蔵書票
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蔵書票とは、書物の所有者を明らかにする目的で、蔵書に添付する小さな紙片。書票、エクスリブリスとも言う。
ラテン語では Exlibris と書き、世界的にこの語で通用する。
西洋の蔵書印に相当するが、何らかの図案が主となっている物がほとんどであり、小版画として蒐集の対象ともなっている。紙の宝石とも呼ばれる。
歴史[編集]
世界最古級の蔵書票は、15世紀ドイツに存在する「ハリネズミの蔵書票」および「盾を持った天使の蔵書票」である。
それよりも前に日本に例があるが、「蔵書印を紙に捺し、書物に貼りつけた」物であり、現在の蔵書票に見られる図案を配し、絵画的な芸術性を持った蔵書票の始まりは西洋である。
日本では蔵書印が発達し、その面積の問題からか絵画的な芸術性を持った蔵書印は少数に留まり、発達しなかった。
形式[編集]
Exlibris (あるいは Ex Libiris)という文字と所有者の名前、紋章や書物に関連した図案、格言(座右の銘)などが描かれている事が多い。
しかし、格言が省略されている物も多く、中には図案もなく文字だけの物、Exlibris の文字さえない物もある。
極端に言えば、蔵書印を紙に捺し、書物に貼りつけても蔵書票となる。
図案[編集]
時代や所有者の趣味によって、様々な図案が存在するが、読書や所有者に関連させる事が多い。
また、個人で楽しむという性格からか、エロチックな図案を持つ蔵書票も多い(フランツ・フォン・バイロス作の蔵書票などが有名)。
作成技法[編集]
銅版、木版、石版、プリントごっこ、ゴム版、篆刻など、様々な手法で作られる。