「小田急電鉄の車両検修施設」の版間の差分
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2015年12月21日 (月) 08:48時点における版
小田急電鉄の車両検修施設(おだきゅうでんてつのしゃりょうけんしゅうしせつ)では、小田急電鉄が検査・修理等の作業を行う施設について記す。
目次
概要
現在、小田急電鉄において稼動している車両検修施設は次に掲げるとおりである。
- 大野総合車両所(←大野工場、海老名検車区大野出張所)
- 喜多見検車区
- 喜多見検車区唐木田出張所(←経堂検車区唐木田出張所)
- 海老名検車区
尚、かつて、小田急電鉄が業務を行っていた車両検修施設は次に掲げるとおりである。
- 経堂工場(経堂車庫)
- 経堂検車区
- 経堂検車区新原町田出張所
- 経堂検車区小田原出張所
- 経堂検車区片瀬江ノ島出張所
- 相武台工場
- 足柄車庫
現行の検修施設
大野総合車両所
出入庫駅:相模大野駅
神奈川県相模原市南区東林間1丁目1番18号に1962年10月19日に開設された。敷地面積は、33,382平方メートルである。全般検査および重要部検査が行われている。2000年11月17日に「ISO14001」を取得した。尚、本工場開設に伴い、経堂工場および相武台工場は閉鎖された。現在、大野総合車両所には、「検修職場」、「検査職場」、「検車職場」があり、事務所内にはスタッフ部門として「環境総務」、「資材」がある。
2009年12月には大野工場と海老名検車区大野出張所が組織統合され、大野総合車両所として発足した[1]。
業務の一部は小田急エンジニアリングが行っている。
2014年6月19日午後6時10分頃、出庫線から出庫した6両編成の電車が脱線、小田急線全線で運転を見合わせた。この脱線の影響で架線が切れ、停電も発生した[2]。
喜多見検車区
出入庫駅:成城学園前駅
東京都世田谷区に1994年3月27日に、複々線化事業の一環として開設された。同時に、従来、経堂検車区の出張所であった唐木田出張所は、本区の所属となった。また、小田急電鉄の前身である「小田原急行鉄道」の車両を復元した小田原急行1形電車や2200形2201-2202、ロマンスカー3100形NSE 3221編成の一部、2600形クハ2670、9000形デハ9001が保存されている。尚、本検車区車両留置線部の屋上は、世田谷区の区立きたみふれあい公園となっている。 2013年12月6日放送のテレビ朝日系の深夜番組タモリ倶楽部でタモリら訪れていた。3100形NSE車の運転台を見学していた。
線路は成城学園前駅につながっており、回送列車や早朝・夜間には成城学園前発・行きの出入庫列車が運行されている。
- 敷地面積 68300平方メートル
- 収容能力 約150両
- 所属車両 1000形、3000形、4000形、ロマンスカー7000形LSE、ロマンスカー50000形VSE、ロマンスカーMSE60000形
業務の一部は小田急車両工業(2013年3月31日業務終了)が行っていたが、2008年7月より完全直営に戻した。
喜多見検車区唐木田出張所
出入庫駅:唐木田駅
東京都多摩市に1990年3月27日、小田急多摩線の唐木田駅延伸にあわせて開設された。当初は「経堂検車区唐木田出張所」であったが、1994年3月27日から「喜多見検車区唐木田出張所」となった。
東端の2本は正確には本線の扱いとなっているが、これは将来の多摩線延伸を考慮した措置と思われる。現在のところ、日中の区間準急や新型車両の試運転の折り返しなどに用いられている。
- 敷地面積 43271平方メートル
- 収容能力 176両
- 所属車両 なし
海老名検車区
出入庫駅:海老名駅
神奈川県海老名市に1972年12月18日、将来の在籍車両数増加を見込み、開設された。また、ロマンスカー3000形SE・SSEが保存されており、毎年10月中旬には「ファミリー鉄道展」が行われ、一般客も入ることが可能である。
- 敷地面積 56413平方メートル
- 収容能力 約300両
- 所属車両 8000形、1000形、2000形、3000形、ロマンスカー30000形EXE
喜多見検車区同様、業務の一部を小田急車両工業が行っていたが、2008年7月より完全直営に戻した。
過去の検修施設
経堂工場
経堂検車区
出入庫駅:経堂駅
1950年に業検査と交番検査を行なう現業機関として発足した。1994年3月27日に、複々線化工事に伴い、喜多見検車区が設置され、本区は廃止された。
経堂駅の新宿寄り北側にあったが、線路を挟んだ南側と4番ホームと小田急経堂アパートの間にいくつかの留置線があった。
経堂駅の新宿駅方面に設置されている留置線はこの名残である。
旧小田急経堂アパートがあった場所に工場建屋が建っていた。
跡地は小田急不動産が運営する賃貸マンションであるリージア経堂テラスガーデンとして再開発された。
相武台工場
出入庫駅:相武台前駅
1927年の小田急小田原線開業と同時に開設された。主に電気機関車と貨車の各種検査を担当した。しかし、在籍車両数の増加に伴い、工場が狭くなったため、1962年に大野工場を開設し、廃止された。現在の相武台前駅の留置線は、本工場の名残である。本工場廃止後、本線用電気機関車・貨車は海老名検車区の所属となったが通常は引き続きこの留置線を基地として運用され[3]、月検査等の際にのみ所属区へ回送されていた。
足柄車庫
出入庫駅:足柄駅
1927年の小田急開業と同時に開設された。現在の足柄駅の留置線は、本車庫の名残である。
海老名検車区大野出張所
出入庫駅:相模大野駅
神奈川県相模原市に1954年9月に「大野検車区」として開設されたが、2002年に大半の業務を海老名検車区に移管、「海老名検車区大野出張所」となる。前述したが、2009年12月に大野総合車両所へと統合された[1]。
- 敷地面積 24647平方メートル
- 収容能力 約170両