栃木県北部地震
栃木県北部地震(とちぎけんほくぶじしん)とは、2013年(平成25年)2月25日に、日本の栃木県北部で発生した、M(マグニチュード)6.3の地震である。
概要[編集]
2013年2月25日、午後4時23分、栃木県北部で、M6.3の地震が発生[1]。震源の深さは約3 kmと非常に浅く、最大震度は震度5強[2]。栃木県日光市湯元で、震度5強の強い揺れを記録した[3]。
地殻内で発生し、西北西-東南東方向に圧力軸を持つ横ずれ断層型の地震である[4][5]。
この地震は、2011年(平成23年)3月11日の東北地方太平洋沖地震によって誘発された地震とみられる。
地震の規模を示すマグニチュードは、当初速報値でM6.2と発表されたが、後にM6.3(解析後の暫定値)に修正された[6]。
各地の震度[編集]
震度4以上を観測した地点は以下の通り[7]。
震度5強[編集]
栃木県(日光市湯元)
震度4[編集]
福島県 (檜枝岐村上河原・檜枝岐村下ノ原)
栃木県(日光市中鉢石町・日光市日蔭・那須塩原市塩原庁舎)
群馬県(沼田市西倉内町・沼田市下久屋町・沼田市利根町・片品村東小川・片品村鎌田)
推定される震度[編集]
①気象庁によると、群馬県片品村や沼田市などでは、一部で震度5弱程度を観測したとみられる[8]が、これは震度計による判定でないため、各市町村の最大震度としては反映されていない。
②栃木県日光市の一部では震度6強相当の揺れ(計測震度6.0)があり[9]、1,300ガルの加速度を記録した[10]。
被害[編集]
この地震により、栃木県日光市や福島県桧枝岐村などでは、雪崩や土砂崩れ等が発生した[11][12][13]ほか、温泉旅館でも、天井や壁などが崩れるといった被害のほか、配管の破損やガラスの破損などの被害も出た[14][15]。そのため、旅館の従業員や宿泊客も一時足止めされる事態となった[16]。
前震・余震[編集]
本震発生のおよそ1時間前には、M3.6の前震とみられる地震が発生している[17]ほか、その1ヶ月程前から、震度1程度の前震が相次いで発生していた。
そしてこの地震による余震は、体に感じるものだけで、同年3月上旬ごろまでに少なくとも60回発生した[18]。 最大の余震は、2月25日16時34分に発生したM4.7(最大震度4)の余震である[19]。