筋力トレーニング
筋力トレーニングとは、ある骨格筋の能力の維持向上あるいは肥大を目的としたトレーニング。目的の骨格筋に対して抵抗(resistance)をかけることから、レジスタンストレーニングという呼び名もある。 自重すなわち自分自身の体重を利用する、フリーウエイトと呼ばれる錘を利用するなど様々な方法トレーニング方法がある。
基本骨格筋に日常生活以上の負荷をかけることで骨格筋を消耗させ、その後の超回復によって筋繊維が太くなることを利用するものである。そのため、効果的な筋力トレーニングには運動後の十分な休息とたんぱく質をはじめとする栄養素の摂取が不可欠である。
トレーニング方法の分類
負荷による分類を以下に示す。
- 自重(自分自身の体重)あるいは錘を利用するトレーニング。
- 自重を利用する
- 腕立て伏せやスクワット、腹筋運動など。
- フリーウエイト
- マシントレーニング
- 錘を負荷とするトレーニング用のマシンを利用する。一つのマシンでできるトレーニング方法は限られるが、フリーウェイトに比べ簡単かつ安全である。
- 空気圧
- トレーニングマシンの中には、空気圧を負荷とするものもある。
- ラバー
- ラバーすなわちゴムのチューブやバンドを使用する。
- アクアエクササイズ
- プールなどで水の抵抗を負荷として行う。
これらのほかに加圧トレーニングという、腕や脚に加圧ベルトを巻いて軽い負荷を用いるトレーニング方法がある。 また、電気的筋肉刺激(EMS)を使い骨格筋を発達させる方法が宣伝されているが、現在のところ効果は確認されていない。
近代スポーツにおける筋力トレーニングの重要性
近代スポーツにおいて筋力トレーニングは不可欠であり、筋力トレーニングによって培ったパワーが無ければ、競技会で好成績を収める事は不可能と言える。 トップクラスのスポーツ選手が筋力を求めている証拠として、最近のスポーツ界における筋肉増強剤によるドーピングの蔓延がある。
日本スポーツ界における筋力トレーニング
日本スポーツ界では『柔よく剛を制す』の言葉に表れているように、テクニックを重視しパワーを軽視する傾向が見られた。 そのため最近まで、「日本人の筋肉アレルギー」と揶揄されるように、筋力トレーニングを導入する事に抵抗を感じるスポーツの指導者が多かった。
筋力トレーニングによって起きる弊害とされてきた誤解には
- 身体が硬くなる
- スピードが落ちる
- 見せかけだけの身体になる
- 疾病に対する抵抗力が下がる
- 筋力トレーニングで得たパワーは、実際の競技では役に立たない
などがあり、こうした情報による指導者の筋力トレーニングへの無理解が、結果として各種競技の国際大会における日本人選手の低迷を招いてしまった。
だが、近年は指導者の世代交代が進んだ事により、筋力トレーニングが本格的に導入されるようになっている。
海外のスポーツ選手のなかには、練習内容の半分以上を筋力トレーニングが占める者も珍しくなく、日本人スポーツ選手も科学的な筋力トレーニングを導入する傾向にある。
スポーツ以外における筋力トレーニング
海外、特にアメリカなどでは日本と違って、筋骨隆々な逞しい男性が女性に好まれる傾向があると考える男性がおおい。そのため、海外では年頃の男性の多くが、スポーツの為だけでなく、意中の女性の興味を惹く為や、自分を磨く為にトレーニングに打ち込む光景が見られる。