ライトノベル

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ライトノベル和製英語: Light Novel)とは小説のカテゴリの一つ。定義は人により多様で論争がある。詳しくは「#ライトノベルの定義論争」の節を参照。略語としてはラノベライノベ

概要[編集]

近年は作品と読者年齢層の多様化が見られる。また作家の乙一小野不由美桜庭一樹などライトノベルと一般向け小説を両方出版する作家の増加、ライトノベル出身で直木賞など権威ある賞を受賞する作家の出現によって今までの概念から大きく広がりを見せている。

ジャンルとしては、恋愛SFファンタジーミステリーホラーと様々なものを含む。テレビゲームアニメなどを原作にしたノベライズ作品が多く発行され、最近ではアニメ化漫画化などメディアミックスが盛んである。

形態としては安価な文庫での出版が多いが、近年では読者層の変化や嗜好の細分化などから、より少ない発行部数でも採算の取りやすい新書ノベルス)やハードカバーなどでの発売も増えている。

市場規模は約300億円(2007年現在)[1]

ライトノベルの語源[編集]

「ライトノベル」の語源には諸説あるが、パソコン通信ニフティサーブの「SFファンタジー・フォーラム」で、それまでのSFやファンタジーから独立した会議室を、一般の参加者が「ライトノベル」と名付けたことが始まりであるとする説は特に有名である。

従来、これらのジャンルに対して出版社がつけていた名称としては「ジュヴナイル」「ヤングアダルト」または「ジュニア小説」などがある。しかし、「ジュヴナイル」は小学生向けの教育的かつ健全な物語というイメージがあり、欧米の図書館界隈が由来の「ヤングアダルト」は日本では「ヤングのアダルト小説」とも解釈されて異なった印象を与えがちなことから、これらとは違う、気軽に扱うことの出来る名称として作られた。現在では、新聞や各種メディアなどでも、「ジュヴナイルノベル」や「ヤングアダルト小説」ではなく「ライトノベル」と呼ばれるようになり、一般的に定着している。

発祥当時から「ライトノベル」という呼称は賛否両論だった。和製英語なので国際的には通用しないこと、英語として直訳すると「軽い小説」と訳されることもあり、読者がどのように受け入れているのかを考慮することなく「ライトノベル」と呼ばれることを敬遠する出版社や作家などは、いまだに多い。また、図書館学の分野においては国際的な学術用語として「ヤングアダルト」が採用されていることを理由に、公立図書館では、日本では一般的に定着していない「ヤングアダルト」を呼称とするケースが多い。

なお、ライトノベルズと呼ぶ場合もあるが、これは呼称であり和製英語なので、複数形にするのは間違い。

ライトノベルの定義論争[編集]

ライトノベルとその他の小説の境界は曖昧であり、そもそもはっきりとした定義を持たないことから、「ライトノベルの定義」についてさまざまな議論が行われている。

  • アニメ調のイラストを多用していればライトノベル
  • キャラクターを中心として作られていればライトノベル
  • 青少年(あるいは中高生)を読者層に想定して執筆されていればライトノベル
  • ライトノベルを発行しているレーベルから出ていればライトノベル
  • 作家がライトノベルを書いてればライトノベル

など、様々な定義が作られたが、いずれも一長一短があり、循環的な定義もあるので、どの定義も結論とはなっていない。

極論では『源氏物語』もライトノベルとする議論もある。これらの混乱は、読者の大部分が個々の作品や作家のファンでしかなく、ジャンルとしての「ライトノベル」に関心を寄せているわけではないということにも由来する。作家側としても発行レーベルや対象読者層等、ライトノベルと一般小説を必ずしも区別して執筆しないため、ますます定義が困難となってくる。

現状では「ライトノベル系レーベルから発売されている、アニメや漫画調のイラストを利用している作品群」ということで、完全ではないにしろおおむね区別できる。ただし、小野不由美や乙一の作品のようにアニメ調のイラストを排除して一般レーベルからも発行されるケース(#ライトノベル作家の一般文芸への越境)が頻繁にみられることを付記せざるをえない。また、西尾維新清涼院流水の作品など、元々別のジャンルだと思われていたものが、後からライトノベルに含まれることもある。

大塚英志は、著書『キャラクター小説の作り方』(2003年)において、ライトノベルを「キャラクター小説」として「私小説」と対置している。また、マンガやアニメの中に展開されるような虚構の世界を写生する小説として、現実の(ような)世界を写生する「自然主義文学」とも対置している。

10代を主なターゲットとしている文学ジャンルには他にも児童文学があるが、ライトノベルと異なるのは、健全な世界観のもとに構築される作品が多い点や、読み手の対象年齢を考慮した上での教育的な性格が強い点である。

挿絵・イラスト[編集]

ライトノベルにとっては、挿絵によるイメージと挿絵に対する読者層からの評価は、他の小説以上に重要な意味を持つ。これは、ライトノベルがメディアミックスとの関連が深い業界で、挿絵に対する評価もメディアミックスによる作品の拡大の成否に直結するためである。

その為、挿絵については一般の文庫の挿絵画家ではなく、多くの作品で若年層に馴染みやすい絵柄の漫画家アニメーターの他、テレビゲームアダルトゲームの各業界の人気デザイナーが挿絵を担当している。また有名同人サークルの作家が挿絵を手掛ける例もある。

メディアミックスの手法でアニメ化などが行われる場合には、基本的には挿絵担当者の絵柄でそのままアニメにされるため、挿絵の人気度もメディアミックスの可否に直結してくる。その為、ライトノベル作品の総合的な成否には、他の小説とは比較にならないほど挿絵に掛かるウェイトが大きく、挿絵の高評価で販売部数を大きく伸ばしたと作者が認めている作品も少なくない。挿絵担当者のヒットメーカーとしてはいとうのいぢなどが知られている。

また、アダルトゲーム業界には、ライトノベルの挿絵に起用された事をきっかけにして、非アダルトジャンルのイラストなどへ仕事を拡大してゆく者もおり、特にフリーランスの人気原画担当者などの一つの収入源になっている。

最近では写真が表紙のライトノベルや、美術的なイラストが起用されたライトノベルも存在している。

ライトノベルの様式を取る成人向け小説[編集]

アダルトゲームなどを原作にし、性描写を扱った成人向け小説や、美男子同士の性愛を描いたボーイズラブ小説なども盛んに発売されている。さらにそれらの中で近年、男性向けのオリジナル成人向け小説が盛り上がっており、決して小さくない市場を形成している。ただし、このジャンル自体の起源については昭和末期以降に富士見美少女文庫によりアダルトアニメの『くりいむレモン』シリーズなどのノベライズが行われた事にまで遡ることができ、決して目新しいものとは言えない。

成人向け書籍大手のフランス書院2003年5月に美少女文庫というレーベルを新たに創刊して再参入。さらにマドンナ社が同社の官能小説レーベルであるマドンナメイト文庫から白を基調とした装丁でアニメ調のイラストを起用した作品を発売した後、本格的に独立したレーベル二見ブルーベリーシリーズを刊行開始。さらには以前から新書の形で発行してきたキルタイムコミュニケーションが、従来の新書版の二次元ドリームノベルズから派生した二次元ドリーム文庫を立ち上げるなど盛んに動きがある。

これらにより発行される文庫の男性向けオリジナル成人向け小説のうち、半数近くが、ライトノベルの様式を踏襲したものになるなど広がりを見せている。ただし、ライトノベルレーベルと比較すると取り扱う書店が少なく、販売部数も少ない。そのためヒット作に恵まれにくく、文庫オリジナル作品はアダルトゲームとの競合があるのでアダルトアニメなどのメディアミックス効果への期待はほとんどできないなど、レーベル経営に際しての課題は非常に多い。結局はヒット作不足や作家不足のためレーベル活動そのものが短命に終わったり、アダルトゲームとのメディアミックス作品に限定するなど規模を縮小するレーベルか少なくない。

ただし、通常はこれらをライトノベルに含めずジュブナイルポルノなどと呼び、別ジャンルとされることが多い。また、ライトノベルの作家がこれらのレーベルで執筆する際はペンネームを変えているケースもある。

近年の動向[編集]

角川グループホールディングスと新規参入出版社[編集]

現在、ライトノベルの販売の上位を占める少年向けレーベルとしては、

等が挙げられる。この中でも、角川グループホールディングス(旧・角川ホールディングス)傘下の出版社から発行されている電撃文庫富士見ファンタジア文庫角川スニーカー文庫はライトノベル御三家レーベルと呼ばれ、ライトノベル市場およびライトノベル関連のメディアミックス市場を寡占的に制する状況が長く続いている。

1992年、経営上の対立から角川書店の当時の社長角川春樹の弟である角川歴彦らを中心としたメンバーが角川書店を退社してメディアワークスを設立。角川スニーカー文庫から水野良深沢美潮中村うさぎ等の人気作家を引き連れて電撃文庫を創刊。主婦の友社と提携し販売を行なっていたが、春樹は1993年8月29日コカイン密輸事件で逮捕される。これによって歴彦は角川書店側に請われて角川書店の社長も兼務することになり、その後メディアワークスも主婦の友社との提携を解消して角川ホールディングス傘下となる。

富士見ファンタジア文庫を持つ富士見書房は、角川書店の子会社として設立された経緯から角川書店との関係が深く、元々は国文学主体の出版社であった角川書店が出版しない書籍を富士見書房の名前で発売するという形態をとり続けた。その後角川書店に合併されてからは角川書店富士見事業部となり、「書房」とは名乗っているものの角川書店の一部門であった。現在は再び角川グループホールディングス傘下の独立会社となっている。

1999年頃、経営を悪化させた当時の株式会社アスキーは、『週刊ファミ通』やファミ通文庫などのエンターテイメント系事業を完全子会社であるエンターブレインに分離。その後、グループの持ち株会社であるメディアリーヴスは、ユニゾンキャピタル傘下を経て、2002年、株式の公開買い付けによって角川ホールディングスの傘下に入った。

このような複雑な経緯により、角川グループホールディングス系は、少年向けライトノベルレーベルだけでも、

の5つを傘下に収め、市場の8割[2]という圧倒的なシェアを誇り、現在もそれぞれのブランドを存続させる中で個々の特色と方向性を打ち出すと共に、2007年には上記5レーベルで読者投票により大賞を決める「ライトノベルアワード」を開催している。

そのようなライトノベルの角川グループホールディングスの独占状態の中に、一般全国新聞への記事の掲載などにより注目されたためか、2000年代中盤から竹書房小学館などの再参入以外に、ホビージャパンソフトバンククリエイティブなどが独自レーベルで新規参入している。その他にも、様々な自費出版系の出版社などもライトノベルのレーベルを出版している。しかし、一部の自費出版系の出版社が詐欺的ともいえる商法を扱っていることから批判を集めている。

他にもライトノベルのレーベル創設を画策するも、人気作家の確保や採算性への疑問などから、結局は断念している出版社やマルチメディア系企業も少なくない。

ライトノベル作家の一般文芸への越境[編集]

昔から赤川次郎桐野夏生など、ライトノベルとのかかわりが深い作家は存在していたが、近年はライトノベルから一般文芸へと越境する傾向が強まってきている。中には『十二国記』や『氷菓』、『EDGE』、『おいしいコーヒーのいれ方』など、当初はライトノベルレーベルから刊行されたものを一般文芸として売り出しているものもある。

最近ではライトノベルを読まない層にもライトノベルへの関心は広まっており、全国新聞や雑誌でもライトノベルの書評や特集が掲載されることもある。

半分の月がのぼる空」や「失踪HOLIDAY」などのように、最近ではライトノベルの実写ドラマ、映画化も目立つようになり、一般層とライトノベルとの距離は縮まっている。

ライトノベルレーベルも一般層向けの戦略に力を入れ始めており、各レーベルはアニメ的イラストを入れないハードカバー作品(メディアワークス)や「イラストのないライトノベル」(メディアワークス、ソフトバンククリエイティブ)などの発売を行っている。角川スニーカー文庫や富士見ミステリー文庫は宮部みゆきの『ブレイブストーリー』のライトノベル化など、一般文芸で活躍する有名作家の引き抜きなどを行っている。

(単行本形式でのライトノベルの発表は現在かなりの頻度で行われている。単行本での発表は特に角川系列の会社や講談社が精力的である。 角川系列のメディアワークス、角川書店は単行本発表の中心を担っている。2007年6月からは富士見書房がペーパーバックでのレーベルを開始した。ファミ通文庫を擁するエンターブレインは比較的、一般文芸戦略には積極的ではないが、2007年6月に芥川賞受賞作家である長嶋有の短編集『エロマンガ島の三人』をハードカバーで発売した。 講談社発売のものでは、「講談社BOX」・「ミステリーランド」の二つの単行本レーベルがライトノベルとしての側面を持つ。「講談社BOX」には西尾維新奈須きのこの作品が存在している。「ミステリーランド」には上遠野浩平小野不由美の作品が存在している。)

一方、新潮社角川書店など、大手出版社でも越境作家の作品に力をいれているところもある。新潮社は「ヤングアダルト」作品と題し、人気漫画家のイラストを表紙にした作品の発売や、『図書館内乱』の表紙でのメディアワークスとのコラボレーション(新潮社から出版された同作者の『レインツリーの国』がメディアワークスから発売された『図書館内乱』の表紙に登場している)を行っており、ライトノベル読者からの関心を寄せつつある。 角川書店は積極的にライトノベル作家の越境作品を発売している。また、一般文芸誌野性時代にも、桜庭一樹有川浩などのライトノベル作家の作品を数多く載せている。

村山由佳直木賞乙一本格ミステリ大賞桜庭一樹日本推理作家協会賞佐藤友哉三島由紀夫賞などのように、ライトノベル出身でありながら、メジャーな賞を受賞する者も増え、今後は一般層もライトノベルを気軽に買う時代がやってくるのではないか、また、ライトノベル出身の作家たちが大衆文芸の市場をも広く支える時代が来るのではないかといわれている。

ライトノベルの販売戦略と課題[編集]

現在のライトノベルはアニメ・ゲーム業界とはメディアミックスを通じて、事実上不可分と言えるほどに密接な関係を構築している。挿絵やコミカライズなどを多くは漫画家が担当しているため、漫画業界との関係は更に深い。

そのため、ライトノベルにしてもメディアミックス展開を販売戦略の主軸に据えており、長期の人気シリーズになっている作品についてはそのほとんどがコミカライズ及びタイアップによりアニメ化やゲーム化をされている。この傾向は特に角川系ライトノベルレーベルの作品において顕著である。ゲーム化される作品も少なくない。例として90年代に大ヒットした富士見書房の『スレイヤーズ』などがある。人気アニメやゲームがノベライズ化され、ライトノベルのレーベルより出版される逆パターンのケースも多い。現在のライトノベルにおいては、メディアミックスが可能な作品である事が、販売部数増加のためには必要不可欠な要素ともみなされているため、内容や文章が優れている作品であっても、メディアミックス展開に不向きなものは、部数を伸ばせずに短期シリーズで終わる作品も少なくない。

出版社の多くはメディアミックスを重視する販売戦略の一環として、大手チェーンのアニメショップや漫画専門店などを重視しており、これらへの重点的な配本や販売キャンペーンを行っている。ライトノベルの主な購買層が漫画・アニメ世代であり、この種の店舗の主たる利用者とほぼ一致するため、極めて大きな効果を上げている。一部のアニメショップや漫画専門店の大手チェーンでは従来の書籍卸業者をほとんど利用せず(利用している場合でも一次卸から直接に大量の入荷が得られる所もある)、事実上、メーカーと販売店が直接に取引しているとも言える。そのため、中間マージンの抑制が可能で、利益率を重視してこれらに新規発売時の配本を集中させることも可能である。

その一方で、角川系ライトノベルレーベルなどの人気作品においては、電撃文庫『ブギーポップ』シリーズがブームとなった頃から、従来型の書籍流通の末端にある一般書店では、新刊本を発注しても初版の配本が無かったりごく少量の入荷しかなく、重版されてようやく入荷するなどという状況を慢性的に引き起こしており、角川スニーカー文庫の『涼宮ハルヒ』シリーズなどのヒット作でも同様の問題を繰り返している。

このような事態に、版元側も対応策を見せている。メディアワークスは、売上げの多い書店・チェーン店を重点的に配本する販売店として指定し(「電撃組」と呼ばれる)、ある作家の前作の売り上げ数を次作の初回配本数とする、というシステムを構築している。角川書店(スニーカー文庫・ルビー文庫・ビーンズ文庫)では、優先的に追加部数を受注する特別な注文書を重要書店に送付している。

だが、こういった策の恩恵を受けられるのはある程度の規模を持つ中堅以上の書店チェーンにほぼ限られ、そのほかの書店の不満は依然として非常に根強い。現在でも人気作品で同様の状況が繰り返されている事から、商品の即時性と回転性が通常より高く要求される構内やスーパーマーケット内の小規模書店などを中心に、レーベル不問でライトノベルというジャンル自体の取り扱いが減少する、あるいは無くなるという事態を引き起こしている。

また、角川スニーカー文庫と富士見ファンタジア文庫の営業を担当する角川書店の営業部門の一般書店担当者には、ライトノベルに関するの知識が乏しい者も少なくない(これが一般書店へのライトノベルの初回配本の少なさの原因という見方もある)。これが一般書店のライトノベルへの関心の低さを招く一因になっているという指摘も、特に書店関係者から上がっている。ただし、角川書店の営業担当者の重要な仕事は高額の企画商品の販促業務であるといわれており(これは他の大規模出版社にも総じて当てはまる)、ライトノベルに限らず一般の書籍のケアまではなかなか手が回らない、加えて文庫の配本数は出版取次会社が決めることが多い、という事情は考慮されるべきである。

ライトノベルのレーベルにもよるが、この様に、販売戦略については多かれ少なかれ改善の余地がある。

日本国外の動向[編集]

韓国[編集]

韓国では主にコアムナノバイオ(大元C.I.)や鶴山文化社ソウル文化社が日本で人気が出たタイトルを軒並み翻訳しており、一部の大型書店であれば簡単に手に入れることができる。刊行ペースもかなり早く、日本国外では最も日本産ライトノベルを受容している国といえるだろう。また、韓国でも「ライトノベル」という言葉を使っているがあまり一般的には浸透していない。

コアムナノバイオ(大元C.I.)
  • NT Novels - 角川スニーカー文庫・富士見ミステリー文庫・電撃文庫・スーパーダッシュ文庫・MF文庫J
  • ISSUE NOVELS - 角川スニーカー文庫・角川ビーンズ文庫・講談社X文庫ホワイトハート・C★NOVELS
ソウル文化社
  • Wink Novels - コバルト文庫・角川ビーンズ文庫
鶴山文化社
  • Extreme Novel - 角川スニーカー文庫・電撃文庫・富士見ミステリー文庫・ファミ通文庫・EXノベルズ
  • May Queen Novel - 角川ビーンズ文庫・コバルト文庫

香港・台湾[編集]

香港台湾では角川書店の現地法人・台湾国際角川書店がスニーカー文庫や電撃文庫の一部作品を繁体字中文に翻訳して発売している[3]2007年には青文出版集団が集英社と独占契約を締結し「菁英文庫」(Elite Novels)のレーベル名でスーパーダッシュ文庫・コバルト文庫のタイトルを刊行[4]しているのを始め、日本では後発参入であるGA文庫やHJ文庫もそれぞれ現地の出版社と独占契約を締結している。太字は独占契約。

青文出版集団
  • 菁英文庫(Elite Novels) - スーパーダッシュ文庫・コバルト文庫
  • CW Novels - ファミ通文庫・ジャンプ j-Books・EXノベルズ
尖端出版
  • 浮文字 - 電撃文庫・富士見ミステリー文庫・ファミ通文庫・MF文庫J・GA文庫・講談社ノベルス・講談社BOX・ハヤカワ文庫JA
台湾国際角川書店
  • Fantastic Novels - 角川スニーカー文庫・富士見ファンタジア文庫・富士見ミステリー文庫・電撃文庫・ファミ通文庫
  • Midori Novels - 電撃文庫・ファミ通文庫
  • Ruby Series - 角川ルビー文庫・角川ビーンズ文庫
  • BLOOM Series Novels
東立出版社
  • 東立軽小説 - 電撃文庫・MF文庫J・HJ文庫・ジャンプ j-Books
銘顕文化事業
  • 銘顕文化日系小説 - MF文庫J

北アメリカ[編集]

アメリカでは2004年TOKYOPOPが「スレイヤーズ」を刊行して以降、VIZ Mediaが「灼眼のシャナ」を刊行するなど紹介されたタイトルは少数で、漫画作品に比べると翻訳出版は進んでいなかったがセブンシーズ・エンターテインメントがメディアワークス他からライセンス供与を受け2007年より「lightnovel」レーベルを新設し「しにがみのバラッド。」や「ヴぁんぷ!」「かのこん」などを刊行[5]。韓国・台湾に続き講談社『ファウスト』の創刊も決定している。

TOKYOPOP
  • TOKYOPOP Novels - 角川スニーカー文庫・富士見ファンタジア文庫・富士見ミステリー文庫・電撃文庫・ハヤカワ文庫JA
Seven Seas Entertainment
  • lightnovel - 電撃文庫・MF文庫J

ヨーロッパ[編集]

ヨーロッパではTOKYOPOPがドイツで主に角川グループ系やコバルト文庫の作品を翻訳出版している[6]

TOKYOPOP
  • TOKYOPOP Romane - 角川スニーカー文庫・角川ルビー文庫・電撃文庫・ファミ通文庫・コバルト文庫

ロシア[編集]

ロシアでは日本における略称「ラノベ」がそのまま単語として定着しつつある。表記は「ранобэ」で、元の略語が英語の「light novel」の省略形であることを考えると「ланове」の方がより正確だと思われるが、既に「кавасаки」(カワサキ。カニ籠漁船の意味。造船メーカー・川崎重工業が由来)と同様に日本からの外来語としてローマ字表記「ranobe」の転写である「ранобэ」が主流になってしまっているらしい[7]

ライトノベル雑誌[編集]

ガイドブック[編集]

脚注[編集]

  1. 月刊「創」2007年6月号 ライトノベルを取り巻く新たな動き
  2. 全国書店新聞・2007年3月21日付
  3. Walkers Net・輕小說
  4. CHiNGWiN Novel
  5. gomanga.com「SEVEN SEAS ENTERTAINMENT LAUNCHES NEW "LIGHT NOVEL" IMPRINT」
  6. TOKYOPOP - 「Romane」参照。
  7. Словарь Аниме-Терминологии(アニメ用語事典)の「ранобэ」を参照。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

es:Novela ligera it:Light novel ko:라이트 노벨 pt:Light novel ru:Ранобэ sv:Light Novel zh:輕小說