香川県警察
香川県警察(かがわけんけいさつ)は、香川県公安委員会の管理の下、香川県が設置した警察行政組織。香川県内を管轄区域とし、香川県警と略称する。給与支払者は香川県知事である。四国管区警察局管内。本部所在地は高松市番町四丁目1番10号。
交番・駐在所には一般回線につながっている電話があり、電話帳にも載っている。マスコットキャラクターは「ヨイチ」。那須与一の屋島の戦いでの故事である「扇の的と弓流し」に由来しており、弓矢を引く姿が標準とされている。その矢の先は「さすまた」である。
目次
沿革[編集]
- 2006年(平成18年)9月1日 - 県内全ての押しボタン式信号機における通常時の灯火を、黄色点滅(幹線閃光方式)から青色(常時幹線青方式)へ変更。変更前は歩行者側の信号機が赤になると車両側は青色灯火を省略して直ちに黄色が点滅する、いわゆる「静岡方式」であった。
- 2011年(平成23年)3月18日 - 東日本大震災を受け、広域緊急援助隊58人を宮城県へ派遣。23日に帰県し、29日からは第2陣として大半の隊員が再び宮城県へ派遣され、4月6日に帰県した。
- 2011年(平成23年)3月23日 - 県内全自治体と「暴力団の排除に関する協定」を締結。自治体への情報提供により、不当要求や公共工事などから暴力団関係者を徹底排除することが目的で、全自治体が締結するのは全国では広島県、三重県に次いで3県目である。
尼崎事件親族の再三の相談、香川県警が放置[編集]
兵庫県尼崎市の連続変死事件で、角田美代子らに離散へ追い込まれたとされる高松市の一家について、親族の女性が香川県警へ3回にわたり窮状を訴えていたことがわかった。
他に一家の父親らが少なくとも計4回相談したが、県警は「被害届がないと捜査できない」などとして美代子らに接触しなかった。県警が再三のSOSを見過ごしていた可能性が強まっている。
一家を巡っては、父親の長女・仲島茉莉子(まりこ)さん、兄の谷本隆さん、元妻の母皆吉(みなよし)ノリさんの3人が遺体で見つかり、次女角田瑠衣(るい)被告(27)が殺人容疑などで再逮捕された。
父親のいとこで大阪府在住の女性(71)によると、一家が美代子らに乗り込まれていた2003年9月3日、別の親族から一家のトラブルを聞き、高松東署に「何人もが家に居座り、金を巻き上げている。何とかしてほしい」と電話。対応した署員は既に事情を知っていたとみられ、「父親から被害届がないので動けない」と説明した。
尼崎事件 香川県警対応不十分認める方針(2013年4月)[編集]
兵庫県尼崎市の一連の殺人・死体遺棄事件で、香川県警察本部が、殺害された高松市出身の女性の家族への対応を検証した結果、家族などから36回にわたって通報や相談を受けていたにも関わらず、事件として捜査していなかった。香川県警は対応が不十分だったと認める方針で、検証結果を遺族に説明する。
一連の殺人・死体遺棄事件では、2012年10月、高松市出身の仲島茉莉子さん(当時26)が、尼崎市の住宅の床下から遺体で見つかり、自殺した角田美代子元被告の親族7人が殺人などの罪で起訴されている。元被告らは、平成15年に高松市の仲島さんの実家に居座り、多額の金を脅し取ったほか、家族の間で互いに暴行させるなどしていた。
香川県警察本部が内部で調査チームを作って当時の対応を検証した結果、平成15年から3年余りの間に、仲島さんの家族などから地元の警察署や警察本部への通報や相談は合わせて36回に上っていた。
このうち、平成15年9月には、110番通報を受けた警察官が、仲島さんの父親が耳や腕に殴られたようなけがをしていることに気付いていたほか、翌年の1月には父親が警察署を訪れて被害を訴えたが、事件として捜査するのは難しいとして受け付けなかった。
また、親類が、仲島さんの父親が多額の金を要求されたことなどをたびたび相談していたが、当事者どうしの話し合いや裁判所に相談することを勧めるにとどまっていたほか、近所の人や友人も、暴行を受けているようだなどと伝えていたが、警察は、直接の被害の申し出がないなどとして捜査に乗り出さなかった。
香川県警は「トラブルが起きていることがうかがえるにもかかわらず、警察の中で情報共有がうまくできず、積極的な対応が取れていなかった」として、不十分な対応だったことを認める方針で、近く検証結果を父親に説明したうえで公表する。
本部組織[編集]
- 警務部
- 総務課
- 情報管理課
- 企画課
- 会計課
- 警務課
- 厚生課
- 監察課
- 人事課
警察署[編集]
県内の警察署数は13。警察車両のナンバー地名はすべて「香川」となる。
地域 | 警察署名称 | 所在地 | 管轄区域 | 前身 |
---|---|---|---|---|
東讃 | 東かがわ警察署 | 東かがわ市三本松 | 東かがわ市 | 大内警察署 |
さぬき警察署 | さぬき市志度 | さぬき市 | 志度警察署 | |
高松東警察署 | 木田郡三木町大字平木 | 木田郡三木町、高松市東部 | 三木警察署 | |
小豆警察署 | 小豆郡小豆島町苗羽甲 | 小豆郡小豆島町・土庄町 | 内海警察署 | |
高松北警察署 | 高松市西内町 | 高松市北部 | 高松警察署 | |
高松南警察署 | 高松市多肥上町 | 高松市南部 | ||
西讃 | 坂出警察署 | 坂出市江尻町 | 坂出市、綾歌郡宇多津町 | |
高松西警察署 | 綾歌郡綾川町滝宮 | 綾歌郡綾川町、高松市西部 | 綾南警察署 | |
丸亀警察署 | 丸亀市大手町 | 丸亀市、仲多度郡多度津町 | ||
善通寺警察署 | 善通寺市稲木町 | 善通寺市 | ||
琴平警察署 | 仲多度郡琴平町五条 | 仲多度郡琴平町・まんのう町 | ||
三豊警察署 | 三豊市高瀬町下勝間 | 三豊市 | 高瀬警察署 | |
観音寺警察署 | 観音寺市昭和町 | 観音寺市 |
警察署の再編[編集]
2002年(平成14年)に策定された警察署再編計画では、長尾・多度津・土庄の3署を近隣署と統合して、16署体制から13署体制に再編することとされた。
2005年(平成17年)に発表された警察署の管轄区域の見直し案では、市町合併の進展に合わせて、丸亀・坂出・綾南の3署と、観音寺・高瀬の2署の管轄区域を変更することとされた。
歴代本部長[編集]
氏名 | 在任期間 | 前職 | 後職 |
---|---|---|---|
植松信一 | 2001年1月 - 2003年8月4日 | 内閣官房内閣情報調査室内閣調査官 | 警察庁警備局警備企画課長 |
岩瀬充明 | 2003年8月5日 - 2004年8月19日 | 防衛庁情報本部電波部長 | 警察庁長官官房総務課長 |
沖田芳樹 | 2004年8月20日 - 2006年8月7日 | 警察庁長官官房国家公安委員会会務官 | 警察庁長官官房付 |
山田尚義 | 2006年8月8日 - 2008年8月27日 | 経済産業省中小企業庁経営支援課長 | 警察庁長官官房付 |
永井達也 | 2008年8月28日 - 2009年8月9日 | 警察庁刑事局組織犯罪対策部犯罪収益移転防止管理官 | 警察庁警備局外事情報部付 |
小島隆雄 | 2009年8月10日 - 2011年10月27日 | 内閣府政策統括官(共生社会政策担当)付参事官 | 警察庁長官官房給与厚生課長 |
藤本隆史 | 2011年10月28日 - | 警察庁生活安全局少年課長 |