アルファ・システム
株式会社アルファ・システム Alfa System Co.,Ltd.
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種類 | 株式会社 |
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市場情報 | |
略称 | |
本社所在地 | 860-0812 熊本県熊本市南熊本5-10-3 |
電話番号 | 096-366-5598 |
設立 | 1988年1月 |
業種 | 情報・通信 |
事業内容 | アーケードゲーム、コンシューマゲームソフトの企画、開発、販売 |
代表者 | 佐々木哲哉(代表取締役社長) |
資本金 | 3,800万円 |
売上高 | |
総資産 | |
従業員数 | 53名(2006年1月) |
決算期 | |
主要株主 | |
主要子会社 | |
関係する人物 | 桝田省治 |
外部リンク | www.alfasystem.net |
特記事項: |
株式会社アルファ・システム(Alfa System Co.,Ltd.)は家庭用ゲーム機及びパソコン用ゲームソフトの企画、開発、販売などを行なう、熊本市のソフトハウスである。
会社設立当初はPCエンジンCD-ROM²システムのゲームソフト開発を中心としていたが、SCEIによるプレイステーションの発表を契機に主要開発タイトルをプレイステーション及びプレイステーション2へと移行させる。
2005年4月現在、九州に本社を置くゲーム会社としては社員数・売上額ともに最大の会社である。
主要開発タイトルは『高機動幻想ガンパレード・マーチ』、『俺の屍を越えてゆけ』、『リンダキューブ』、式神の城シリーズなど。
会社概要(2005年8月現在)[編集]
- 正式名称:株式会社アルファ・システム
- 所在地:熊本県熊本市南熊本5-10-3
- 代表者:佐々木哲哉(代表取締役社長)
- 資本金:3,800万円
- 事業内容:家庭用ゲーム機・マルチメディア機及びパソコンのソフトウェア企画、開発、販売等
沿革[編集]
概略[編集]
創立以前~黎明期[編集]
佐々木をはじめとするアルファ・システムの創立の中核メンバーは、1980年前後に各種マイコン雑誌にプログラムを投稿していた、言わば「コンピュータおたく」である。当時はまだ一般家庭にパソコンが普及していたわけではなく、限られた趣味人のみがまだ「マイコン」と呼ばれていた後のパソコンに当たる物を所有し、ゲームやその他必要なアプリケーションを自分たちでプログラミングしていた。
彼らは1980年代前半に、熊本市に所在していたキャリーラボにおいて邂逅する。雑誌の投稿歴などでプログラマとしては著名であった彼らは、キャリーラボにおいてもその高い技術力を示し、数々のソフトウェア開発に携わった。このころのゲーム開発は全てを一人で行なうことが多く、プログラミングだけでなくグラフィック・サウンドなどにも造詣を深くしていく。
一方、時代はファミリーコンピュータの発売以降、コンシューマゲームの需要が増大しており、その点に着目した者達が集まり、独立し起業することを決意する。その際、以前から親交があったサムシンググッドに資金面での支援を仰ぐ。その際サムシンググッドから営業担当として取締役が1名派遣される。かくして体制が整い、1988年1月に株式会社アルファ・システムとして活動を開始する。
創業当初から株式会社ハドソンのゲームタイトルの開発を主業務とするが、当時は1セット2000万とも3000万とも言われたCD-ROM²システムの開発キットを購入する資金も、搬入する場所も無く、開発の主体はハドソン本社がある札幌で行なうこととなる。
その後、開発機材の借受と搬送方法が確立され、熊本市内の開発室で開発作業が可能になると、その立地条件から近隣にある熊本大学及び熊本商科大学(後の熊本学園大学)の学生の中からプログラマ、グラフィックデザイナ、サウンドクリエイタをアルバイトとして順次スタッフに組み込んでいく。この中から、大学を卒業或いは中退(こちらの方が多かった)したメンバーが正社員に昇格し、開発の主力として活躍することになる。
混迷から発展[編集]
創業時あるいは創業直後から参加していたメンバーの中には、会社としての方針、引いては社長である佐々木のやり方に対する不満を持つものも現れ始める。様々な要因により少しずつ積み上げられた不満は、やがて当時の正社員の1/3にあたる主力社員の一斉退職と言う結末を迎える。特に退職者はプログラマが多く、そのため一時的に技術力の低下を招き、会社としては危機的状況に陥る。また、主力社員の一斉退職に伴い、業務強化のために統括本部長となった営業担当役員が、その後2年ほどで諸処の事情により解任されると言う事態もあり、混迷の度合いを深めていく。
しかし、心情的には退職したスタッフに同情的ながら、立場上行く先が他になかった彼ら20歳前後のアルバイト、及びアルバイト上がりの正社員メンバーが次々と開発の中核に抜擢されると、徐々に開発ラインが安定して立ち上がるようになり、主力スタッフの若返りと言う思わぬ結果に繋がった。
また、退職により不足し始めた開発スタッフの補充を行なうことで、これまで沈滞気味であった社風に新たな血を注ぎ込み、これまでとは違う方向性での活気を取り戻すこととなる。これら若手スタッフを中心として、徐々に自社オリジナル企画のゲーム開発の気風が盛り上がっていく。
年表[編集]
- 1988年1月 - 株式会社サムシンググッド(現:株式会社アイフォー)との対等出資により、資本金400万で会社設立。当時の所在地は熊本県飽託郡北部町(1991年に熊本市に併合))。
- 1988年2月 - 株式会社ハドソンと業務提携し、PCエンジン用ゲームソフト開発を開始する。札幌市に開発室を設立。
- 1988年4月 - 熊本市新屋敷に第二開発室開設。
- 1989年3月 - 事務所を熊本市九品寺に移転。移転に伴い第二開発室を統合。
- 1990年1月 - ファミリーコンピュータ用ゲームソフト開発を開始。
- 1990年3月 - 札幌の開発室を閉鎖し、熊本市の事務所に全事業を統合。
- 1991年9月 - TAKERUにてX68000用ゲームソフト『ノーブルマインド』を自社ブランドで販売。
- 1991年12月 - サムシンググッドとの資本提携を解消し、資本独立。
- 1993年3月 - 当時角川メディアオフィスから独立して設立された株式会社メディアワークスと業務提携。
- 1993年9月 - スーパーファミコン用ゲームソフト開発を開始。
- 1994年1月 - プレイステーション用ゲームソフト開発を開始。
- 1995年1月 - プレイステーションのライセンシー契約をSCEIと締結。
- 1995年5月 - 増資により資本金1,000万円となる。
- 1995年7月 - セガサターンのライセンシー契約を株式会社セガ・エンタープライゼス(現:株式会社セガ)と締結。
- 1996年1月 - 株式会社ESPの設立に資本参加。
- 1998年1月 - 熊本市南熊本5丁目に新社屋を建設。九品寺の事務所より移転。
- 1998年6月 - 増資により資本金2,000万円となる。
- 1999年3月 - ドリームキャスト用のゲームソフト開発を開始。
- 1999年10月 - プレイステーション2用のゲームソフト開発を開始。
- 2000年9月 - プレイステーション用シミュレーションゲームソフト『高機動幻想ガンパレード・マーチ』をSCEJから発売。
- 2001年3月 - 第5回日本ゲーム大賞にて、『高機動幻想ガンパレード・マーチ』が優秀賞を受賞。
- 2001年8月 - 第40回日本SF大会にて、『高機動幻想ガンパレード・マーチ』が星雲賞メディア部門を受賞。ゲームソフトの星雲賞受賞は初。
主な製品(企画・開発タイトル)[編集]
この節を書こうとした人は途中で寝てしまいました。後は適当に頑張って下さい。 |
以下、「タイトル(プラットフォーム:発売元)」の順に表記。自社ブランドの場合はカッコ内はプラットフォームのみ。
- No.Ri.Ko(PCエンジン:ハドソン) - CD-ROM²ソフト第1弾。当時アイドルであった小川範子をキャラクターにミニゲームなどを含んだ内容。余談だが、当時は民生用としてはCDライターも大容量HDDも存在しておらず、オーサリングシステムを含めた開発機器は1セット2,000万円を超えると言われた。
- モンスターレアー(PCエンジン:ハドソン) - この頃はハドソンブランドのCD-ROMタイトルの製作をメイン業務としていた。
- イースI・II(PCエンジン:ハドソン) - PC-8801シリーズ等で好評を博した日本ファルコムの代表作の移植。移植度の高さはユーザの間でも好評となり、また、ゲームのイベント部分に声優を当ててデモを行なうと言う流れを確立した作品。
- ノーブルマインド(X68000) - ブラザー工業のソフトベンダーTAKERUにて販売された、初の自社ブランドのRPG。開発当時のタイトルは『ホーリークレスト』であった。なお、ゲーム中のキャラクターが駄洒落を言う箇所があるが、駄洒落は全て社長の佐々木が社内で言い、社員を凍りつかせたものを収録。
- イースIII(PCエンジン:ハドソン) - PCエンジンの性能上、再現が不可能と言われていた多重スクロールを、DMAによる画面書き替えで実現し、技術力の高さを知らしめた作品。
- サイキック・ストーム(PCエンジン:日本テレネット) - 超能力により自機が変形する縦スクロールシューティング。OPデモにおいて「AlfaSystem」のロゴが初めて家庭用ゲーム機上で表示された。
- 天外魔境II 卍MARU(PCエンジン:ハドソン) - SUPER CD-ROM²のキラーソフトとして開発された。当時角川メディアオフィス在籍の岩崎啓眞が開発したIV(インテリジェント・イベント)システムを基本システムに開発された。
- キアイダン00(ダブルオー)(PCエンジン:日本テレネット) - 1970年代のスーパーロボットアニメをほうふつとさせる。企画段階から制作に携わっている作品。主人公の声を担当した飛田展男自らが主題歌を歌うなど、見所が満載の内容であった。
- ドラゴンスレイヤー英雄伝説II(PCエンジン:ハドソン) - イースシリーズに続く日本ファルコムの名作の移植。『天外魔境II 卍MARU』のIVシステムの改良版を利用し、開発された。
- ゴジラ爆闘烈伝(PCエンジン:東宝) - 当時『ストリートファイターII』などにより流行であった格闘ゲームをゴジラなどの東宝怪獣で実現。ゴジラのグラフィックは世代によって実際の着ぐるみに忠実に数種類用意されていた。企画段階から携わっている。
- エメラルドドラゴン(PCエンジン:NECホームエレクトロニクス/スーパーファミコン:メディアワークス) - 有名RPGのパソコン版からの移植。
- ホーンドアウル(プレイステーション:SCEI) - プレイステーション初参入作品。デザインワークに士郎正宗を迎え開発されたガンシューティング。
- リンダキューブ(PCエンジン:NECホームエレクトロニクス) - イラストレータ・カナビスのグラフィックで独特の世界観をかもし出し、話題となった作品。後にプレイステーション版として『リンダキューブ アゲイン』、セガサターン版として『リンダキューブ 完全版』も作成される。
- 幻世虚構・精霊機導弾(プレイステーション:SCEI) - 『ホーンドアウル』で培ったガンシューティングの開発能力に、壮麗なグラフィックスを融合させる。後に設定資料集が発売になる異例の作品。その設定は後の『高機動幻想ガンパレード・マーチ』や『式神の城』にも引き継がれていく。
- 俺の屍を越えてゆけ(プレイステーション:SCEI) - 「世代交代RPG」と言う発想もさることながら、そのタイトルと岸部一徳のCMでも有名になった作品。
- 高機動幻想ガンパレード・マーチ(プレイステーション:SCEJ) - 口コミで話題が広まり、後にアニメ化までされる事になる、アルファ・システムの代表作。石田彰、矢島晶子、保志総一朗ら若手人気声優から中堅・ベテランまで、幅広い層の声優を起用している。
- 式神の城(アーケード:タイトー) - 後にシリーズ化され、多くの家庭用ゲーム機に移植された、強制縦スクロールシューティングゲーム。海外でもリリースされている。
- テイルズオブザワールド なりきりダンジョン2(ゲームボーイアドバンス:ナムコ) - ナムコのRPGブランドであるテイルズオブシリーズの外伝的作品の第2弾。アルファ・システムとしても初のゲームボーイアドバンス向けのゲームとなる。
- 新世紀エヴァンゲリオン2 造られしセカイ -another cases-(プレイステーションポータブル)-バンダイより発売。ガンパレードマーチのシステムを応用したシミュレーションゲーム。PS2版の不満点が改良されておりエヴァ2.5として評価が高い。
- テイルズオブザワールド なりきりダンジョン3
- テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー
- テイルズオブイノセンス