貌機関

貌機関（ぼうきかん）は、1944年9月にボルネオ守備軍司令部に配属された森田豊次郎少尉（中野6丙）が、その後、キナバル山とバシー海峡のクダット・トゥアランを結ぶ三角地帯で編成した特務機関。森田少尉と中野学校の戊種学生出身者2人が指揮にあたり、現地部隊と在留邦人の中から英語話者20人を配属されて、表面上は衣料販売商社・河内産業社を設立して展開。連合軍の現地住民に対する撹乱工作の警戒にあたった。初期には住民の協力で成果を挙げたが、1945年6月に連合軍がブルネイ湾に上陸した後、キナバル山の拠点が連合軍のゲリラの攻撃を受けるなどして、工作が進捗しなかった。(中野校友会 1978 558-559)

参考文献

• 中野校友会 (1978) 中野校友会(編)『陸軍中野学校』中野校友会、JPNO 78015730