バーチャルネットアイドル ちゆ12歳

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バーチャルネットアイドル ちゆ12歳(バーチャルネットアイドル ちゆじゅうにさい)は、ウェブサイトの一つ、もしくはそのウェブサイト上で作り上げられた架空のキャラクター

概要[編集]

2001年2月14日、ウェブサイト開設と同時にキャラクターも誕生、「バーチャルネットアイドル」という概念を作り上げた。サイトデザインはピンクを基調としたパステルカラーで、トップページにちゆ自身を描いた可愛い萌え系のイラスト(ちゆは「バーチャルな世界にデータだけが存在する電波少女」なので、あくまでも「写真」であるとしている)が描かれていたことから、おたく趣味の無い初見の閲覧者には思わずたじろぐような印象を与えるが、取り扱っている内容が毒のこもったオタクネタであり、その知識の深さと皮肉混りの機知に富んだ文章の面白さ、文章と上記のサイトデザインとのギャップがうけ、インターネット上で一大ブームを起こす。ちゆを扱った二次創作物も作られるようになった。

設立時点ではまったくの無名であり、侍魂など一連のいわゆる「テキスト系」とよばれるサイトが流行する前で、専用ドメインもなかったことから、ちゆ12歳から「お兄ちゃん」と呼ばれる無名の個人が運営していたものと思われ、運営者が大手テキスト系サイト同士のオフ会にも参加したこともある。サイトが有名になり商業媒体にも執筆するようになってからは運営を共同体制にしたとの憶測もあるが、あくまでも憶測の域をでていない。

ちゆ12歳が人気になったことに加え、サイト内に「当サイト製の文章・画像の無断転載・改変その他大歓迎」と書かれていたことから、デザインやサイトの構成はまったく同一で色だけを変えたウェブサイトが多数できるようになった。これらの「バーチャルネットアイドル」とよばれるサイトや一部のテキスト系サイトでは、誕生日(開設日のこと)の2月14日を「ちゆデー」と称して祝うのが恒例になっている。

ちゆの活動はウェブサイトだけに留まらず、ネットランナーソフトバンククリエイティブ)やB-GEEKS(三才ブックス、休刊)などの雑誌にも寄稿している。

商業に執筆するようになってからは、更新頻度が落ち、テキスト系サイトブームを起こした多くのサイトと同じく、滅多に更新されなくなっているが(年に数回程度)、2009年10月現在、閉鎖されることも更新を停止することもなく継続中である。

サブカルチャー系の記事[編集]

特に初期の頃に当時のスーパー戦隊シリーズ百獣戦隊ガオレンジャー』を毎回取り上げたことで好評を博した。

また、松山せいじの漫画『エイケン』を連載当初から熱心に紹介し、同作がヒットした大きな要因の一つとなった。エイケンファンを指す「エイケニスト」という造語もこのサイトが発祥である。

政治にまつわる記事[編集]

朝日新聞』嫌い、『産經新聞』ファンであることを公言している。また、政治に関わる題材を扱う時は、明らかに自民党に好意的である。たとえば、民主党島聡が、自分のパソコンがコンピュータウイルスに感染した時に「サイバーテロ根絶のために断固戦うぞ」とサイトに掲載すると、「もちろん、そんなの全然サイバーテロではなく、島先生のようなド素人ユーザーさんを中心に、人から人へ広まっているだけ。無知もいいところです[1]」と物笑いの種にした。この指摘は事実だが、逆に当時の首相である森喜朗のコンピュータへの無知(「IT革命」を「イットかくめい」と発音したことなど)は特にネタにしてはおらず(「森首相」と「コンピュータ」を違和感のある例として挙げてはいる)、むしろ森政権と対立していた『朝日新聞』批判へと話をつなげている。

それに関連してか、「ちゆ12歳」の運営は株式会社スキップアップが行っており、同社は「傾化」、政権支持のためにサイトを運営していたという批判がなされた。しかしその根拠は薄く、2008年2月14日にちゆ自身がこれを検証しつつ皮肉ったネタを掲載する。また、同日に自身が自民党寄りであると見られた事への弁解を述べ、改めて自民と民主とも嫌いである(ただし、「民主の方がもっと嫌い」であると)と主張した。

話題[編集]

2/14 開設6周年ということで、高校3年生になりました

との文章とともに、2007年に一時的にサイト内のイラストなどが18歳の容姿に変更された。また、2008年には1年後、ということで19歳に成長しバーチャルネット若奥様ちゆ19歳を名乗った。2009年には20歳の誕生日を迎え、着物をはだけた色っぽい大人の女性の容姿が描かれている。

著書[編集]

注釈[編集]

  1. ちゆ日記 平成14年1月31日 ウイルスメールの集計 太字は原文ママ

関連項目[編集]

外部リンク[編集]