長野県北部地震 (平成23年)
長野県北部地震(ながのけんほくぶじしん)とは、平成23年(2011年)3月12日(土曜日)に、日本の長野県と新潟県の境の近くで発生した大地震である。
長野県下水内郡栄村は、震度6強の猛烈な揺れに襲われ、特に顕著な被害を受けたため、この地震による災害は「栄村大震災」とも呼ばれている[1]。
地震について
平成23年3月12日の丑三つ時(午前4時ごろ)、突如、長野県栄村を、M(マグニチュード)6.7の大地震が直撃[2]。震度は6強。震源の深さは8 kmと極めて浅い[3]。 震央の位置は、長野県と新潟県の県境に非常に近い[4]。
北西−南東方向に張力軸を持つ、逆断層型の地震である[5]。
この地震は、前日の3月11日に起きた東北地方太平洋沖地震の直後に発生したため、M9.0の巨大地震による誘発地震であるという指摘がある。
長野県で震度6以上の揺れが記録されたのは、3年前の新潟県中越沖地震以来、初めてである[6]。
気象庁によると、震央付近の新潟県や長野県の一部では、震度7の超猛烈な揺れに見舞われたと推定される[7]が、これは震度計による判定ではないため、各市町村の最大震度としては反映されていない。
地震の規模を表すマグニチュードは、当初速報値でM6.6と発表された[8]が、後にM6.7に修正された[9]。
また、震央地名についても、当初は新潟県中越地方とされていた[10]が、後に長野県北部に訂正された[11]。
各地の震度
震度6弱以上を観測した観測点は以下の通り[12]。
震度6強
長野県(栄村北信)
震度6弱
新潟県(十日町市上山・十日町市松之山・十日町市松代・津南町下船渡)
*長野県栄村北信では、震度7(計測震度6.5以上)に近い、計測震度6.4の猛烈な揺れが記録されている[13]。
余震
この地震は、余震活動も比較的活発で、本震が起きた3月12日だけで、最大震度6弱の余震が2回も発生した[14]。
本震発生から7年後の2018年にも、震度5強の余震が発生している[15]ほか、長野県北部のみならず新潟県中越地方でも震度5程度の余震が発生している[16]。
被害
地震によって、3人が死亡し[17]、46人が重軽傷を負った。また、1,000棟以上の建物が全半壊した。
各地で土砂崩れや雪崩、落石などが発生し、鉄道の運転見合わせや、道路の通行止め等が相次いだ。