聖光学院中学校・高等学校
聖光学院中学校・高等学校(せいこうがくいんちゅうがっこう・こうとうがっこう)は、神奈川県横浜市中区滝之上に所在し、中高一貫教育を提供するカトリック系私立中学校・高等学校。高校からの生徒募集をしない完全中高一貫校。最寄駅は、JR東日本根岸線の山手駅。
目次
概要
周辺の石川町、山手地区には多くの女子校が存在するが、その中にある男子校である。ユーミンの「海を見ていた午後」で有名なレストラン「Dolphin」に程近く、一部の教室から根岸湾が見下ろせる。なお、キリスト教の思想に基づき旧校舎の窓は東を向いていた(現在は窓が東向きの教室と西向きの教室が存在する)。1819年にフランスで創設されたキリスト教教育修士会の創設者であるジャン・マリー・ド・ラ・ムネ(英語版リンク)の思想を色濃く残している。
校訓は「紳士たれ」。現在の学院長はトマス・トランブル、学校長は工藤誠一。
近年は東大合格者数ベスト10に毎年ランクインするようになり、栄光学園とともに神奈川2「光」の一つとされる大跳躍した超進学校。2019年度合格者数は神奈川県で1位、全国で3位であった。難関私大の合格者も多い。また、現役進学率が高いことで知られる。現役77人、現役浪人合わせて93人が合格した。
東京都世田谷区のセント・メリーズ・インターナショナル・スクールおよび、静岡県静岡市駿河区の静岡聖光学院中学校・高等学校は姉妹校であるが交流は少ない。当校とセント・メリーズ・インターナショナル・スクールは、いずれもキリスト教教育修士会の学校法人、聖マリア学園が経営している。静岡聖光学院は1977年3月に学校法人聖マリア学園から独立している。福島県伊達市にある野球で著名な聖光学院高等学校や、山口県光市にある聖光高等学校とは関係ない。
2011年度より、3年計画で段階的に校舎の全面建て替えが行われた。実際には東日本大震災や台風の影響で工事が遅れ、2014年11月15日に竣工した。
2018年から週刊モーニングで連載を開始したドラゴン桜2の舞台龍山高校の校舎のモデルとなっているのは本校の校舎である。なお、龍山高校は男女共学であり、この学校とは関係がない。
2018年より文部科学省からスーパーサイエンスハイスクール (SSH) の指定を受けている。
沿革
- 1817年 - キリスト教教育修士会(学校法人聖マリア学園の母体)、フランスにて創立(現在、本部ローマ)
- 1954年 - セント・メリーズ・インターナショナル・スクール(姉妹校)が、キリスト教教育修士会のカナダ支部により創立
- 1956年 - さゆり幼稚園(姉妹校)創立
- 1958年 - 聖光学院中学校創立(中学校のみ)
- 1961年 - 聖光学院高等学校創立(第一期生の高校進学に合わせて開設)
- 1969年 - 静岡聖光学院中学校(姉妹校)創立
- 1972年 - 静岡聖光学院高等学校(姉妹校)創立
基礎データ
交通
制服
冬服は黒のイートンジャケットにグレーのニット・ネクタイ(現在は、ポリエステル100%)、黒のズボン。これは喪服に由来するイートン・カレッジの制服の意匠をまねたためとされる。襟がないのが特徴であり、胸ポケットに学年色の校章を付けることとなっている。昔は3色だったが、現在は6色。
夏服は、白の半袖開襟シャツに、黒のズボンである。シャツのポケットに学年色で校章の刺繍が施される。昔はグレーだった。
2019年から夏季休業期間中のみ学校指定のポロシャツが導入された。
行事
聖光祭
文化祭は4月の終わりか5月の初めの土日に行われ、「聖光祭」と呼ばれる。生徒の自主性に重きを置いて運営され、2日間で2万人以上が訪れる。最近では、聖光祭案内アプリが作られている。春夜祭、グランドフィナーレなど催し物には事欠かない。
体育祭
9月下旬に非公開で行われ、中学生と高校1・2年生がクラス対抗の形式で5チームに分かれ優勝を争う(高校2年生は高校1年生時の所属クラス。これは高校2年生から文系・理系、それぞれ非選抜2クラス、選抜1クラスの合計6クラスに分かれるためである)。
部活動
運動部
文化部
同好会
本校では、同好会などを含め、公認団体との呼称を用いている。
- ボールぽこぽこ
- ポケモンセンターseiko
- プロ野球研究会
- クイズ研究会
- SCP (Seiko Concert Project)
- 数学研究会
- 藤子不二雄同好会
- 人狼同好会
- 宇宙開発研究会 (SeSDA)
- マジック研究会 (Trick×Hark)
- 機械工作同好会
- 英語劇
- アニメ研究会
- ボーカロイド研究会
- かるた会
- インターアクトクラブ
- PAC
- 東方研究会
- ディベート同好会
- アイデアプレゼン同好会
- 模擬国連
- 文映会
姉妹校(日本国内)
その他、世界各国にキリスト教教育修士会の系列姉妹校を多数擁する。
著名な出身者
- 小田和正(ミュージシャン、オフコースのメンバー、3期)
- 鈴木康博(ミュージシャン、オフコースのメンバー、3期)
- 地主道夫(建築家、オフコースのメンバー、3期)
- 須藤尊史(オフコースのメンバー、3期)
- 長岡亮介(明治大学理工学部教授、3期)
- 中嶋成博(元富士フイルムホールディングス社長、元日本化学工業協会副会長、4期)
- 田中伸男(国際エネルギー機関事務局長、5期)
- 松本純(防災担当大臣、国家公安委員会委員長、衆議院議員、6期)
- 小松一郎(内閣法制局長官、内閣官房参与、在フランス特命全権大使、6期)
- 石橋幸治(テレビ朝日元アナウンサー、6期)
- 大塚将司(ジャーナリスト、6期)
- 矢部彰(元カリフォルニア大学バークレー校機械工学科教授、元日本機械学会会長)
- 佐藤直良(元国土交通事務次官、元国土交通省河川局長、先端建設技術センター理事長、8期)
- 工藤誠一(本校現校長、教育者、11期)
- 鐸木能光(作家、ミュージシャン、11期)
- 中川裕(千葉大学大学院人文社会科学研究科教授、11期)
- 伊奈正人(東京女子大学現代教養学部社会学専攻教授、12期)
- 榊真二(東急ハンズ社長、東急リバブル社長、不動産流通経営協会理事長、12期)
- 金子武志(裁判官、札幌高等裁判所部総括判事、元千葉地方裁判所部総括判事、14期)
- 金子洋一(元参議院議員、18期)
- 深瀬勝範(経営コンサルタント、社会保険労務士、18期)
- 杉村太郎(㈱ジャパンビジネスラボCEO、我究館会長、プレゼンス会長、ハーバード大学研究員、19期)
- 夏目季代久(九州工業大学教授、生物学、20期)
- 落合功(青山学院大学経済学部教授、21期)
- 西原大輔(比較文学者・詩人、広島大学大学院教育学研究科言語文化教育学専攻教授、22期)
- 奥田亡羊(歌人、23期)
- 杉本哲哉(株式会社マクロミル創業者、株式会社グライダーアソシエイツ代表取締役社長、23期)
- 蜂屋誠一(児童文学作家、25期)
- 堀禎一(映画監督、25期)
- 角澤照治(テレビ朝日アナウンサー、26期)
- 北田暁大(社会学者、東京大学大学院情報学環教授、27期)
- 高島宏平(オイシックス・ラ・大地代表取締役社長、29期)
- 曽我部真裕(京都大学大学院法学研究科教授、30期)
- 勝沼栄明(衆議院議員、30期)
- 大西卓哉(JAXA宇宙飛行士、31期)
- 川島和正(ビジネス書作家、世界を旅する年収1億円ブロガー、35期)
- 久保田裕也(株式会社オトバンク代表取締役社長、38期)
- 米重克洋(株式会社JX通信社代表取締役、44期)
- 川口成彦(ピアノ、フォルテピアノ、チェンバロ奏者、45期)
- 西塚真吾(ミュージシャン、anderlustのベーシスト、46期)
- 荒川龍太(ボート選手、2018年アジア競技大会銅メダル、50期)
- 岩永圭吾(漫才師、リップグリップ、50期)
- 倉田紘顕(漫才師、リップグリップ、50期)