エモ
エモ(Emo)は、音楽の形態の一種である。精神的・音楽的にハードコアにルーツを持つことから、エモーショナル・ハードコア(エモコア)、ポスト・ハードコアと呼ばれることもある。
経緯[編集]
Minor threat、Fugazi、Dag nasty、Jaw box等のワシントンD.C.周辺~ディスコード・レーベルを中心とした80年代のUSハードコアが源流となってDIYな活動、オルタナティブな音楽性に影響されたバンド達が90年代半ば頃からエモと呼ばれ始めた。
日本では、eastern youthやbloodthirsty butchersなどが以前よりそう呼ばれてきたが、近年はもっぱら2000年代以降に勢力を伸ばしてきたギターロックバンドを一括りにしようとして呼称している傾向がある。そのため、音楽性は多様的で必ずしも上記の定義に当てはまらず、定義も曖昧である。また、自ら「エモ」を名乗るバンドは極めて少ない。
一説では、Fugaziがライブの際、オーディエンスが「お前ら、エモだぜ!エモコアだぜ!」という声援があり、これがエモコアの語源とも言われているが、すでにエモーショナルは誕生しており、その前後は定かではない。
いうなれば、FUGAZIのイアンマッケイはそれ以前にEMBRACEで活動していたときのライブのMCで"EMOCORE is STUPID"と言い放ち、彼自身はエモコアというネーミングについては愚であると思っている。
音楽の特徴[編集]
疾走感溢れる演奏に、哀愁のあるメロディと情緒的なボーカルを乗せるといったスタイルを特徴とする。 なお、エモーショナルで絶叫するようなボーカルパートを持つエモバンドは、エモの一種であるスクリーモにカテゴライズされる場合が多い。
エモに分類される主なバンドの一覧[編集]
海外の主なバンド[編集]
- At The Drive-In (アット・ザ・ドライヴイン)
- The Appleseed Cast (アップルシード・キャスト)
- Braid
- Burning Airlines (バーニング・エアラインズ)
- Cap'N Jazz
- The Get Up Kids (ゲット・アップ・キッズ)
- Hot Water Music (ホット・ウォーター・ミュージック )
- Jawbox
- Jawbreaker
- Jimmy Eat World (ジミー・イート・ワールド)
- Lifetime
- Mineral
- The Promise Ring (プロミス・リング)
- Sense Field (センス・フィールド)
- Sunny Day Real Estate (サニー・デイ・リアル・エステイト)
- Texas is the Reason
日本の主なバンド[編集]
スクリーモに分類される主なバンドのリストは、スクリーモの項へ。
参考文献[編集]
- ラウド・ロック・CDガイド DISC GEAR 2000
- ヤングギター 2003年10月号増刊 Guitar Breakers Vol.2
- ディスク・ガイド・シリーズ #026 EMO