分倍河原駅

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分倍河原駅(ぶばいがわらえき)は、東京都府中市片町二丁目にある、京王電鉄東日本旅客鉄道(JR東日本)のである。

概要[編集]

京王電鉄の京王線と、JR東日本の南武線が乗り入れており、計2社2路線の接続駅である。京王電鉄の駅には「KO 25」の駅番号が付与されている。

両社が構内を共用する共同使用駅で、出札改札ともに京王電鉄の管轄下にあり、JR東日本の駅員は配置されていない。なお、JR東日本の駅設備は府中本町駅が管理している。

2007年6月までは、南武線川崎 - 立川間で唯一みどりの窓口が設置されていない駅だったが、それ以降、南武線の他駅でもみどりの窓口が廃止された。代替として定期券指定席券売機が設置されている駅が多いが、当駅には設置されていない。マルス端末POS端末の設備がないため、特急券指定券特別企画乗車券などの発売はしないが、当駅発着の遠距離乗車券(片道・往復)に限り補充券で発売している(ただし前売りは不可)。

当駅は自動改札機の導入が京王の他駅に比べて大幅に遅れたため、イオカードは入・出場も自動券売機での使用もできない時期が長く続いた。自動改札機が導入されるまでは、京王線コンコースと南武線コンコースとの間に連絡改札はなかった。

歴史[編集]

京王電鉄[編集]

JR東日本[編集]

駅名の由来[編集]

最初の駅名となった「屋敷分」とは、当時の地名(屋敷分村)から名付けられたもの。

改名された分倍河原は「分倍」と「河原」の複合地名で過去の歴史に基づく。1333年元弘3年)5月に鎌倉幕府を倒すために挙兵した新田義貞と、幕府側の北条泰家が戦った「分梅古戦場」(分倍河原古戦場)という古戦場跡があり、駅前ロータリーには新田義貞の像がある。なお、1454年享徳4年)にもこの地で鎌倉公方足利成氏関東管領上杉氏を破った合戦が行われている。 分倍河原の戦い (鎌倉時代) も参照

なお、地名表記は「分倍」と「分梅」があり、由来は「この地がしばしば多摩川の氾濫や土壌の関係から収穫が少ないために、口分田を倍に給した所であったという説から分倍」、「梅にまつわる土地が多い事から分梅」などと諸説あるが、なぜこの地名になったかは資料がなく未だに不明である。かつては分配(ぶんばい)とも読まれていた。

もう一つの地名である「河原」は、江戸時代以前に多摩川が現在より北寄りの、この付近を流れていたことによる}}。住所表記上の地名は、駅舎を含む京王線の東側は府中市片町、西側は南武線の北側が美好町、南側が分梅町である。南武線の北側はかつての屋敷分村で、上記の通り旧駅名の由来となった。

駅構造[編集]

東西方向に延びる立川崖線に沿った崖下に南武線のホームがあり、南武線ホームの西端を京王線ホームが南南西・北北東方向に直交し、その交点の北東側の崖上に駅舎がある。コンコースが狭く、乗り換え対応の自動改札機で仕切られているため、ラッシュ時はかなり混雑する。コンコースは南武線ホームを1階、京王線ホームを2階にたとえると1.7階といった高さにある。

コンコースから南武線上りホームは直接階段を下る。下りホームへは京王線ホームと同レベルの跨線橋へ少し上がり、線路をまたいでからホームに下りる。コンコースの混雑を緩和するために、この跨線橋の南武線下りホームの階段を上がったところに京王線下りホームに直結する連絡改札がある。また、主に東芝日本電気 (NEC) の事業所への通勤客のために朝ラッシュ時に限り南武線下りホームから直接隣接する道路にアクセスする臨時改札が開く。この臨時改札に限り隣駅である府中本町駅の駅員が出向いて改札業務を実施し、簡易Suica改札機が2台設置されている。

コンコースから京王線下りホームには階段を少し上がる。上りホームに行くには地下道を使う必要がある。

トイレはJR側は立川方面ホームに、京王側は改札口内に設置されている。京王側にはユニバーサルデザインの一環として「だれでもトイレ」が併設されている。エレベーターは南武線・京王線両方に設置されている。

京王電鉄[編集]

府中側が地上中河原側が盛土高架相対式ホーム2面2線を有する。

のりば[編集]

番線 路線 方向 行先
1 京王線 下り 高幡不動京王八王子高尾山口多摩動物公園方面
2 京王線 上り 調布明大前笹塚新宿都営新宿線方面

JR東日本[編集]

相対式ホーム2面2線を有する地上駅である。

のりば[編集]

番線 路線 方向 行先
1 南武線 上り 府中本町登戸川崎方面
2 南武線 下り 谷保立川方面

利用状況[編集]

  • 京王電鉄 - 2013年度の1日平均乗降人員は89,250人である[2]
  • JR東日本 - 2012年度の1日平均乗車人員は38,382人で、JR東日本管内では110位である。

各年度の1日平均乗車人員推移は下表のとおり。

年度 京王電鉄 JR東日本 出典
一日平均
乗降人員
一日平均
乗車人員
1955年 9,193
1960年 16,082
1965年 30,346
1970年 31,531
1975年 32,870
1980年 42,844
1985年 52,946
1990年 67,698 31,378 [3]
1991年 33,883 [4]
1992年 34,855 32,584 [5]
1993年 35,627 34,589 [6]
1994年 35,962 35,436 [7]
1995年 77,586 35,995 35,653 [8]
1996年 35,975 35,732 [9]
1997年 35,384 35,594 [10]
1998年 35,241 35,430 [11]
1999年 33,880 34,874 [12]
2000年 73,025 35,230 34,338[13] [14]
2001年 35,266 34,176[15] [16]
2002年 35,310 33,701[17] [18]
2003年 36,030 33,985[19] [20]
2004年 36,830 34,702[21] [22]
2005年 77,556 37,896 35,970[23] [24]
2006年 78,963 38,567 36,779[25] [26]
2007年 83,803 40,951 39,352[27] [28]
2008年 86,329 42,364 40,377[29] [30]
2009年 86,262 42,389 37,640[31] [32]
2010年 85,876 42,258 37,739[33] [34]
2011年 85,898 42,273 37,598[35] [36]
2012年 87,359 43,197 38,382[37] [38]
2013年 89,250

駅周辺[編集]

改札を出て左に向う道が分倍河原商店街。商店街を北進すると東京都道229号府中調布線旧甲州街道)にぶつかる。商店と小規模事業所、住宅の混在した地域である。

右は歩道橋で南武線とその横の道路を渡り駅前ロータリーに出る。改札口側はそのまま歩道橋につながっているが、ロータリー側は段丘の下になるため、階段、スロープになっている。事業所などのビルが目立つが少し離れると住宅地である。

ロータリーにはタクシー路線バス、数社の送迎バスそれぞれの乗り場がある。サントリー府中工場の見学者用バス(通称「モルツバス」)もここから出ている。南武線の踏切道を南進すると交差点の先に武蔵府中税務署がある。

バス路線[編集]

北口[編集]

分倍河原駅 - 商店街を抜け、旧甲州街道街道に出て左へ踏切を渡った先にあり、徒歩で3 - 4分。

片町文化センター - 上記分倍河原駅の1つ府中駅側の停留所。街道に出て右へ。距離は同程度だが、踏切を通らない。

南口[編集]

分倍河原駅 - 南口ロータリー内

  • 京王電鉄バス京王バス中央・府中市コミュニティバス「ちゅうバス」
    • 分53 NEC正門・都営泉二丁目・万願寺経由 日野駅行(京王電鉄バス)※朝1本のみ(2012年3月31日出発分をもって、運転休止)
    • 府52・分52 南町二丁目経由 郷土の森総合体育館行(京王バス中央)
    • 南町・四谷循環 南町二丁目・中河原駅経由よつや苑西行(ちゅうバス)
    • 府52 府中市役所経由 府中駅行(京王バス中央)
    • 南町・四谷循環 府中市役所経由 府中駅行(ちゅうバス)

隣の駅[編集]

京王電鉄
京王線
特急・準特急・急行
府中駅 (KO 24) - 分倍河原駅 (KO 25) - 聖蹟桜ヶ丘駅 (KO 27)
区間急行・快速・各駅停車
府中駅 (KO 24) - 分倍河原駅 (KO 25) - 中河原駅 (KO 26)
東日本旅客鉄道
南武線
快速・各駅停車
府中本町駅 - 分倍河原駅 - 西府駅

脚注[編集]

  1. 今尾恵介監修『日本鉄道旅行地図帳 4号 関東2』新潮社、2008年、p.45 では1928年12月11日とある。同書では南武線の駅の改称は1929年12月としている(京王の改称が先)。
  2. 京王グループ 1日の駅別乗降人員
  3. 東京都統計年鑑(平成2年)227ページ
  4. 東京都統計年鑑(平成3年)233ページ
  5. 東京都統計年鑑(平成4年)
  6. 東京都統計年鑑(平成5年)
  7. 東京都統計年鑑(平成6年)
  8. 東京都統計年鑑(平成7年)
  9. 東京都統計年鑑(平成8年)
  10. 東京都統計年鑑(平成9年)
  11. 東京都統計年鑑(平成10年)
  12. 東京都統計年鑑(平成11年)
  13. 各駅の乗車人員(2000年度) - JR東日本
  14. 東京都統計年鑑(平成12年)
  15. 各駅の乗車人員(2001年度) - JR東日本
  16. 東京都統計年鑑(平成13年)
  17. 各駅の乗車人員(2002年度) - JR東日本
  18. 東京都統計年鑑(平成14年)
  19. 各駅の乗車人員(2003年度) - JR東日本
  20. 東京都統計年鑑(平成15年)
  21. 各駅の乗車人員(2004年度) - JR東日本
  22. 東京都統計年鑑(平成16年)
  23. 各駅の乗車人員(2005年度) - JR東日本
  24. 東京都統計年鑑(平成17年)
  25. 各駅の乗車人員(2006年度) - JR東日本
  26. 東京都統計年鑑(平成18年)
  27. 各駅の乗車人員(2007年度) - JR東日本
  28. 東京都統計年鑑(平成19年)
  29. 各駅の乗車人員(2008年度) - JR東日本
  30. 東京都統計年鑑(平成20年)
  31. 各駅の乗車人員(2009年度) - JR東日本
  32. 東京都統計年鑑(平成21年)
  33. 各駅の乗車人員(2010年度) - JR東日本
  34. 東京都統計年鑑(平成22年)
  35. 各駅の乗車人員(2011年度) - JR東日本
  36. 東京都統計年鑑(平成23年)
  37. 各駅の乗車人員(2012年度) - JR東日本
  38. 東京都統計年鑑(平成24年)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]