角川グループ
角川グループ(かどかわグループ)は、日本の出版社「角川書店」およびその持株会社「角川グループホールディングス」を中心としたメディア企業グループ。
目次
グループ概要[編集]
角川書店を中心に、出版・映像・ネットコンテンツを手がける企業を集約した企業体。出版分野では特にライトノベルについては傘下のアスキー・メディアワークス、富士見書房、エンターブレインをあわせて最大手となっており、ゲーム雑誌などのサブカルチャー系雑誌にも強みを持つ。映像分野ではこれまで角川本体が手がけてきた「角川映画」がベースとなっており、メディアミックス戦略の中核をなしている。また「ザテレビジョン」「東京ウォーカー」などの各種情報雑誌とWebサイト、モバイルコンテンツを融合させた分野を「クロスメディア事業」と位置づけている。
流通の合理化を目指すため、他社の営業機能を受託する(他社を編集プロダクション化する)事実上の合併を積極的に行っている。しかし問題も多く、主婦の友社とは提携解消後に訴訟問題に発展し、ベネッセコーポレーション、アーティストハウスも提携を解消している。
また角川本体においても営業と編集が分社化し、営業・流通は「角川グループパブリッシング」が、編集は角川本体および「角川学芸出版」「キッズネット」などの関連会社が行っている。しかし角川本体だけでなくアスキー・メディアワークスの大部分や富士見書房などの関連会社を含めた営業機能が角川グループパブリッシングに集中しているため、同社の負担の大きさも課題となっている。
このほか、角川本体にあった出版事業以外の部門も分社、映像コンテンツ部門は角川映画が、情報雑誌・Webサイトや動画配信などのネットコンテンツ・モバイルコンテンツといったクロスメディア部門は角川メディアマネジメントが、それぞれ統括する体制に移行している。
グループ持株会社[編集]
- 株式会社角川グループホールディングス - 2003年4月に、角川書店(初代)から株式会社角川ホールディングスに商号変更して、持株会社化。2006年7月に現在の商号に再度変更。
- 詳しくは、角川グループホールディングスを参照のこと。
持株会社傘下のグループ企業[編集]
出版事業(流通)[編集]
- 株式会社角川グループパブリッシング - 角川書店(2代目)から商号変更。角川グループにおける出版事業の営業・物流・販売・宣伝・生産業務を担当
- 角川出版販売株式会社
- 株式会社ビルディング・ブックセンター - 角川グループの製本・物流・受注等事業サポートを担当
出版事業(編集)[編集]
- 株式会社角川書店(法人格としては3代目) - 角川書店(2代目)を分割して設立。
- 株式会社角川プロダクション - 角川グループのコンテンツ版権管理・営業を統括
- 株式会社プロダクション・エース - 旧トライアルプロダクション、アミューズメントメディア総合学院との合弁
- 株式会社アスキー・メディアワークス - 2008年4月1日に、メディアワークスがアスキー(2代目)を吸収合併し、商号変更して発足。注文受託は角川グループパブリッシングが窓口となる(旧アスキー時代は独自の営業部が存在し、注文受託も自ら行っていた)。
- 株式会社データム・ポリスター
- 株式会社富士見書房 - 一時期、合併により角川書店富士見事業部とされていたが、2005年に再独立。
- 株式会社メディアリーヴス - 97.2%出資子会社。旧アスキー。旧アスキー系企業統括持株会社、角川グループ入りと共に中間持株会社に。
- 株式会社中経出版 - 2009年4月7日付で株式を取得し子会社化
- 角川ゲームス - 2009年4月1日設立。角川グループ内でのゲームソフト開発・発売事業を統括。
映像事業[編集]
- 角川映画株式会社 - 映画の製作・輸入・配給。2006年3月1日に旧角川映画(角川大映)と角川ヘラルド・ピクチャーズ(旧日本ヘラルド映画)が合併して発足。2007年3月1日、現社名に変更。
- 株式会社角川エンタテインメント - 映像事業を角川本体から譲受。
- 日本映画ファンド株式会社
- 株式会社エンジェル・シネマ
- 角川シネプレックス株式会社 - 映画の興行。旧ヘラルド・エンタープライズ
- ユナイテッド・シネマ株式会社(住商グループ傘下)
- グロービジョン
- シネマ・パラダイス
- アスミック・エースエンタテインメント株式会社 - 映画の製作・輸入・配給。20%出資の持分法適用会社、住商グループとの合弁、のちに住商グループ傘下に。
- 日本映画衛星放送株式会社 - 15%出資の持分法適用会社。映画の放送事業。
- カドカワピクチャーズUSA
- 角川ホールディングスUS in HongKong
- 角川ホールディングス・チャイナ
- 角川香港
- Kadokawa Intercontinental Publishing (Asia) - 香港にある70%出資子会社。
- Kadokawa Intercontinental Group Holdings
クロスメディア事業[編集]
- 株式会社角川メディアマネジメント - クロスメディア部門統括中間持株会社。2007年に角川グループホールディングスから会社分割により角川マガジングループとして設立。2008年から角川マーケティング(旧社)、2009年から現社名。
- 株式会社角川SSコミュニケーションズ - 80.1%出資子会社。旧SSコミュニケーションズ、セゾングループから譲受
- 株式会社角川マガジンズ - 旧角川書店雑誌事業部、営業・注文受託は角川SSコミュニケーションズが窓口となる
- 株式会社角川マーケティング - 2009年3月1日に角川ザテレビジョンと角川クロスメディアが合併し発足
- 株式会社ムービータイム - 57.1%出資子会社。
- 株式会社角川メディアハウス
- 株式会社角川モバイル
- ワーズギア株式会社 - 23.5%出資の持分法適用会社。コンテンツ配信。
- 株式会社ソネット・カドカワ・リンク - ソネットエンタテインメント、電通イー・リンクとの合弁、43.5%出資の持分法適用会社。インターネットによる情報サービス。
- 株式会社角川デジックス - 70.6%出資子会社。コンテンツのデジタルデータベース化、YouTube等を介した動画配信事業、各種業務支援事業等。
- 株式会社ムービーゲート - 80%出資子会社。
- 株式会社角川ジェイコム・メディア(ジュピターテレコムとの合弁、50%出資の持分法適用会社)
- 株式会社キッズネット(アップフロントグループとの合弁、19.6%出資の持分法適用会社)
- 株式会社ティーゲート - 2008年3月、近畿日本ツーリストとの合弁で設立。45%出資の持分法適用会社。インターネット・モバイルを通じた旅行商品紹介事業
- BitTorrent(BitTorrent Inc.日本法人)
海外部門[編集]
- 角川ホールディングスUS
かつて関係のあった企業[編集]
- かつて提携したが今は解消した企業 - 主婦の友社、ベネッセコーポレーション、アーティストハウスホールディングス
- キネマ旬報社 - SSコミュニケーションズ傘下だったが、2002年にギャガ・クロスメディア・マーケティング傘下入りし、2007年に同社がフットノートに社名変更後同社の完全子会社を経て、2008年キネマ旬報社を存続会社として同社と合併。
角川グループに入らなかった企業[編集]
- 旧アスキー系ながら、角川グループに入らなかった企業 - アスキーソリューションズ(現アセンディア エー・エス・アイカンパニー)、アスペクト、アスコムなど
- 従業員が独立した企業 - 幻冬舎など
- 角川家(創業家)によって設立されたグループ外の企業 - 角川春樹事務所、幻戯書房
外部リンク[編集]
このページはウィキペディア日本語版のコンテンツ・角川グループを利用して作成されています。変更履歴はこちらです。 |