サイモン・プレストン

サイモン・ジョン・プレストン（Simon John Preston, 1938年8月4日 - 2022年5月13日）は、イギリスのオルガン奏者、指揮者、作曲家。

ボーンマス出身。幼少時よりケンブリッジのキングス・カレッジ合唱団に所属し、ヒュー・マクリーンにオルガンを教わった。1956年から1958年までロンドン王立音楽院でケイレブ・ヘンリー・トレヴァーにオルガンを師事。その後、キングス・カレッジのオルガン奨学生となり、デヴィッド・ウィルコックスの助手を務めた。キングス・カレッジからは1961年に美術学士、1962年に音楽学士、1964年に美術修士の学位を授与されている。1962年にロンドン・フェスティヴァル・ホールに於けるレオシュ・ヤナーチェクの《グラゴル・ミサ》の上演にオルガン奏者として参加してデビューし、1967年までウェストミンスター大聖堂の副オルガン奏者を務めた。1968年から翌年まで聖オールバン教会、1970年から1981年までオックスフォード・キリスト教会のオルガン奏者及び音楽教師を務めた。1972年から1981年まではオックスフォード大学で音楽講師も兼務。1981年から1987年までウェストミンスター大聖堂のオルガン奏者及び聖歌隊の指揮者を歴任。以後、フリーランスのオルガン奏者として国際的に活躍した。作曲家としては、オルガンと合唱の為の音楽を多く手掛けたほか、ミロス・フォアマン監督の映画『アマデウス』に楽曲の提供も行った。2000年には大英帝国勲章オフィサー章を受勲し、2009年にはコマンダー章に昇格している。 晩年はアルツハイマー病に罹患し、演奏活動から遠ざかった。