スペクター (暴走族)
「スペクター」(SPECTER)は日本の暴走族。漢字で「寿辺苦絶悪」とも書く。シンボルマークは「ドクロ」でステッカーや旗に描かれている。
概要[編集]
1970年に東京都町田市で、国士舘高校の不良少年が中心となって結成された。東京浅草を本拠地とし、千葉、神奈川、埼玉、栃木、茨城など関東一円に支部があったが、3代目総長の時代にはさらに膨れ上がり全国各地に勢力を広げる超巨大チームとなった。単独の暴走族としては日本最大の規模を誇り、かつ世間を騒がす大事件を数々起こすなどの多くの逸話のため、日本暴走族史上最大最強の暴走族とも称される。
1971年(昭和46年)には川崎市を本拠地とした「アーリー・キャッツ」、調布市を本拠地とした「ルート20」と共に「CRS連合」を立ち上げる。「CRS連合」も暴走族の連合体としては関東最大の規模を誇り、「全国制覇」を合言葉に各地に進出した。これに対抗するために、他の暴走族も打倒CRSを掲げ次々と連合体を結成。暴走族の勢力争いは激化していくこととなる。
なお、国士舘出身者が創立者ということもあり、チームロゴに「愛國」と入れるなど右翼的な要素も強かった。
打越スペクター[編集]
「打越スペクター」は、八王子市打越町に存在したスペクターの支部である。打越スペクターのOBがマフィア化(いわゆる半グレ)し、常習的に詐欺などの犯罪行為を行っていることから、警視庁から2014年3月に「準暴力団」と認定された。
2010年6月には、対立関係にあった暴走族の元リーダーを八王子市内の駐車場に呼び出し、同席した山口組組員を集団で金属バットで殴打。その後車で拉致して約20時間監禁したとして打越スペクターOBが逮捕されている。
2010年の10-11月頃には打越スペクターOBの振り込め詐欺グループが、仲間割れにより男性(当時24)を殺害し、遺体を埼玉県本庄市内の霊園に埋めた。さらには殺害した男性の恋人から、身代金を装い2000万円を騙し取っている。その後も男性と連絡が取れないのを不審に思った女性が2011年1月に警察に相談。捜査一課の調べで事件が発覚した。
2008年3月に西新宿で起きた関東連合の金剛弘(金村剛弘)が金属バットで撲殺された事件にも関与が疑われている[1]。関東連合の柴田大輔も「コイツ(打越スペクターOB)が西新宿撲殺事件の真相を知ってる」とブログで語っている[2]。