西野カナ
西野 カナ(にしの カナ、1989年3月18日[1] - )は、日本の女性歌手 。三重県出身[1]。本名は非公開。愛称は、カナやん。
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人物・経歴[編集]
三重高等学校卒業[2][3]、名古屋市市内の大学文学部卒業[注 1]。話し言葉は伊勢弁(松阪弁)で、テレビ・ラジオ番組に出演する際にも松阪弁を交える。
幼い頃から海外生活に興味を持ち、小学校5年生のときにグアム、高校1年生のときにはロサンゼルスにホームステイし、ロサンゼンスから帰国後、母の知人に師事して民謡を習い始めた[4][5]。
- 2005年
- 16歳の時に角川映画とソニー・ミュージックアーティスツが共同開催したオーディション「スーパー・ヒロイン・オーディション ミス・フェニックス」[6]に母親が応募[4]。このオーディションで応募総数40000人の中からただ1人勝ち抜き[1][7]、2006年にSMEレコーズと契約を結ぶ[注 2]。高校3年間は準備期間として、津軽民謡を習うなどしてボイストレーニングを行い、いつも母親と一緒に協力して練習に励んだ[5]。
- 2007年
- デビューへの準備を進める一方で英文学を学ぶため大学に進学。
- 2008年
- 2月20日、シングル「I」でメジャーデビュー。CD発売に先駆けてダウンロード版が日米で同時配信された[8][9]。また前年の2007年12月にはデビューシングルのクリスマス版「*I*〜Merry Christmas ver.〜」も先行ダウンロード販売された[10]。
- 9月、デビュー約半年にしてシンディ・ローパーのジャパンツアーに参加、全4会場でオープニングアクトを務める[11]。
- 12月、三重県知事の野呂昭彦との対談によって、史上最年少で「みえの国観光大使」に任命された。
- 2009年
- 6月24日、最初のスタジオ・アルバム『LOVE one.』を発表する。同アルバムからは、「君に会いたくなるから」がヒットした。
- 2010年
- 6月23日、2枚目のアルバム『to LOVE』を発表。オリコン、ビルボードの両アルバムチャートで初登場1位、オリコン年間アルバムランキング3位を獲得し、95万枚の大ヒットを記録。同アルバムに収録された「もっと…」「Dear…/MAYBE」「Best Friend」「会いたくて 会いたくて」は、全てオリコンチャートで上位10位入りを果たしている。特にデジタル・ダウンロードにおいては成功を収めており、総ダウンロード数が4000万ダウンロードを超え[12]、またフル配信ミリオン達成(6作)は歴代最多となっている。
- 12月31日、『NHK紅白歌合戦』に初出場。
- 2011年
- 2月4日、デビューからわずか3年で着うた、着うたフルやビデオクリップなど携帯電話への配信と、パソコンからのダウンロードを総合した9項目の総ダウンロード数が2500万を突破した[12][13]。
- 7月29日から9月8日まで、初めての全国ホールツアー『Kanayan Tour 2011〜Summer〜』(16公演)を行い、最終日は自身初の東京・日本武道館公演で締めくくった[13]。
- 2013年
- 9月3日、自身初となるベストアルバム『Love Collection 〜mint〜』、『Love Collection 〜pink〜』を2枚同時リリース。オリコンチャートで『Love Collection 〜mint〜』が1位、『Love Collection 〜pink〜』が2位を獲得。
- 2014年
- 2019年
- 1月8日 無期限活動休止を発表。
- 3月18日 元マネージャーの一般男性との結婚を発表
音楽性とイメージ[編集]
憧れの歌手はMINMIで[14]、後に共演を果たしている。小学生の時に聴いて衝撃を受けたアルバム・曲としてジェニファー・ロペスの『J.LO』、エミネムの『ザ・マーシャル・マザーズ LP』、工藤静香の『Blue Velvet』を挙げている。特にエミネムはヒップホップを聴くきっかけになった。中学生から大学1年生頃までレゲエに傾倒。アメリカ留学後は洋楽にもはまり、クリスティーナ・アギレラ、ジェニファー・ロペス、シアラなどの女性歌手をはじめ、ヒップホップ、R&B、レゲエとジャンルレスで音楽に夢中になった。 普段は日本のポップスはあまり聴かず、ジャパニーズレゲエなどのちょっとインディーズっぽいものを好む[15]。シングルとして出される主な楽曲は、恋愛系や友情系統の楽曲が多いが、カップリングやアルバム曲には英語詞をふんだんに使ったクラブ系や、R&Bの楽曲が多い[16]。
作詞[編集]
デビュー以来、ほぼ全ての楽曲の作詞を行っている。デビューするまで全く作詞経験はなく、デビュー・シングル「I」のカップリング「Just a friend」が初の作詞作品になった。「自ら歌う以上、自分の想いを伝えたいし、そうすることで"西野カナ自身のことを知ってもらえる"」と思い、自ら詞を書くようになった[4]。歌詞の書き溜めは一切行わない。作詞は自宅にこもって行う事が多い[17]。詞には自身や身近な友人から聞いた経験談を反映し、熟考して何度も書き直す。それは、インスピレーションで作詞が出来ない為である[18]。曲を聴いてから、その楽曲のカラーや人物像が見えてくると述べ、それは「カラーがあり、ムービーが出来て、そこに台詞を脚本していく」映画作りの感覚に近いという[17]。デビュー当初は日本語をメロディに乗せる事を嫌い、所々に英語にしていたが「伝える」という事を考えた結果、日本語を重視する様になった[16]。しかし、現在も日本語で言いにくい部分は英語詞にしている[18]。1枚目のスタジオ・アルバム『LOVE one.』の頃には、自分の中で作詞の方程式が出来たと語っている[16]。西野の歌詞の特徴として「同じ言葉の繰り返し」が上げられる。これについて西野は、音楽番組『僕らの音楽』出演時に、「例えば同じ“君って”と“君って”という言葉でも、きっとニュアンスや思いが違うので、色んな意味で捉えてもらえるかなと思っている」と説明している[19]。二人称は「君」を用いる事が多いが、本人曰く特に意識しておらず、歌詞の中の登場人物の年齢設定によっては、「あなた」なども使っている[17]。
音楽マーケッターのつのはず誠は、『日経エンタテインメント!』誌上において、西野の歌詞を青山テルマの歌詞と共に「今の愛しさや切なさを迫る様に告白し、ケータイと密接にリンク」する内容であると述べ、「会いたくて 会いたくて」がその“西野ワールド”を決定付けたと評した[20]。関西学院大学の鈴木謙介准教授は、そのようなケータイ文化と密接な関係を持ち、いわゆるギャルと呼ばれるような若い女性たちに支持される『内向的で依存心が強くウジウジしているけど、本当は素直になりたい。でもそれが叶わないからがんばって一人でも前向きに生きるんだ』というパターンの歌詞を「報われない恋」「待つ女」という演歌のフォーマットとの共通性から「ギャル演歌」と名付け、加藤ミリヤらとともに西野をその代表的存在として挙げた[21]。文芸評論家の加藤典洋は、西野の歌詞をGReeeeN、FUNKY MONKEY BABYSらと並べて論じ、いずれも「歌詞が出来合いのファストフードみたい」としたうえで、「西野の場合など、歌詞の連ごとに意味がバラバラで入れ替え可能。手や目だけのパーツの人体模型のようだ」と指摘し、楽曲をパーツごとに切り売りする着うたの流行と同じく歌と歌詞の関係性が希薄化したことの表れという見方をしている[22]。
シングルの歌詞カードは明朝体や教科書体で書かれていることが多い。
作品[編集]
タイアップ一覧[編集]
曲名 | タイアップ |
---|---|
I | 日本テレビ系『音楽戦士 MUSIC FIGHTER』2008年2月度POWER PLAY |
中京テレビ『TA☆RO』2008年2月度エンディング・テーマ | |
glowly days | TBS系『COUNT DOWN TV』2008年4月度エンディング・テーマ |
FM三重「SINGLE TOP 30」2008年4月度エンディング・テーマ | |
スターキャットチャンネル『みゆきカフェ』2008年5月度エンディング・テーマ | |
熊本県民テレビ『テレビタミン』2008年5月度エンディング・テーマ | |
Style. | テレビ東京系アニメ『ソウルイーター』エンディング・テーマ |
富山テレビ『bbt music selection』2008年8月度オープニング・テーマ | |
三重テレビ『とってもワクドキ!』2008年7月28日 - 8月8日番組エンディング・テーマ | |
Stamp | 遠州鉄道「えんてつカード」TVCMソング[1] |
MAKE UP | アニメ映画『チョコレート・アンダーグラウンド』主題歌 |
Kirari | アニメ映画『チョコレート・アンダーグラウンド』挿入歌 |
Sherie | 近鉄パッセ「パッセバザール」TVCMソング |
MAKE | 配信アニメ『チョコレート・アンダーグラウンド』主題歌 |
遠くても feat.WISE | 中京テレビ『SAKAE TA☆RO』2009年3月度エンディング・テーマ |
君に会いたくなるから | レコチョク TVCMソング |
doll | 近鉄パッセ「パッセバザール」TVCMソング |
もっと… | レコチョク TVCMソング |
日本テレビ系ドラマ『探偵M』主題歌 | |
Dear… | NTTドコモ「ガンバレ受験生'09-'10」公式キャンペーン・ソング |
MAYBE | MAYBELLINE NEWYORK「ボリューム エクスプレス マグナム」TVCMソング |
Best Friend | NTTドコモ「ガンバレ受験生'09-'10」公式キャンペーン・ソング |
日本テレビ系『音楽戦士 MUSIC FIGHTER』2010年2月度オープニング・テーマ | |
会いたくて 会いたくて | ジェムケリー TVCMソング |
LOVE IS BLIND | イオン「2010 Yukata & Mizugi キャンペーン」TVCMソング |
このままで | 九州朝日放送 (KBC) 「第14回KBC水と緑のキャンペーン」テーマ・ソング |
Summer Girl feat.MINMI | ダリヤ「Palty」TVCMソング |
love & smile | めざましムービー「にゃんこ THE MOVIE 4」主題歌 |
if | 『劇場版 NARUTO -ナルト- 疾風伝 ザ・ロストタワー』主題歌 |
レコチョク TVCMソング | |
君って | レコチョク TVCMソング |
フジテレビ系ドラマ『フリーター、家を買う。』挿入歌 | |
GIRLS GIRLS | 『ViVi増刊 SHIBUYA109BOOK Vol.2』イメージソング |
Distance | ジェムケリー TVCMソング |
NTTコミュニケーションズ「ミュージコ♪」TVCMソング | |
beloved | 関西テレビ・フジテレビ系『グータンヌーボ』エンディング・テーマ |
Call Me Up | 近鉄「伊勢・鳥羽・志摩スーパーパスポート まわりゃんせ」TVCMソング |
Clap Clap!! | フジテレビ系『めざましどようび』テーマ曲 |
Esperanza | 日本テレビ系『スッキリ!!』テーマ・ソング |
Every Boy Every Girl | NHK総合『SHIBUYA DEEP A』オープニング・テーマ |
Alright | 九州朝日放送『ドォーモ』2011年7月度エンディング・テーマ |
たとえ どんなに… | SONY『WALKMAN Play You.プロジェクト』 テーマ・ソング |
私たち | 映画『ガール』主題歌 |
「ニッセン2012夏」CMソング | |
My Place | メ〜テレ『地元応援団宣言!』テーマ・ソング |
Day 7 | NHK Eテレ『オトナへのトビラTV』テーマ・ソング |
Happy Half Year! | 明治製菓『果汁グミ』CMソング |
GO FOR IT!! | 山崎製パン『ランチパック』CMソング |
Be Strong | 本田技研工業『Honda meets Music』CMソング |
Happy Song | SONY『WALKMAN「Fシリーズ」』CMソング |
Always | SONY『ヘッドホン「MDR-1シリーズ」』CMソング |
本田技研工業『Honda meets Music』CMソング | |
We don't stop. | 日本テレビ系ドラマ『花咲舞が黙ってない』主題歌。 |
もしも運命の人がいるのなら | 日本テレビ系『スッキリ!!』テーマ・ソング |
出演[編集]
テレビ番組[編集]
- MTV colors(MTVジャパン、月曜日20:00 - 20:30、2008年4月7日 - 6月)
- saku saku(tvk、2008年8月18日 - 22日)
- SAKAE TA☆RO(中京テレビ)
NHK紅白歌合戦出場歴[編集]
年度/放送回 | 回 | 曲目 | 出演順 | 対戦相手 |
---|---|---|---|---|
2010年(平成22年)/第61回 | 初 | Best Friend | 07/22 | ポルノグラフィティ |
2011年(平成23年)/第62回 | 2 | たとえ どんなに… | 04/25 | AAA |
2012年(平成24年)/第63回 | 3 | GO FOR IT!! | 09/25 | ポルノグラフィティ(2) |
2013年(平成25年)/第64回 | 4 | さよなら | 15/26 | 氷川きよし |
2014年(平成26年)/第65回 | 5 | Darling | 08/23 | 三代目J Soul Brothers |
* 出演順は「出演順/出場者数」を表す。 * 対戦相手の歌手名のカッコ内の数字はその歌手との対戦回数を表す。 |
ラジオ番組[編集]
- LIFE COMMUNICATION(ZIP-FM「FRIDAY SHINY WAVE」内、金曜日22:30 - 23:00、2008年4月4日 - )
- 西野カナのka-navi(radio CUBE FM三重「SINGLE TOP 30」内、日曜日17:10頃 - 、2008年6月2日 - )
- McDonaid's SOUND IN MY LIFE(TOKYO FM、土曜日14:00 - 、2010年6月26日 - )
- GIRL'S MEETING(ZIP-FM、木曜日23:00 - 23:30)
CM[編集]
- 近鉄パッセ「パッセバザール」
- ジェムケリー「恋の涙はジェムケリーに変わる」
- ジェムケリー「私の輝きに気づいて欲しい」
- SONY「WALKMAN」(コマーシャルソング「たとえ どんなに…」)
- 本田技研工業「Honda meets Music『西野カナ篇』」(コマーシャルソング「Be strong」)
- SONY WALKMAN F800シリーズ「Happy Song」
- SONY ヘッドホン MDR-1シリーズ「Always」
イベント[編集]
- AOMORI春フェスティバル(2009年5月5日)
受賞歴[編集]
外部リンク[編集]
- http://www.nishinokana.com/
- 西野カナ(@kana_to_love)- Twitter
- 公式ファンクラブ「西野家」(2010年9月3日 - )
- 公式モバイルファンクラブ - 2010年1月13日現在モバイルのみ
- 西野カナ オフィシャルブログ「君に会いたくなるから」(2009年4月15日 - )
- ↑ 1.0 1.1 1.2 () 西野カナ プロフィール [ arch. ] 2014-04-17
- ↑ (2014-08-24) 西野カナ、母校の甲子園決勝進出に歓喜「本当にすごい」 モデルプレス ネットネイティブ [ arch. ] 2014-08-24
- ↑ () 最新情報〔西野カナさんのコンサートが三重中高でありました〕 三重高等学校 arch. 2012-07-01 2015-01-31
- ↑ 4.0 4.1 4.2 テンプレート:cite interview
- ↑ 5.0 5.1 (2010-09-29) モー娘。オーディション受けた西野カナと加藤ミリヤの違い 2010-09-29 [ arch. ] 2014-04-17
- ↑ (2005-12-02) MISS PHOENIXファイナル! デ・ビュー スタブロ 2005-12-02 arch. 2011-08-07 2011-01-02
- ↑ (2011-05-29) 西野カナ、10代女性限定無料ライブ…ファッション誌4誌とコラボ スポーツ報知 報知新聞社 東京都 arch. 2011-06-01 2011-05-29
- ↑ (2008-01-01) 待望のDebut Single「I(アイ)」いよいよ日米同時先行配信開始!!! ソニー・ミュージックアーティスツ 東京都 2008-01-01 [ arch. ] 2011-05-29
- ↑ (2008-02-21) 平井堅以来?三重県出身“西野カナ”デビュー BARKS 東京都 [ arch. ] 2011-05-29
- ↑ (2007-12-01) 西野カナ「*I* 〜Merry Christmas ver.〜」先行配信!! ソニー・ミュージックアーティスツ 東京都 2007-12-01 [ arch. ] 2011-05-29
- ↑ (2012-09-12) 西野カナのプロフィール ナタリー 2012-09-12 [ arch. ] 2013-02-10
- ↑ 12.0 12.1 (2011-02-05) 西野カナ ダウンロード2500万突破! スポニチ Sponichi Annex スポーツニッポン新聞社 東京都 [ arch. ] 2011-05-29
- ↑ 13.0 13.1 (2011-02-05) 西野カナ、デビュー3年で初武道館決定 オリコン 2011-02-05 [ arch. ] 2014-04-17
- ↑ (2012-09-12) 西野カナ「僕らの音楽」で憧れのMINMIと対談&生演奏3曲 ナタリー 2012-09-12 [ arch. ] 2013-02-10
- ↑ テンプレート:cite interview
- ↑ 16.0 16.1 16.2 テンプレート:cite interview
- ↑ 17.0 17.1 17.2 テンプレート:cite interview
- ↑ 18.0 18.1 テンプレート:cite interview
- ↑ 2011年2月25日放送回『僕らの音楽』(フジテレビ)でPerfumeとの対談時の本人談。
- ↑ つのはず誠 (2010) つのはず誠 [ 人気者の言葉力 ランキングで見る言葉力(2) 多くの人に“読まれた”人気の歌詞は?女は「切なさ」、男は「永遠」好き ] 日経エンタテインメント! 14 18 日経BP社 東京都 2010 11 pp.45
- ↑ (2010-11-19) 「報われない恋」「待つ女」―ギャルがケータイで聴きまくる“演歌”とは?(2/3) 日経トレンディネット 2010-11-19 [ arch. ] 2013-08-14
- ↑ (2012-04-04) [ Jポップ歌詞、瞳閉じすぎ? 目立つ紋切り型に批判も ] 朝日新聞朝刊 [ arch. ] 。