ガイア・ギア
ガイア・ギア | |
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ジャンル | |
小説: | |
著者 | 富野由悠季 |
イラスト | |
出版社 | 角川書店 |
掲載誌 | 月刊ニュータイプ |
レーベル | 角川スニーカー文庫 |
発売日 | |
発表期間 | 1987年4月号 - 1991年12月号 |
巻数 | 全5巻 |
話数 | 全60話 |
その他 | |
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『ガイア・ギア』(GAIA GEAR)は、ガンダムシリーズの流れを汲む外伝的小説作品であり、富野由悠季により、月刊アニメ雑誌『月刊ニュータイプ』において1987年4月号から1991年12月号まで全60話が連載され、全5巻の文庫が刊行された。
また小説を原作としたラジオドラマが、文化放送により開局40周年記念とAMステレオ放送開始に合わせて制作され、1992年4月12日から10月4日まで全26話が放送された後、全5巻のCDにまとめられ発売されている。
目次
物語
かつてのスペースコロニー独立運動の英雄、シャア・アズナブルのメモリー・クローンであるアフランシ・シャア。南の島に預けられ平和に暮らしていた彼だが、育ての親ガバ・スーから出生の秘密を聞かされ、宇宙へ出る決心をする。宇宙へ出た彼はメタトロンのメンバーに迎えられるが、やがて「地球逆移民計画」を発表したダーゴル大佐率いるマハ、そして“シャアの再来”としての自分の運命に立ち向かっていく。
作品解説
ガンダムシリーズ内で語られる未来世界、宇宙世紀の中において『機動戦士ガンダム』の原作者、富野由悠季によって著述された作品としては最も遠い未来の、宇宙世紀0203年が舞台である。本作品に登場するマン・マシーンとは、作中における人型機動兵器の呼称で、ガンダムシリーズにおけるモビルスーツに相当する。タイトルの「ガイア・ギア」は、作中で主人公アフランシが搭乗するマン・マシーンの名称でもある。
また一年戦争時のコロニー落としによりパリが壊滅しており、パリ湖という湖が形成されているなど、独自の設定が設けられている。同一のものではないが、後の作品にも登場した「ミノフスキードライブ」や「ミノフスキーフライト」という名前が登場したのもこの作品である。ラジオドラマでは大筋の物語はほぼ共通しているものの、人物の性格など細かい設定に異なる点は多く、こちらにしか登場しない人物もいる。
本作と世界観を同じくする小説作品で、外伝的扱いであった『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』が「マフティー動乱」として公式にガンダムシリーズの歴史に組み込まれつつあることに対して、こちらはシャア・アズナブルのクローンが主人公でありながら、権利上の問題により、あくまで半ばパラレルワールドとして扱われている。連載終了後に公の誌面で扱われた例としては、カトキハジメがニュータイプ誌上で連載した『GUNDAM FIX』がほぼ唯一である。ここでは数々のガンダムと共に同列に扱われている。
ただし、根強い支持も多く、ファンの間では『機動戦士Vガンダム』と『G-SAVIOUR』の間のミッシングリンクと位置づけられており、『ガンダムエース』誌上の記事にもそれを示唆するかのような記述もごく一部ではあるが確認できる。当の作中にはシャア・アズナブルやジオンといった直接的なキーワード以外に、ギャプランとおぼしきモビルスーツが冒頭に登場するが、正確にはそれと呼称されていない(挿絵ではほぼそれと確認できる)。また、ゾーリン・ソールの原型機は前述の『閃光のハサウェイ』と『機動戦士ガンダムF91』の間の時代のモビルスーツであるという設定が付加されている。
補足
- 文庫化された小説は発行部数が少なく、最終巻である5巻は初版しか発行されていない。そのため知名度は他のガンダムシリーズの中でもかなり低く、知る人ぞ知る作品となっている。再三たのみこむで再版希望が出されたが、交渉の結果、著作権者の一人である富野から許可が下りず、現在のところ不可能となっている。富野が当時の自身の精神状態が不安定だったことから当時を振り返ることを避けているため、作品を「なかったこと」にしたいというのが再版を拒む理由とされる。メディアに取り上げられることも極めて少なく、たまにあっても富野からは酷評されている。富野はガンダムシリーズの前史に相当する時代を舞台とした小説『アベニールをさがして』を執筆しているが、諸々の要素から、本作品と並んで語られることが多い。
- ニュータイプ連載前の予告タイトルは『機動戦士ガイア・ギア 逆襲のシャア』、連載1~5話目は『機動戦士ガイア・ギア』、連載6話目以降は『ガイア・ギア』で固定された。これも著作権の関係であると考えられる。予告タイトルは、後の『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』へ受け継がれた。
- CD化されたサウンドシアターはすべて絶版で、プレミアがついている。こちらも権利関係が複雑で、ケース裏には『機動戦士ガンダム』と、『ガイア・ギア』の権利者が別々に記載されている。なお、初回版には全巻購入特典応募用紙が封入されており、5枚全てを集めて送ると、メカニックデザイナーがマン・マシーンをテーマにアレンジを加えて描いたイラスト集「VIEW OF THE MAN MACHINES」が貰えたが、こちらの現存数はさらに少ない。サウンドトラック1・2は、コロムビアよりANIMEX1200シリーズで復刻された。
- マン・マシーンの立体化は、権利と収益の関係から商業化に恵まれず、現時点でビルドアップからガイア・ギアα、ゾーリン・ソール、ガゥッサのガレージキットが出ているのが確認されているのみである。リリース時には月刊ホビージャパンにおいて全三回の小特集が組まれており、詳細なメカ設定や従来のガンダムシリーズにおけるモビルスーツバリエーションのようなマン・マシーン・バリエーションが多数発表された。ゾーリン・ソールの回ではガンダムシリーズとの繋がりにも積極的に言及されており、興味深い内容となっていた。
- 本作品終了後のニュータイプ誌には、『装甲騎兵ボトムズ』シリーズを生み出した高橋良輔が小説『Equal ガネシス』(未単行本化)を連載していた。こちらはボトムズシリーズで描かれたアストラギウス銀河の300年後の様子を描いている。モビルスーツがマン・マシーンに世代交代したように、アーマードトルーパーはロボトライブと呼ばれるアンドロイド兵士に取って代わられている。
主要登場人物
詳細はガイア・ギアの登場人物を参照。
スタッフ(サウンドシアター版)
- 原作:富野由悠季
- 企画:鵜之沢伸、高梨由美子
- 脚本・シリーズ構成:遠藤明範
- キャラクターデザイン:北爪宏幸
- メカニカルデザイン:伊東守・石垣純哉
- 音響監督:浅利なおこ
- 音楽:川崎真弘
- 音響制作:セントラルミュージック
- 制作:文化放送
- 製作:バンダイビジュアル
- ナレーション:大竹まこと、田中秀幸
主題歌
- オープニングテーマ:「VOICE OF GAIA」
作詞:篠原仁志 作曲:前田克樹 編曲:根岸貴幸 唄:市川陽子
- エンディングテーマ:「STAY WITH YOU~星のように~」
作詞:篠原仁志 作曲:前田克樹 編曲:根岸貴幸 唄:市川陽子
各話リスト
連載
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文庫
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ラジオドラマ
文化放送にて日曜23:30~24:00に放送[2]
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脚注
関連項目
外部リンク
- ダーゴルのお城
- GUNDAM MASTER WEB
- ズィー・ジオンの遺産
- いずれもファンサイト。