甲南大生痴漢でっち上げ事件

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蒔田 文幸

甲南大生痴漢でっち上げ事件(こうなんだいせい ちかんでっちあげじけん)とは、2008年2月に発生した甲南大学4年 蒔田文幸と、交際していた女性 阪田真紀子による虚偽告訴事件である。

事件概要

共犯・阪田 真紀子

示談金を目当てに、地下鉄の車内で乗り合わせた国分和生さん(58)を痴漢として捕まえ警察につき出した疑いで、甲南大学の男子大学生が逮捕された。

虚偽告訴の疑いで逮捕されたのは、京都市に住む甲南大学4年生・蒔田文幸(24)。

調べによると、蒔田容疑者は2008年2月1日、大阪市営地下鉄御堂筋線の車内で交際していた阪田真紀子(31)と共謀して、乗り合わせた国分和生さんの腕をつかんで「痴漢しているのを目撃した」と警察官にウソの申告をした。

国分和生さんは痴漢行為を否定したが、阪田が被害届を出し蒔田も「痴漢を見た」と証言。このため阿倍野署は府迷惑防止条例違反の現行犯で国分さんを逮捕。しかし、当時の状況について蒔田と阪田の説明が食い違ったことなどから虚偽と分かり、翌日2月2日夕に釈放した。事件から6日たって、阪田が「蒔田が示談金を取る目的で犯行を持ちかけてきた。国分さんに申し訳ない」と出頭。蒔田は調べに対し黙秘した。

蒔田 文幸

蒔田のmixiでの主張

蒔田は自身のブログでプロフィルを紹介。

趣味としてスポーツ、カラオケ、バンド、ショッピング、アウトドア、旅行、語学、読書などを挙げている。

「自己紹介」と称してメッセージを掲載。その中で日本の現状を憂う大学生として、現在の日本を取り巻く状況について述べている。

はじめに「僕は今自分の夢に向かって全力で前進しています。僕の夢はあまりにもでかいので、みんなに話すと必ずバカにされて笑われてしまう」とした上で、「皆さんは今の日本がどれだけ危機的状況にあるかご存じですか?日本は島国で平和なので気づいている人はごくわずかだと思います」と問題提起する。

日本とアメリカとの関係やイラク戦争を批判。「日本はアメリカから離れて真の自立をすることが最適だと思います」と力説する。さらに「日本がリーダーシップをとってアジアを一つにまとめEUのような強力な組織をつくる事が最善の策」と訴え、「アジアの統合こそが僕の夢なのです」などと記している。

不可能だと思わない限り、人間は決して敗北しない。
これは有名な人の言葉です。人は誰しも弱い生き物。一人では絶対に生きられない。
みんな誰かに支えられて生きてきて今の自分がある。ぼくはそう思います。

僕は今自分の夢に向かって全力で前進しています。
僕の夢はあまりにもでかいのでみんなに話すと必ずバカにされて笑われてしまいます。
けど不可能だと思わない限り、人間は決して敗北しない。という言葉がある限り僕は自分の夢を決してあきらめません!
必ず実現してみます。そのためには皆さん一人一人のお力を僕に是非とも貸して頂きたいです。
皆さんは今の日本がどれだけ危機的状況にあるかご存知ですか?
日本は島国で平和なので気づいている人はごくわずかだと思います。
逆に気づいている人の方がすごいです。では何故日本が危機的状況に置かれているかお話しましょう。

日本がアメリカにべったりなのは皆さんご存知だと思います。
アメリカがイラクに大量破壊兵器があるといってブッシュがその大義名文のもとイラクに戦争をしかけました。
しかし大量破壊兵器等結局出てこずブッシュの狙いは実は父との石油の利権のためにイラクに戦争をしかけました。
多くの一般市民を巻き添えにしてたくさんの無実の人々がお亡くなりになられました。
ご存知の通り日本も自衛隊を派遣しましたよね。それで今日本は世界から批判をかっています。
皆さんそろそろ気づいてもいい頃でしょう。このままアメリカべったりで本当に正しいのかどうかということを。
僕に言わせてもらえばこのままアメリカべったりだと間違いなくアメリカと日本は共倒れします!
本当に今危機的状況なのです!だから僕は日本はアメリカから離れて真の自立をすることが最適だと思います。
そして日本がリーダーシップをとってアジアを一つにまとめEUのような強力な組織を作る事が最善の策なのです。

実はアジアの統合こそ僕の夢なのです。皆さんは TVなどは自主規制がかかっていることをご存知でしょうか?
TVや新聞等メディアから流れてくる情報はすべて金持ちが操作していて僕たちは日本にいては洗脳されているのです。小さい頃から親に勉強しろしろといわれて一流の大学に入って一流企業に就職することが果たして本当に幸せな事なのでしょうか?
会社の嫌な上司に嫌な事をされたりしてストレスをためてうつ病等になってまで働く必要があるのか(続きは日記に書きます)
蒔田文幸のmixi

美人局も計画

大阪市営地下鉄御堂筋線の痴漢でっち上げ事件で、虚偽告訴容疑で逮捕された甲南大4年、蒔田文幸(24)=京都市山科区=の共犯として書類送検された奈良市内の無職 阪田真紀子(31)が、阿倍野署の調べに「痴漢とは別に、蒔田容疑者と美人局をやった」と供述していることが3月31日、わかった。同署は2人が別の男性からも示談金を取ろうとしたとみて調べている。

調べでは阪田真紀子は、蒔田と共謀し、交際に応じるそぶりを見せて男性をだまそうと計画、示談金を取ろうとしたとみられる。犯行は痴漢でっち上げ以前の1月下旬ごろで、同署は今後裏付けを進める方針。阪田は「出会い系サイトで知り合った男性をだました。金は取れなかった」などと供述しているという。

2人は2008年2月1日夜、御堂筋線車内で国分和生さん(58)を痴漢にでっち上げ阿倍野署に引き渡したとして、蒔田が逮捕、阪田も書類送検された。

2004年クリスマスイヴには居眠り運転で死亡事故

【名神高速で事故、男性死亡 居眠り運転?の車と衝突】

2004年12月24日午前四時五分ごろ、大阪府島本町東大寺の名神高速道上り線で、右側のガードレールにぶつかった京都市山科区の甲南大二年蒔田文幸(まきた・ふみゆき)さん(20)の乗用車と、後ろから来たトラックが衝突。 トラックは弾みで左側壁にぶつかり横転、運転していた男性が胸を強く打ち死亡した。蒔田さんは腰に軽い打撲。

大阪府警高速隊によると、免許証から死亡したのは兵庫県加古川市の高橋剛(たかはし・つよし)さん(58)とみられ、確認を急いでいる。

同隊の調べでは、現場は片側二車線の直線。蒔田さんは「ガードレールにぶつかった記憶がない」と話しており、同隊は居眠り運転の可能性があるとみて捜査している。事故で名神高速道天王山トンネルの右ルートが約四時間、通行止めになった。

でっち上げ事件詳細

阪田とは1月下旬、大阪・ミナミの繁華街で知り合い、すぐに犯行を持ちかけたという。

2月1日午後8時半ごろ、大阪市営地下鉄御堂筋線の車内でターゲットを見つけた。女の隣で堺市北区の会社員、国分和生さん(58)が風邪気味のけだるい身体で揺れに耐え、両手をポケットに突っ込んでうつむいていた。

天王寺駅手前でブレーキがかかり、女と肩が触れた瞬間、阪田は「触りましたね」と声を上げ、泣きながらしゃがみ込んだ。そこに乗客をかき分けるようにして蒔田が「触りましたよね」と、周囲に聞こえるように連呼した。

後ろにいた乗客が「この人何もしてないやん」とつぶやいた。その声に自信を得たかのように、国分さんは誤解を解こうと、自ら天王寺駅で降りた。このとき蒔田はしまったと思った。

国分さんが自ら駅員に連絡したことで「直接交渉して示談金をとろうと思ったが、あてがはずれた」と、後の警察の取り調べで供述している。

一方、駅員に事情を説明し、「助けてもらえる」との思いで足を運んだ国分さん。駅員に「警察を呼んでもいいですか」と聞かれ、「どうぞ」と答えた。逮捕されるとは夢にも思わなかった。

蒔田は逮捕された3月11日朝、張り込む捜査員をよそに、酒に酔って京都市内の自宅にタクシーで帰ってきた。法学部で学んだためか、取り調べにも当初、「当番弁護士が来るまで何も言えない」「警察は信用できないから取り調べを録画してくれ」などと知識をひけらかすようだったという。

捜査員は「反省するそぶりもなく、何を考えているのかわからない。本人は何か目標があるようだが、他人を陥れてまで何のために金が必要だったのか」と首をかしげる。

蒔田にぬれぎぬを着せられた国分さんは簡単な取り調べの後、留置場に入れられた。名前では呼んでもらえず、与えられたのは「14番」という番号だった。暗く狭い空間で、寒さと不安に震えながら2枚の毛布にくるまったという。翌日も朝から取り調べが続いたが、午後3時ごろに弁護士と接見して無実を訴え、午後6時にようやく釈放された。

容疑が晴れたのは阪田が自首した後の2月中旬。刑事は「私たちもだまされました」と謝罪。署長からも「このような事件がないよう一生懸命捜査します。協力してください」と電話があった。

国分さんは「男性なら誰でも起こり得ること」と振り返り、取り調べに関して「何を言っても信じてもらえなかった。警察は最初にもっと言い分を聞いてほしかった」と話した。

甲南大学、蒔田を退学処分

大阪市営地下鉄車内で起きた痴漢でっち上げ事件で、甲南大は2008年3月18日虚偽告訴容疑で逮捕された同大法学部4年、蒔田文幸容疑者(24)=京都市山科区=を無期停学とし、本人と面会して事実関係を確認した上で退学処分にすると発表した。

3月17日の合同教授会で決定した。再発防止策として、来年度中に全学部で倫理教育科目を開講し、法学部で冤罪を扱う模擬裁判を開くことも決めた。

記者会見した杉村芳美学長は「言語道断の行為で、大学教育の信頼を揺るがせた。被害者と社会の皆様におわびする」と述べた。

大阪地裁公判

大阪市営地下鉄の電車内で2008年2月、会社員の男性が痴漢にでっち上げられた事件で、虚偽告訴などの罪に問われた元甲南大生、蒔田文幸(24)の公判が2008年9月3日、大阪地裁(樋口裕晃裁判官)で開かれ、被告人質問で蒔田被告は「被害者に言葉に表せない屈辱を与えました。本当にとんでもないことをしてしまいました」と涙を流しながら反省の弁を述べた。

その後、傍聴席にいた男性の方を振り返り、「すいませんでした」と謝罪した。

懲役5年6月の実刑判決

大阪市営地下鉄の電車内で2008年2月、会社員の男性を痴漢にでっち上げたなどとして虚偽告訴や強盗未遂などの罪に問われた元甲南大生、蒔田文幸被告(24)の判決公判が2008年9月24日、大阪地裁で開かれた。

樋口裕晃裁判官は「性犯罪の被害申告を一層ためらわせ性犯罪の検挙や抑止を困難にさせる深刻な事態を招きかねない。市民生活に与えた悪影響も見過ごせない」として懲役5年6月(求刑懲役8年)を言い渡し、2014年4月現在服役中である。

樋口裁判官は、示談金目的で痴漢でっち上げを計画したことに対し、「警察官まで欺き本来国民の社会生活や人権を守るための砦となる司法手続きを金銭欲のためによこしまな方法で利用しようとした。動機と手段に酌量の余地はない」と断罪。

「痴漢という不名誉な容疑を予期せずかけられ、平穏な社会生活を送っていた被害者に大きな打撃と屈辱を与えた」と述べた。