ピアノのための6つの小品 (ブラームス)

提供: Yourpedia
移動: 案内検索

ピアノのための6つの小品ブラームスによる1893年作曲のピアノ独奏曲集。作品番号118。クララ・シューマンに献呈。3つの間奏曲と異なり4つの間奏曲譚詩曲ロマンスの全6曲からなる。

楽曲[編集]

第3曲と第5曲はバラードとロマンスであるが他はすべて間奏曲。

Allegro non assai,ma molto appassionato[編集]

イ短調の手短な小曲。Alla breveの指定とおり左手声部の分散和音が情熱的に過ぎ去る。次曲への連絡としてイ長調で終わる。

試聴

Andante teneramente[編集]

曲集中もっとも広く愛される叙情的な音楽。イ長調。長三度和声が心地よく流れる。師のロベルト・シューマンが多く使ったヘミオラを巧みに左手声部に取り込み、拍節感のない綿々とした作品。ピアノ作品の域を超えハープ演奏用編曲まで採用されている。

試聴

Allegro energico[編集]

バラードの名称。ジプシー音楽の影響を受けた情熱的な作品。ト短調でAlla breveの手短な進行の中に重厚な短三度和声を左手声部に盛り込んでいる。中間部は遠隔調ロ長調。左手の緩やかな分散和音に乗って右手が旋律を奏でる。

試聴

Allegretto un poco agitato[編集]

ヘ短調先達バッハ平均律クラヴィーア曲集第二巻の同調曲に似た右手左手の各三連符による対話的な主題。

試聴

Andante[編集]

ロマンスの標題に沿った清涼な作品。ヘ長調旋律線の長い4分の6拍子。中間部は平行調ニ短調同主調ニ長調。右手が音階を元にした進行を展開する。

試聴

Andante largo e mesto[編集]

変ホ短調。物憂げな右手声部を左手分散和音が支える。反復ごとにオクターヴ奏法により重厚に修飾される。中間部は属調変ロ短調

試聴

楽譜[編集]