兵務連絡機関

兵務連絡機関（へいむれんらくきかん）は、1937年春頃、陸軍省兵務局が東京・牛込若松町に設置した防諜専門の秘密機関。牛込機関。

設置の経緯

満州事変以後、国際的な孤立により在外公館における駐在武官の情報収集活動が制約されるようになったことと、満ソ国境におけるソ連との紛争激化を背景として、関東軍や参謀本部内で情報組織の整備要求が高まり、1936年12月から1937年春にかけて陸軍省兵務局に兵務課・防衛課が新設され、防諜業務を所管することになった。

兵務局長だった阿南惟幾少将は、同局付となった秋草俊中佐、福本亀治少佐、曽田峯一憲兵大尉らに科学的防諜機関の研究を指示し、1937年春に牛込若松町に「兵務連絡機関」という表向きの名称で秘密防諜機関が設置された。

業務内容

兵務連絡機関は、信書の検閲、電話の盗聴、無線の探知・傍受などをその業務とした。

業務実施にあたっては逓信省と連絡を取り、岩畔豪雄中佐がこの業務を担当した。

付録

参考文献

• 中野校友会 (1978) 中野校友会(編)『陸軍中野学校』中野校友会、JPNO 78015730