KFCコーポレーション
KFCコーポレーション は、KFCやケンタッキーフライドチキン のブランドで、フライドチキンを主力商品としたファストフードチェーン店を運営するアメリカ合衆国の企業である。
世界規模で展開し、世界で初めてフランチャイズビジネスを創始した。現在はペプシコからスピンオフしたヤム・ブランズの傘下である。
日本における提携先・マスターライセンシーは日本ケンタッキーフライドチキン。
CI[編集]
1991年、正式名称が「ケンタッキーフライドチキン」から「KFC」へと変更された。これはイメージ戦略の一環であり
- 主力商品のフライドチキンからの多角化を図る
- 消費者の健康志向に応えて「Fried」(揚げ物)の持つ不健康なイメージを払拭する
- 名称を短縮して若年層の感性にアピールする
という3つの狙いがあった。
カナダのケベック州ではフランス語の名称の頭文字を取って「PFK」と略す。ただしフランス国内では「KFC」と称している。
キャッチフレーズは「It’s finger lickin’ good.」。1970年代の日本のテレビCMでは「指まで舐めちゃうおいしさです」と訳されていた。
調理法[編集]
カーネル・サンダース(本名ハーランド・サンダース、1890年–1980年)によって1939年に考案されたフライドチキンの調理法が礎になっており、使用される調合スパイスの種類(一部公開)と調合率はごく一部の人にしか知られていない厳重な企業機密である。調理機材などの進化はあるにせよ、基本的な調理法はカーネルサンダース考案の頃から全く変わっておらず、60年以上同じ味を維持し続けている。
カーネル・サンダースが直筆で書いたレシピは過去68年間本社から動かされることがなかったが、セキュリティの近代化に伴い、レシピも新たな場所へと移動された。この事がニュース記事となるほどである。
鶏肉を揚げる際、圧力釜を使用するが、これはフライドチキンなどを揚げる事を目的に設計されたKFCの専用仕様品であり、家庭用の圧力鍋で代用して同様の調理を行うことはできない。なぜならば、日本国内で販売されているどの家庭用圧力鍋でも、それを揚げ物料理に使用する行為は前提にしておらず、その製品に付属の取扱説明書で禁止されているなど、主に安全面において保証が無いためである(理由の詳細は圧力釜の項を参照)。
KFCでは、揚げ油に保存性の良いショートニングを使用してきた。ショートニングに多く含まれるトランス脂肪酸は人体に有害であるという世論の高まりから、KFC社は米国などで消費者団体から提訴されており、2006年10月30日、米国本社は2007年4月までに北米でのショートニングの使用を取りやめると発表した。米国本社でさまざまな代替品を検討した結果、遺伝子組み換えの低リノール酸大豆油が本来の味覚にもっとも近いということで採用される見通しである。
一時、味付けの秘密は、11種類のハーブとスパイスによるものとCMなどで説明されていた。これに対してジャーナリストのウィリアム・パウンドストーンは調査を行い、自著「BIG SECRETS」の中でその時点においてはハーブは含まれておらず、調味料は塩と黒コショウとグルタミン酸ソーダだけであったとの結論を導いている。
サービス[編集]
食べ放題を一部地域・一部店舗にて展開しており、アメリカは7ドル程度、オーストラリアは10ドル程度と、価格のばらつきがあるが実施している。
事件[編集]
- マクドナルドと同様、アメリカ文化の象徴ともいえるケンタッキーは、アメリカのアフガニスタン紛争やイラク戦争が起きた時、パキスタン、インドネシア、エジプトなどのイスラム社会では破壊や放火など被害が起きる。
- 2005年、動物愛護団体PETAスタッフが抗議のためケンタッキー・フライド・クルーエルティ.comに一時改名した。
- 2007年3月、中国北京市内の店で販売されていたチキンから発癌性の疑いが強いスーダンレッドが検出され、一部商品の製造販売が中止された。これは、スーダンレッドがチキンの味付けに用いられていたチリペッパーの着色料として使われていたことに原因があり、中国国内の店舗網だけの問題であった(ケンタッキーだけを狙い撃ちした措置ではなく、同じ製造元の唐辛子を利用していた数十社の業者にも製造中止等の措置が行われている)。