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2018年8月16日 (木) 01:47時点における最新版
拍子木(ひょうしぎ)とは、「拍子」を取るための木の音具。柝(き)。手に持って打ち合わせると、チョーン、チョーンと高い澄んだ音が出る。日本では古来様々な用途に用いられてきた。
紫檀、黒檀、花梨、樫など堅い木材を細長い四角の棒状に切り、2本1組にして紐で男結びにしてつなぐ。 紐は長めで、使わないときは自分の首にかけてぶら下げておくことができる。 紐を結ばない「かまぼこ型拍子木」もある。歌舞伎などの演劇では「ツケ」と呼ばれ、二本を打合わせるのではなく、床に置いた板に打付けて使用することが多い。2本組であることが基本で、数え方の単位は「組」「対」である。
用途[編集]
楽器として[編集]
雅楽、祭りのお囃子などのほか、インストルメンタルなど、現代音楽でも打楽器として用いられることがある。
相撲で[編集]
「呼出し」が拍子木を打って、力士の名を呼ぶ。大相撲の呼出しが使う拍子木は、桜の木が使われている。
舞台で[編集]
人形劇や歌舞伎では、開幕、幕切れ、役者の登場などに拍子木が重要な役割を持っていた。「回り」「二丁」「止め木」「つなぎ」など。
紙芝居で[編集]
昭和初期から30年代にかけて下町で人気のあった街頭紙芝居屋は、自転車で町々を回って、拍子木を打ち鳴らし、子どもを集めて飴を売り、紙芝居を見せた。
夜回り、夜警[編集]
警防団や消防団などが夜、見回る時に、 「戸締り用心、火の用心」と声をあげながら、拍子木をカチカチッと打ち鳴らして歩く。
宗教行事[編集]
- 祭礼
山車の運行に、拍子木の音によって、止まれ、ススメ、回れ、などの合図をする。 拍子木を使う進行役自身が「拍子木」と呼ばれることもある。
- 仏教など
宗派によっては、読経の折などに拍子木で拍子をとることがある。
関連用語[編集]
- 料理法:拍子木切り
野菜などを小さく細長く、拍子木状に切る方法。 おおむね1cm角で長さ5cm程度に切る。 根菜類を揚げ物や煮物にする場合に使われることが多い。 なお、千切りはこれよりもっと細く、短冊切りは平たく切る。
- 妖怪:送り拍子木
夜、江戸の町角に人の姿は無く拍子木の音だけが響くとき、人々は「送り拍子木の妖怪が出た」と考えた。