「中山孝太郎」の版間の差分
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− | * | + | *つまり自己中で投げ出していて、かなりのブランクがあった。熱いうちに打てで、当初から続いていれば活躍しただろうが、遅きに失した。 |
*孝太郎が一時追求した芥川賞の純文学は人間の内面描写が多く難解な作品で暗く、敬遠されがちである。 | *孝太郎が一時追求した芥川賞の純文学は人間の内面描写が多く難解な作品で暗く、敬遠されがちである。 | ||
*その点直木賞の作品は大衆文学で娯楽性があり、気軽に読めて楽しい。 | *その点直木賞の作品は大衆文学で娯楽性があり、気軽に読めて楽しい。 |
2017年7月28日 (金) 00:37時点における版
中山孝太郎(なかやまこうたろう 1949年-)は、日本の小説家である。
目次
出身
広島生まれ
資格
- 東京建築専門学校、法政大学文学部
- 一級建築士、文学士
職歴
- 防衛省特別職国家公務員の退職後は少し職を点々と確かめたが、詰まる所、
土地家屋調査・建築設計の仕事に携わる。現在は物書きに精を出している。
生い立ち
- 小学時代から随筆らしきモノを書いていて、物書きの片鱗を見せているが、父親との折り合いが悪かった。
- 今でいう(DV)ドメスティックバイオレンスの暴言で打ちのめされ、めげていた。
- あの当時は親に対して歯向かうことが出来ず呪縛されたかのようになり、孝太郎は貝になっていた。諸々頭には、傷が残り後遺症となっている。
- また何かにつけて肝心な事は教えてはくれなく、冷たくされていた。
- 父親は世間的には外面が良くて内面が悪かったという。
- 孝太郎は長男で、兄弟は姉と妹がいる。孝太郎よりは、どちらも頭は、 悪く大したことはなかった。しかし、父親は女どもをかわいがっていた。
- 従って、姉妹の仲は親父の意向があって、たえず姉と妹がつるんでいて、二人は孝太郎を遠ざけていた。
- 孝太郎は子どもの頃からラジオなどの機械いじりが好きで、これにも精を出していた。
- その中学時代の頃将棋も指していて、仲間うちの連中のなかでは結構イケていたという。
- 幼少期からハングリー精神が旺盛で将来は建築家になるか小説家になるかが夢であった。
それが現実になった。
- 孝太郎は建築も小説もこれまでになかったものを想像して、新しく創りだすことに生きがいがあるという。
- 実家は極貧の生活で青息吐息だった。因って早いうちから孝太郎は家を飛び出したという。
- 亡き父とのしがらみがあるが、何事もなかったように、それ以降現在も物書きの筆が動く限り描いている。
- しかし、今日までうだつが上がってはいない。因って高齢者になった現在でも今から巻き返すという。
- 元来負けず嫌いで初志貫徹という性格だが、ダメだと決断したら、いさぎよく手を引くのが早い。しかし、その反面如才ないところもある。
- また、あえて自ら苦難の道に入り込む独特な性格の持ち主でもある。しかし、ストレスでめげそうにもなるが打ち勝ち難局を何回も乗り越えてはいる。
- つまりヘタレないのである。
少年の日を回想
「その昔、孝太郎の父と母は父の叔父のところへ子がいないので、とり嫁、とり婿で、養子になった。
その叔父は昔、鉄が出て大金が入り、金持ちになった。近所から、お金を借りに来る人が多かった。
不動産を担保にして登記所で抵当権を付けて貸していたのである。
孝太郎に最近、近所から連絡があり、昔その叔父からお金を借りていたが、
支払い済みであるので、10万円は出すから、担保を外してくれという事だった。
孝太郎は叔父のお爺さんが、お金持ちだったという確証をつかんで、
気分が晴れたという。二つ返事で、お金はいらない。抹消してあげると言った。
父の叔父は大金をつかんだが、現金で貯めていたため、ある時期に貨幣価値が
なくなったと聞いた。宅地や田畑、山を買っておけば財をなしていたという。
その叔父のお爺さんは4月3日節句の時に中学2年生14歳の孝太郎と一緒にお餅を食べていたら、
叔父の顔色が変わり、唸りだしたので、慌てて両親を呼びに行った。
父も慌てて対処していたが、対処出来ないので、母に急いで医院に電話せよと
命令していたが、医院も節句で対応が遅く手遅れだった。
それ以来孝太郎は餅が恐ろしくて餅嫌いになった」
追想
- 過ぎ去った昔、幾多の困難があった。そんな中、短編、中篇の純文学小説を書き続け、数百の作品がたまるが、中々日の目を見なかった。
- だが、1998年、中山が人間の煩悩あるいは、こころの葛藤を描きぬいた僅か「1センチ4ミリ」を争う世界の作品が、やっと芽生えた。
身体状況
- 学業については自ら努力しており、今も若い頃の反動で生涯学習だと平然と言ってのける。
- だが、歳が重なったのと孝太郎の身体が、つまり首の脊椎が悪くて、身体全体、特に右足、右腕や肩、右手、指全部がしびれて痛いので全く平然だとは言えない。
- その傷病の名称は「・・・脊髄症」と言われ、身体の動きは制限し、安静にして、
- 是非手術をした方が良いと告げられた。しかし、孝太郎は少し躊躇している。
- それは90%でも治るとは誰でも言いきれなくリスクが伴うからでもある。
- また、今は未だ余命があるからやらなければいけない事が沢山あるからでもある。
- 手術は首を開き骨にボルトを通す穴を2カ所開け、そこにボルトを通してナットで固く締め付け固定する。
- 脊椎には身体の動きをつかさどる大事な神経が通っているため、手術の時間は相当であり、かなりてごわいという。
- このまま放って置くと急に息が出来なくなる恐れがあるかも知れないと、言われている。
- 手術するか、しないかは、孝太郎にかかっており、全責任は孝太郎にあり、それ以外の人には全く責任はないというゆえんでもある。
- これも躊躇する一つの要因だろう。
- 「軸椎歯突起後方腫瘤圧迫性・・・」
賞歴
- 1996年12月以前書いた100枚超え卒業論文を基に「広島西飛行場存続の危機脱出変遷史」を発行。広島市教育委員会から教育用として推薦を頂き、県と市へ贈呈をした。
- 1998年、第68回コスモス文学新人賞(長崎市のコスモス文学の会主催)
- 小説部門に「憔悴した点」が決定し、受賞
- 1999年9月文藝春秋の雑誌に第2回草枕文学賞の中間発表があり、孝太郎の名前が載った。
- 全国各地及び海外から総数769編の応募があって、80編が予選を通過した。文学賞の最終選考には残ったが、賞は貰えなかった。
- 草枕文学賞を受賞すると、その作品は文学界の雑誌に掲載される。そして必然的に芥川賞にノミネートされるのだが残念だったでしょう。
- その小説は「藪を這う」であった。
- 後に関西文學に掲載された。
- 小説は「日本ペンクラブ電子文藝館」に所蔵されている。
- 1999年4月号の小説現代に新人賞の予選発表があった。
- 応募総数1615編で予選通過者数は114名。孝太郎の名前も載った。
- その作品は改稿後「争点」で安藝文學に掲載された。
- その後、「日本ペンクラブ電子文藝館」に所蔵されている。
- 作家の五木寛之先生は1966年に「さらばモスクワ愚連隊」で、
- この小説現代新人賞を受賞された。翌年67年に直木賞受賞。
- 2012年7月安藝文學に孝太郎の小説「気になる紐と首」が掲載された。
- 現在は「国立国会図書館」に所蔵されている。
- 2003年6月新風舎出版賞第20回、小説「未発表作品」で出版奨励賞受賞
- 「現れた情景」まとりた賞や「魚うお」ぶんりき賞は、小説が雑誌に掲載された。
- ここに列挙はしていないが、メジャークラスやその他諸々の予選は通過した。
- 孝太郎は初期の段階に一つひとつの作品に人一倍力を入れて書き上げ、同人会で発表して貰えるが、中々同人には認められなくて、自暴自棄になっていた。
- つまり自己中で投げ出していて、かなりのブランクがあった。熱いうちに打てで、当初から続いていれば活躍しただろうが、遅きに失した。
- 孝太郎が一時追求した芥川賞の純文学は人間の内面描写が多く難解な作品で暗く、敬遠されがちである。
- その点直木賞の作品は大衆文学で娯楽性があり、気軽に読めて楽しい。
家族構成
- 配偶者 あり
- 子ども 二人
著作
- フィクション ノンフィクション エッセー など
- 「予算消化工事税金無駄遣い」93.2.25中国新聞
- 「選挙の資金は国民が出資を」93.3.4 中国新聞
- 「証人喚問制度もっと厳正に」93.3.16中国新聞
- 「粗大ゴミの家出」95.12.25文化評論
- 「広島らしさを物産館に望む」96.10.6中国新聞
- 「専門学校設け広大跡地活用」96.10.20中国新聞
- 「コミューター航空の発展を願う」96.11.10文化評論
- 「新空港へのアクセスを考える」96.11.10文化評論
- 「新幹線のスピードアップは大丈夫か」96.11.15文化評論
- 「小企業の支援に商工会議所充実を」96.11.16中国新聞
- 「地域振興にヘリポートの設置」96.11.25文化評論
- 「予算配分の地域差別発言に思う」96.11.30文化評論
- 「広島西飛行場存続の変遷史」96.12.16東洋図書出版
- 「予算ムダ遣いの悪弊」96.12.18文化評論
- 「運転中の通話について」96.12.19中国新聞
- 「平成9年度予算編成に思う」96.12.21文化評論
- 「広島の特色ある地方分権」96.12.22文化評論
- 「行政のたらい回しをやめて」97.1.19文化評論
- 「便利なモノにも落とし穴」97.1.19文化評論
- 「私の健康法」97.1.27中建日報
- 「政治や経済の勉強」97.1.30朝日新聞
- 「『毛利元就』もっと方言を望む」97.2.13読売新聞
- 「真の『上得意様』へのサービス」97.2.14毎日新聞
- 「W杯招致運動もうやめよう」97.2.18中国新聞
- 「消費税アップに一考を」97.2.25文化評論
- 「郵便局はより高いサービスを」97.3.4文化評論
- 「『一人くらい』を返上し投票を」97.3.25中国新聞
- 「地球は生命体」97.3.27川柳ひろしま
- 「バブル再燃を許さない景気対策」97.4.1文化評論
- 「さばを読む」97.4.5川柳ひろしま
- 「表現の自由は民主主義の根本」97.4.7文化評論
- 「真実」97.5.5文化評論
- 「山間部でのホットする光景」97.10.10文化評論
- 「三角関係」97.11.1ビジネスセミナー
- 「県民を無視した推薦依頼」97.11.26文化評論
- 「商工会議所の無風選挙に思う」97.11.26文化評論
- 「トンネル内の照明を整備せよ」97.12.18産経新聞
- 「ポケモンの被害」97.12.26文化評論
- 「納得できない可部線の廃止」98.4.19中国新聞
- 「魚(うお)」98.9.1採図社
- 「カメラ好きウイルス」99.7.29文化評論
- 「ナンセンスな便通」99.7.30文化評論
- 「広島のデルタを歩くリベラリスト」99.9.9文化評論
- 「藪を這う」00.2.1関西文學
- 「ガラス細工」00.4.1葉文館出版
- 「現れた情景」00.4.1同文書院
- 「脳裏を刳る映像」01.1.31地図読み人
- 「南道路県と市協調を」04.6.19中国新聞
- 「気に為る紐と首」12.7.10安藝文學
- 「争点」15.8.10安藝文學
その他相当数の小説などがあるが、推敲校正が必要で、今はゴロゴロとしているので未発表作品である。そのためここに掲載してはいない。
その他の代表作品
趣味
- ニコン、ライカカメラ、読書、パソコン操作ページ作成
所属団体
日本文芸家協会、日本ペンクラブ、安藝文學会員
孝太郎のモットー
- 中山孝太郎の行動をマーク。カレはどんな生活をしているのか?
- ひたすらに生活の事を考えて行動している。
- ワークのあらゆることについてである。
- 基本はノンフィクションであるが、思うようにはいかない。
- これが人生であろうか。
- だが最後まで諦めてはいけない。自分で己の運命を切り開こう。
- 為せば成る。
- 為さねば成らぬ。辛いことが多いと思う。それを乗り越えて楽がある。
- まさに天と地は自分の仕切り方に因って、違ってくる。些細な事でも、その都度運命は変わっている。今日の予定は、
- まず計画をしっかり立てたものを、
- 成る様に実行に移し、地道に努力する。成るまで頑張る。
- この世に生かされているかぎりは、突き進まないと天罰が下る。
- 「ピンチはチャンス」は何度もないはずだ。孝太郎は、とにかくやらないことには話にならない。
作品の感想
「争点」 某氏
思わせぶりで、深刻な出だしで始まるこの小説に、
何事を作者は語りだすのだろうかと一気に話に引き込まれた。
誰にでもその深刻さの度合は違ってもおこりうる間違いが、
その人の人生の全てを左右してしまうという話は興味深い。
作者が“点”という言葉に主人公の仕事と重ね合わせて
こだわりをみせる所が面白い。
特に点滴の“点”という字を見て脳裏から取れなかったと言う
エピソードはなる程と思う。
最後は、主人公の長年の秘密(悩み)がとけるわけだが、
問題の土地を前にして主人公がへたり込み、
全身の力が抜けるシーンで“一点の世界の大地から、
いままで私が注ぎ込んだ活力よりも遥かなエネルギーの源が
加えられた気がした”というくだりは、
この小説の主題をよく表わした秀逸の文章だと思う。
「藪を這う」 某氏
主人公である“滝沢”は、もはや生きている、というだけで、
わずかばかりに残された気力は、生存するためにだけ使われる。
歓楽街に出て残飯をあさる。山の麓の小屋に住み、蛇をとる。
言葉も忘れ、ただ生きているだけの主人公の滝沢は、
かつて世話をしてやった黒川に出会い、
彼の恩を忘れない男気によって社会復帰への道が開かれるが、
それすらも、滝沢にとっては、わずらわしいものでしかなかった。
彼はもう、なにもいらないのだ。そんな滝沢が唯一、
心を動かしたのが、生きていくためではない、
それ以外の行動を起こさせたのが、
車から優しく手を振った女性の存在であった。
滝沢は、彼女を探した。もう一度、彼女に会いたいと思った。
しかし、彼はもう諦めて小屋に戻り、過去の女性のことを目を閉じて
回想していた。ふと周りのざわめきで目が開いた。
辺りは蛇の群れが沸き上がり一面湖のようだ。その中には蛇女がいて、
彼は優しくその蛇女に包まれ、安らかな永い眠りに就いた。
最後はこの小説の主題をよく表わしているが、悲しい話であった。