ネット乞食
ネット乞食(ネットこじき)とは、インターネット上のサービスを利用して以下のような行為をする人のこと。
- 生活費や娯楽費を目的としてホームページ(ウェブサイト)上で情報やサービスなどを一切提供することなくカンパを呼び掛けたり、プレゼントが欲しいと見に来た人にお願いする。海外では路上のホームレスがインターネット上に拠点を移す例もある。
- 既存の情報を拝借し広告バナーやアフィリエイトを併記することで金銭を得ようとする個人(アフィリエイト乞食とも)
近年のネット乞食[編集]
昨今のネット乞食は、専らネチケットに反して掲示板スパムなどまでしてアフィリエイトやバナーの大量に張り付いたサイトに誘導したり、または「あたかも一般の広告視聴者がクリックしたように見せかけ、実際は自動プログラムなどで広告リンクへのリクエストを発信する」などの手口でクリック詐欺紛いの行為で広告視聴料をせしめたり、ファイル共有ソフトなどで違法なコピーソフト(無断複製のソフトウエアや海賊版の映像・音声ソフト)を漁ったりといった者をさすようになっている。
これらを行っている者の実態は不明だが、広告収益事業や物品販売を当て込んだ業者(SOHOを含む)や学生などのほか、ニートや引きこもりが相当数、同種の行為に勤しんでいるとする意見すら見られ、それらは実際に金品を得ることで生活の足しなり小遣いの足しになることを期待しての活動であるとみなされている。また過去には違法な不正コピーソフトをダウンロードしてきて、これをCD-ROMに記録してさらにコピー、販売して著作権法などに抵触して逮捕される事件もしばしば報じられている。
情報ネット乞食[編集]
これとは別に、クリック報酬型広告や成功報酬型広告(アフィリエイト)など広告を掲載したウェブサイトを設置して、一定の閲覧者や利用者を集めようとするものもこのネット乞食の範疇に含める場合がある。これは2ちゃんねるなど電子掲示板サイトの発達によるところも大きいが、巨大なインターネットコミュニティサイトはそれだけでも掲載された広告が膨大なプレビュー数になり、これによる広告掲載料も莫大なものになる。
このため単にコミュニティサイトを設置すればすぐさま利用者が増えると考えている、一部の「ネットでぼろ儲け」を目論む者も存在する。ただ、これら投稿者からの情報提供に依存する「情報サイト」を自称するサイトは、運営開始直後は閲覧者にとっては何ら情報を提供するものではなかったり、あるいは他のサイトからコピーないし盗作してきたコンテンツ(著作権の面から見ても問題である)を設置するといった行為で、やはり嫌われる傾向も見られる。
特に2000年代より成功報酬型広告で高額収入を得ている人気サイト管理者の個人が各種メディアで紹介されると、これの方法論を示した書籍を参考に模倣する者も出て、電子掲示板などに広告リンクを設置したりする迷惑行為に及ぶケースもあり、掲示板利用者から「アフィリエイト乞食」などと呼ばれ忌避されている。多くのネットコミュニティ上では「広告お断り」がネチケットないし共通認識として存在し、こういった広告は排除される傾向も見られる。