しを示しており、4月17日に告示が行われた。ただし県議選とは異なり、被災や復興支援活動の優先を理由として立候補の辞退が相次いだ。

脚注[編集]

  1. 引用エラー: 無効な <ref> タグです。 「example」という名前の引用句に対するテキストが指定されていません
  2. 引用エラー: 無効な <ref> タグです。 「henkou」という名前の引用句に対するテキストが指定されていません
  3. 引用エラー: 無効な <ref> タグです。 「tyouson」という名前の引用句に対するテキストが指定されていません
  4. 未確定の、千葉県議選浦安市選挙区(定数2)除く

関連項目[編集]