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(東急多摩川線)
 
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'''東急多摩川線'''(とうきゅうたまがわせん)は、[[多摩川駅]]と[[蒲田駅]]とを結ぶ[[東京急行電鉄]](東急)が運営する[[鉄道路線]]である。全区間が[[東京都]][[大田区]]内に所在する。
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[[路線図]]や[[駅ナンバリング]]で使用される路線記号は{{Color|#ae0378|'''TM'''}}。
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本路線は、かつての[[東急目蒲線|目蒲線]]の一部であった。[[東急東横線|東横線]][[田園調布駅]] - [[武蔵小杉駅]]間の[[複々線]]化工事が完成し、[[2000年]][[9月26日]]から[[目黒駅]]において営団地下鉄([[帝都高速度交通営団]]、現・[[東京地下鉄]])[[東京メトロ南北線|南北線]]および[[都営地下鉄]][[都営地下鉄三田線|三田線]]([[東京都交通局]])との[[直通運転|相互直通運転]]を実施するため、目蒲線において路線再編が行われ、同年[[8月6日]]に目黒駅 - 武蔵小杉駅間を「目黒線」とし、残った多摩川駅 - 蒲田駅間が分離・区間運転化されて成立した。
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なお、東急がかつて運営していた'''[[東急玉川線|玉川線]]'''(いわゆる'''玉電''')とは無関係である。
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== 名称について ==
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この路線は、単に「多摩川線」ではなく「東急」を含めた「'''東急多摩川線'''」が届出上の正式な路線名称であり、車内の自動放送や路線図などにおいても必ずこのように呼ばれている。ただし、駅の案内などでは単に「多摩川線」と表記されることもある。これは、名称設定時にすでに都内に存在していた[[西武多摩川線]](こちらは多摩川線が正式名称)との混同を防ぐためであると同時に、同じ読み方である「玉川線」および「新玉川線」という名称がかつて東急に存在しており、それを区別するためとも言われている。
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なお、新玉川線は[[2000年]][[8月6日]]に東急多摩川線の成立と同時に[[東急田園都市線|田園都市線]]に編入された。これは、運行形態上は一つの路線であるにもかかわらず、[[二子玉川駅]]を境に異なる二つの名称が存在することで利用者から「わかりづらい」との声を反映した結果である。<!--余談ながら、Wikipediaにおける命名規則では「会社名(大手私鉄では略称可)+正式路線名」とすることから「東急東急多摩川線」となるが、「東急」が2回重なり冗長と見なされることや一般に使用される名称として「東急東急多摩川線」とはされないで「東急多摩川線」とされる事例が多いため、「東急多摩川線」としてある。-->
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== 路線データ ==
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* 路線距離:5.6km
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* [[軌間]]:1067mm
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* 駅数:7駅(起終点駅含む)
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* [[複線]]区間:全線
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* 電化区間:全線([[直流電化|直流]]1500V)
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* [[閉塞 (鉄道)|閉塞方式]]:自動閉塞式
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== 車両・設備 ==
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東急多摩川線の[[列車種別]]は[[各駅停車]]のみで、[[東急池上線|池上線]]と共通の18m車3両編成で運行される<ref name="PIC2004-7EX">鉄道図書刊行会「鉄道ピクトリアル」2004年7月臨時増刊号特集「東京急行電鉄」145・146頁記事。</ref> 。基本は[[多摩川駅|多摩川]] - [[蒲田駅|蒲田]]間の折り返し運行で途中駅での折り返しはないが、一部に蒲田駅を介して池上線と直通する電車がある<ref name="PIC2004-7EX"/>。これは東急多摩川線に独自の車両基地がなく、全列車に池上線[[雪が谷大塚駅]]にある[[雪が谷検車区]]に所属する車両が用いられているため、車両の入出庫に伴う運用としてのものでもある<ref name="PIC2004-7EX"/>。ただし、時刻表上はこれらの列車も全て蒲田行きとなっている。
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多摩川駅と蒲田駅を除くすべての駅において、上下線ホームが分離されていることが特徴である。
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ホームセンサー方式の[[ワンマン運転]]を行っている。転落や車両との接触を防止するため、[[プラットホーム|ホーム]]には安全柵、監視モニターが設置されている。
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なお、目蒲線時代には[[奥沢駅]]に所在した[[奥沢検車区|雪が谷検車区奥沢班]]に配置されていた4両編成<!--奥沢検車区時代は3両編成-->で運行されていたため、[[踏切]]に挟まれてホームが3両分のみだった[[鵜の木駅]]を除き、ホームは4両編成分の長さがある。また、同駅では1両を[[ドアカット]]していた。
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また、全駅が[[バリアフリー]]に対応している。
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多摩川駅に1本、蒲田駅に2本の車両の[[夜間滞泊|夜間停泊]]が行われている<ref name="PIC2004-7EX"/>。
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== 使用車両 ==
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* [[東急7600系電車|7600系]] - 3両編成2本(6両)
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* [[東急7700系電車|7700系]] - 3両編成12本(36両)
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* [[東急1000系電車|1000系]] - 3両編成14本(42両)
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* [[東急7000系電車 (2代)|7000系]] - [[東急5000系電車 (2代)|5000系]]をベースとした池上線と共通の新型車両。[[2007年]]度は3両編成2本(計6両)を導入し、第1編成は<!-- 「年」と「年度」は意味が全く違う -->2007年(平成19年)[[12月25日]]から池上線において営業運転を開始した<ref name="RAIL FAN671">鉄道友の会「RAIl FAN」No.671「2007年度 東急総決算」記事。</ref> 。なお、東急多摩川線での営業運転は2008年(平成20年)1月9日からである<ref name="RAIL FAN671"/>。当初は[[2011年]]度までに3両編成19本(計57両)を製造予定であった([http://www.tokyu.co.jp/contents_index/guide/pdf/071213-2.pdf PDFファイルによる公式発表])が、2011年度末時点の在籍車両数は予定増備数を下回る3両編成7本(21両)にとどまっている<ref>交友社「鉄道ファン」2012年8月号付録「大手私鉄車両ファイル2012」。</ref>。
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== 歴史 ==
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田園調布開発のために設立された[[目黒蒲田電鉄]]が最初に開業した路線の一部で、東京急行電鉄の発祥路線でもある。
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※駅の新設・廃止・改称は多摩川 - 蒲田間の駅のみ記す。分割前は「[[東急目蒲線]]」も参照。
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* [[1923年]]([[大正]]12年)
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** [[3月11日]] - 目黒線目黒 - 丸子(現在の沼部)間開業。
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* [[1924年]](大正13年)
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** [[2月29日]] - 鵜ノ木駅(現在の鵜の木駅)開業。
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** [[6月1日]] - 丸子駅を武蔵丸子駅に改称。
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* [[1925年]](大正14年)[[10月12日]] - 矢口(現在の矢口渡) - 蒲田間に本門寺道駅開業。
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* [[1926年]](大正15年)[[1月1日]] - 多摩川駅を丸子多摩川駅に、武蔵丸子駅を沼部駅に改称。
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* [[1930年]]([[昭和]]5年)[[5月21日]] - 矢口駅を矢口渡駅に改称。
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* [[1931年]](昭和6年)1月1日 - 丸子多摩川駅を多摩川園前駅に改称。
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* [[1936年]](昭和11年)1月1日 - 本門寺道駅を道塚駅に改称。
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* [[1945年]](昭和20年)
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** 6月1日 - 矢口渡 - 道塚 - 蒲田間休止(1946年廃止)。
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** [[8月14日]] - 矢口渡 - 蒲田間の新線開業。
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* [[1955年]](昭和30年)[[11月5日]] - 架線電圧を600Vから1500Vに昇圧。
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* [[1966年]](昭和41年)[[1月20日]] - 鵜ノ木駅を鵜の木駅に改称。
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* [[1989年]](平成元年)3月18日 - 3両編成を4両編成化。なお、池上線は3両編成のまま。
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* [[2000年]]([[平成]]12年)[[8月6日]] - 多摩川 - 蒲田間を分離し、東急多摩川線に改称。多摩川園駅を多摩川駅に改称。ワンマン運転開始。池上線との車両共通化で4両編成から3両編成となる。
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* [[2005年]](平成17年)[[6月10日]] - 日中の平均運転間隔を7分30秒から6分に短縮し増発を行う。
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* [[2007年]](平成19年)
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** [[11月3日]] - 「古代から未来へ」をテーマに多摩川アートラインプロジェクト アートウィーク2007を開催(11日まで)。
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* [[2008年]](平成20年)
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== 駅一覧 ==
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* 全駅[[東京都]][[大田区]]に所在。
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* [[駅ナンバリング|駅番号]]は、[[2012年]]2月上旬から順次導入<ref>[http://www.tokyu.co.jp/contents_index/guide/news/120126-1.html 東急線全駅で駅ナンバリングを導入します] - 東京急行電鉄、2012年1月26日、2012年1月26日閲覧。</ref>。
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[[2007年]][[11月3日]]から[[11月11日|11日]]まで、「古代から未来へ 10分7駅多摩川線」をテーマに、東急多摩川線の全駅で「多摩川アートラインプロジェクト アートウィーク2007」が展開された。これは、この路線を未来の鉄道とイメージして[[浅葉克己]]を始めとする17名の有名アーティストが個性的なアートを繰り広げるものである。これに併せて、同月[[11月30日|30日]]まで[[東急7700系電車|7700系]]7903Fが「レインボートレーン」として運転されていた。
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[[2008年]][[11月2日]]と3日には、[[東急7000系電車 (2代)|7000系]]による貸切列車が東急多摩川線で運転され、車内で演劇が行われた。
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== エイトライナー・蒲蒲線との関連 ==
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[[エイトライナー]]構想や[[蒲蒲線]]構想では、当路線も組み込まれている。
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== 遺失物 ==
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東急多摩川線での[[遺失物]]は、多摩川 - 鵜の木間では[[目黒駅]]、下丸子 - 蒲田間では[[五反田駅]]に収集される。
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== 脚注 ==
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{{Reflist}}
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== 関連項目 ==
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{{commonscat|Tōkyū Tamagawa Line}}
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* [[多摩川アートラインプロジェクト]]
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* [[日本の鉄道路線一覧]]
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[[Category:関東地方の鉄道路線]]
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[[Category:東京急行電鉄の鉄道路線]]
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[[Category:東京都の交通]]

2014年7月23日 (水) 22:28時点における版

東急多摩川線(とうきゅうたまがわせん)は、多摩川駅蒲田駅とを結ぶ東京急行電鉄(東急)が運営する鉄道路線である。全区間が東京都大田区内に所在する。

路線図駅ナンバリングで使用される路線記号はTM

本路線は、かつての目蒲線の一部であった。東横線田園調布駅 - 武蔵小杉駅間の複々線化工事が完成し、2000年9月26日から目黒駅において営団地下鉄(帝都高速度交通営団、現・東京地下鉄南北線および都営地下鉄三田線東京都交通局)との相互直通運転を実施するため、目蒲線において路線再編が行われ、同年8月6日に目黒駅 - 武蔵小杉駅間を「目黒線」とし、残った多摩川駅 - 蒲田駅間が分離・区間運転化されて成立した。

なお、東急がかつて運営していた玉川線(いわゆる玉電)とは無関係である。

名称について

この路線は、単に「多摩川線」ではなく「東急」を含めた「東急多摩川線」が届出上の正式な路線名称であり、車内の自動放送や路線図などにおいても必ずこのように呼ばれている。ただし、駅の案内などでは単に「多摩川線」と表記されることもある。これは、名称設定時にすでに都内に存在していた西武多摩川線(こちらは多摩川線が正式名称)との混同を防ぐためであると同時に、同じ読み方である「玉川線」および「新玉川線」という名称がかつて東急に存在しており、それを区別するためとも言われている。

なお、新玉川線は2000年8月6日に東急多摩川線の成立と同時に田園都市線に編入された。これは、運行形態上は一つの路線であるにもかかわらず、二子玉川駅を境に異なる二つの名称が存在することで利用者から「わかりづらい」との声を反映した結果である。

路線データ

  • 路線距離:5.6km
  • 軌間:1067mm
  • 駅数:7駅(起終点駅含む)
  • 複線区間:全線
  • 電化区間:全線(直流1500V)
  • 閉塞方式:自動閉塞式

車両・設備

東急多摩川線の列車種別各駅停車のみで、池上線と共通の18m車3両編成で運行される[1] 。基本は多摩川 - 蒲田間の折り返し運行で途中駅での折り返しはないが、一部に蒲田駅を介して池上線と直通する電車がある[1]。これは東急多摩川線に独自の車両基地がなく、全列車に池上線雪が谷大塚駅にある雪が谷検車区に所属する車両が用いられているため、車両の入出庫に伴う運用としてのものでもある[1]。ただし、時刻表上はこれらの列車も全て蒲田行きとなっている。

多摩川駅と蒲田駅を除くすべての駅において、上下線ホームが分離されていることが特徴である。

ホームセンサー方式のワンマン運転を行っている。転落や車両との接触を防止するため、ホームには安全柵、監視モニターが設置されている。

なお、目蒲線時代には奥沢駅に所在した雪が谷検車区奥沢班に配置されていた4両編成で運行されていたため、踏切に挟まれてホームが3両分のみだった鵜の木駅を除き、ホームは4両編成分の長さがある。また、同駅では1両をドアカットしていた。

また、全駅がバリアフリーに対応している。

多摩川駅に1本、蒲田駅に2本の車両の夜間停泊が行われている[1]

使用車両

  • 7600系 - 3両編成2本(6両)
  • 7700系 - 3両編成12本(36両)
  • 1000系 - 3両編成14本(42両)
  • 7000系 - 5000系をベースとした池上線と共通の新型車両。2007年度は3両編成2本(計6両)を導入し、第1編成は2007年(平成19年)12月25日から池上線において営業運転を開始した[2] 。なお、東急多摩川線での営業運転は2008年(平成20年)1月9日からである[2]。当初は2011年度までに3両編成19本(計57両)を製造予定であった(PDFファイルによる公式発表)が、2011年度末時点の在籍車両数は予定増備数を下回る3両編成7本(21両)にとどまっている[3]


歴史

矢口渡駅の目蒲線時代に4両目が停止していたプラットホーム部分。現在は立ち入り禁止になっている。

田園調布開発のために設立された目黒蒲田電鉄が最初に開業した路線の一部で、東京急行電鉄の発祥路線でもある。

※駅の新設・廃止・改称は多摩川 - 蒲田間の駅のみ記す。分割前は「東急目蒲線」も参照。

  • 1923年大正12年)
    • 3月11日 - 目黒線目黒 - 丸子(現在の沼部)間開業。
    • 10月 - 目黒不動前駅を不動前駅に改称。
    • 11月1日 - 丸子 - 蒲田間開業(全通)。目蒲線に改称。
  • 1924年(大正13年)
    • 2月29日 - 鵜ノ木駅(現在の鵜の木駅)開業。
    • 5月2日 - 下丸子駅開業。
    • 6月1日 - 丸子駅を武蔵丸子駅に改称。
  • 1925年(大正14年)10月12日 - 矢口(現在の矢口渡) - 蒲田間に本門寺道駅開業。
  • 1926年(大正15年)1月1日 - 多摩川駅を丸子多摩川駅に、武蔵丸子駅を沼部駅に改称。
  • 1930年昭和5年)5月21日 - 矢口駅を矢口渡駅に改称。
  • 1931年(昭和6年)1月1日 - 丸子多摩川駅を多摩川園前駅に改称。
  • 1936年(昭和11年)1月1日 - 本門寺道駅を道塚駅に改称。
  • 1945年(昭和20年)
    • 6月1日 - 矢口渡 - 道塚 - 蒲田間休止(1946年廃止)。
    • 8月14日 - 矢口渡 - 蒲田間の新線開業。
  • 1955年(昭和30年)11月5日 - 架線電圧を600Vから1500Vに昇圧。
  • 1966年(昭和41年)1月20日 - 鵜ノ木駅を鵜の木駅に改称。
  • 1989年(平成元年)3月18日 - 3両編成を4両編成化。なお、池上線は3両編成のまま。
  • 2000年平成12年)8月6日 - 多摩川 - 蒲田間を分離し、東急多摩川線に改称。多摩川園駅を多摩川駅に改称。ワンマン運転開始。池上線との車両共通化で4両編成から3両編成となる。
  • 2005年(平成17年)6月10日 - 日中の平均運転間隔を7分30秒から6分に短縮し増発を行う。
  • 2007年(平成19年)
    • 11月3日 - 「古代から未来へ」をテーマに多摩川アートラインプロジェクト アートウィーク2007を開催(11日まで)。
  • 2008年(平成20年)
    • 1月9日 - 新型車両7000系(2代)が東急多摩川線において営業運転開始[2]

駅一覧

駅番号 駅名 駅間キロ 累計キロ 接続路線
TM01 多摩川駅 - 0.0 東京急行電鉄東横線 (TY09) ・目黒線 (MG09)
TM02 沼部駅 0.9 0.9  
TM03 鵜の木駅 1.1 2.0  
TM04 下丸子駅 0.6 2.6  
TM05 武蔵新田駅 0.8 3.4  
TM06 矢口渡駅 0.9 4.3  
TM07 蒲田駅 1.3 5.6 東京急行電鉄:池上線 (IK15)(一部列車直通運転)
東日本旅客鉄道京浜東北線

多摩川アートラインプロジェクト

詳細は 多摩川アートラインプロジェクト を参照

2007年11月3日から11日まで、「古代から未来へ 10分7駅多摩川線」をテーマに、東急多摩川線の全駅で「多摩川アートラインプロジェクト アートウィーク2007」が展開された。これは、この路線を未来の鉄道とイメージして浅葉克己を始めとする17名の有名アーティストが個性的なアートを繰り広げるものである。これに併せて、同月30日まで7700系7903Fが「レインボートレーン」として運転されていた。

2008年11月2日と3日には、7000系による貸切列車が東急多摩川線で運転され、車内で演劇が行われた。

エイトライナー・蒲蒲線との関連

エイトライナー構想や蒲蒲線構想では、当路線も組み込まれている。

遺失物

東急多摩川線での遺失物は、多摩川 - 鵜の木間では目黒駅、下丸子 - 蒲田間では五反田駅に収集される。

脚注

  1. 1.0 1.1 1.2 1.3 鉄道図書刊行会「鉄道ピクトリアル」2004年7月臨時増刊号特集「東京急行電鉄」145・146頁記事。
  2. 2.0 2.1 2.2 鉄道友の会「RAIl FAN」No.671「2007年度 東急総決算」記事。
  3. 交友社「鉄道ファン」2012年8月号付録「大手私鉄車両ファイル2012」。
  4. 東急線全駅で駅ナンバリングを導入します - 東京急行電鉄、2012年1月26日、2012年1月26日閲覧。

関連項目

テンプレート:東京急行電鉄の路線