スペック
この項目では、工業製品に期待される性能について説明しています。コンピュータ製品のベンチマーク策定を行う非営利団体については「Standard Performance Evaluation Corporation」をご覧ください。 |
スペックとは、英語で spec (specification の省略形)と言うなら仕様書のことであるが、和製英語の範疇では一般に工業製品に期待される性能のことである。俗に「カタログスペック」や「基本スペック」、「諸元」などのように表現される。
概要[編集]
日本語で俗にスペックというと、所定の工業製品が備えている性能のことである。なおその性能に満たない製品は、仕様書に示された性能を発揮できていないため、いわゆる不良品である。
工業製品は、製品として市場に流通(または実際に利用)する段階で、同製品と同等の、所定の性能を持つことが期待され求められる訳だが、この基準となる性能が俗に「スペック」と表現される。英語の原義からすれば仕様書に示された性能値と言えるわけだが、一般ではあまり仕様書は意識されず、製品に規定化された所定の性能と解される。
基本スペックは、この仕様書通りに作られた製品が持つ最低限の性能を指す。この場合、改造(チューンアップや増設など)により拡充された性能との比較対象としてみなされる。カタログスペックは、商品宣伝用の広告カタログ(チラシやパンフレットなど)などに明示されている性能のことで、大量生産の工業製品を消費者が選ぶ際に、このカタログに掲載されたスペックを単純比較して、自分の求める性能を持つ製品を選ぶことになる。
スペックと消費者[編集]
スペックは高ければ高いほど高性能な製品であるといえるが、これを利用する側が使いこなし切れなければ過剰性能である。この高い性能を将来的なニーズの期待値として見込み、高性能な製品を求める消費者もいる。
ただ、高性能だけに製品の製造コストや維持コストも高い傾向もあり、この場合はメーカーにとっては高価な商品が売れて喜ばしいことである反面、消費者にとっては必要以上の製品であるため損である。
その一方で、エンスージアストやオーディオマニアなど趣味の範疇で、カタログ上のスペックが高い製品を所有することに意義を見出す消費者もおり、この場合は消費者当人も満足しているため、損とは言い難い。
関連項目[編集]
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