エンテイ
エンテイは、ポケットモンスターシリーズに登場する491種の架空のキャラクター(モンスター)のうちの一種である。
特徴[編集]
狛犬のような風格を持つ。全身は茶色の毛に覆われており、背中には噴煙を思わせるたてがみを持つ。また、体の各部に金属的な器官を持ち、特に口元のそれは形状と相まって口ひげのようにも見える。
ライコウ、スイクンと共に伝説とされるポケモン。火山の噴火と共に誕生するとされ、その体にはマグマのような情熱を宿している。力を抑えきれず、全てを焼き尽くすと言われる炎を噴き上げ、大地を駆け巡る。
かつてエンジュシティのカネの塔(現・焼けた塔)が焼け落ちた際に死亡したとされ、それを哀れんだホウオウによってライコウ、スイクンと共に蘇生した。その因果から、エンテイには「塔を焼いた炎」の力が宿っている。
ゲームでのエンテイ[編集]
『金・銀』で初登場した。『金・銀・クリスタル』ではエンジュシティのやけたとうからスイクン、ライコウと共に逃亡し、各地の草むらを走り回る。特に『クリスタル』ではイベントに出現するとき特殊な処理を行いフィールド上でもエンテイであると分かるように描かれる。
『ファイアレッド・リーフグリーン』では最初にフシギダネを選択していた場合、ネットワークマシン完成後にカントー地方の道路を走り回る。
いずれのバージョンでも、通常の野生ポケモンと同じ草むらで出現するものの遭遇する確率は非常に低く、出現してもすぐに(1ターンの場合が多い)逃げ出す。また、「くろいまなざし」などで逃げられなくしても、「ほえる」で強制的に戦闘を終了させてしまうことがあるため捕獲は困難である。
『ポケモンコロシアム』ではダークポケモンとして登場し、シャドー幹部の一人、ダキムが使用する。ダキムのポケモンはエンテイを除き、味方にもダメージを与える「じしん」を使用するため、エンテイもダメージを受けて倒れることがある。伝説ポケモンでありながら、スナッチする前に味方の地震で一撃死してしまうというありえない耐久力を発揮し、後に一部で唯一神と崇められるようになる。
『ポケモンレンジャー』では、封印されたポケモンとして登場する。石像に封印されているが、ゴーゴー団の策に嵌められた主人公によって封印を解かれる。フィオレ地方全土を焼き尽くすほどの炎を操る力を持ち、その力をゴーゴー団のボス・ラゴウの野望に利用される。
全体的に高い能力を持ち、「HP」「こうげき」が特に高いが、炎タイプの物理攻撃はそれほど威力が高くない「ほのおのキバ」のみなので注意が必要である。そのため、「ストーンエッジ」「アイアンテール」などの物理攻撃を中心に覚えさせる場合でも、「ほのおのキバ」ではなく「だいもんじ」を覚えさせるケースがある。なお、『ルビー・サファイア』からは新たに「とくこう」「とくぼう」を同時に上昇させる「めいそう」を覚える。
『大乱闘スマッシュブラザーズDX』と『大乱闘スマッシュブラザーズX』ではモンスターボールから登場するポケモンの中で出現率の低い伝説のポケモンの1体。「ほのおのうず」で攻撃する。
アニメでのエンテイ[編集]
無印259話「エンテイとおんせんのなかまたち!」に登場。ロケット団との戦闘中のサトシ達の前に姿を現し、「かえんほうしゃ」の一撃でロケット団を吹っ飛ばした。サトシ達と同行していたゲストキャラのナオヤがムウマを使ってゲットを試みるも、全く攻撃が通じず「ほえる」の一撃で強制的にムウマをボールに戻し、その場を立ち去った。
この他、ミナキが登場する話でも回想シーンで登場し、OPにも幾つか登場している。
ポケモンカードでのエンテイ[編集]
映画公開に合わせて発売されたプレミアムファイル2にピチュー、リザードンらと共に収録された。このカードはイラスト部のみがホログラム加工された通常のホログラムカードと異なり、カードの表面全体がホログラム加工されている。
プレミアムファイル3にもライコウ、スイクンらと共に収録されており、拡張パックでの登場はポケモンカードneo第3弾『めざめる伝説』が最初である。ポケモンカードADVではポケモンex、色違いのポケモンであるポケモン☆(スター)としても登場している。
映画でのエンテイ[編集]
2000年公開の『劇場版ポケットモンスター 結晶塔の帝王 ENTEI』で登場した。ミーの望むままに行動し、「母親が欲しい」という願いを叶えるためにサトシの母親、ハナコを結晶塔に連れ去る。このエンテイはアンノーンの力とミーの心によって生み出された幻の存在である。そのせいか使う技は炎タイプではなくエスパータイプだった。声の出演は特別ゲストの竹中直人。